ピリッと辛い大人の香り!柚子胡椒の作り方と編集部おすすめの市販の柚子胡椒10選
柚子胡椒が好きな方は多いと思いますが、お店などで出されないとなかなか食べる機会がないという声もよく聞きます。鍋物をはじめ、薬味として多くの料理に使われる柚子胡椒…今回はそんな柚子胡椒の魅力について迫ります。
2020年01月13日更新
記事の目次
[1]柚子胡椒ってどんな効能があるの?
そもそも柚子胡椒って何?
柚子胡椒は、「柚子」と「胡椒」だと思っていませんか?実は胡椒は入っていないんです。
柚子胡椒の発祥は九州地方で、九州では「胡椒」とは「青唐辛子」のことなんです。柚子と青唐辛子と塩で出来た調味料こそ、柚子胡椒のことだったんですね。
期待できる栄養価は?
柚子胡椒は大さじ1(18g)で24kcalほどです。栄養素としては炭水化物が多くなっています。
他には、ナトリウムやビタミンEなどが含まれています。特にビタミンEには抗酸化作用がありますので、アンチエイジング対策や動脈硬化の予防にも繋がります。
そして柚子胡椒には柚子の皮が使用されていますが、ビタミンCが多く含まれています。
また、柑橘系の果物の皮には新陳代謝を促進してくれるリモネンが含まれています。
栄養素が豊富な柚子胡椒ですが、ナトリウムの取り過ぎには注意が必要なので食べ過ぎには注意してください。
柚子胡椒のもたらす効能は?
◆柚子から期待できる効能
柚子は実を実らせるまでにとても時間がかかることで有名です。その年数は種から実がなるまで15~20年と言われています。
また管理もとても大変で、育てるのが難しい植物ともされています。そのため、柚子には高い価値があるともされています。
柚子のフレッシュな香りは、緊張や不安を取り除き明るい気分へ導いてくれるとされています。
そして皮に含まれているリモネンは自律神経の乱れを正し、バランスを整えてくれます。疲労回復も期待できますよ。
またビタミンCが含まれていることから、コラーゲンの生成を助けることができるので、お肌のキメを整え明るいトーンへかえてくれる美容効果も期待できます。
◆青唐辛子から期待できる効能は?
青唐辛子は実はよく見る赤唐辛子の未成熟物で、元は同じ野菜です。青唐辛子は赤唐辛子より辛みが弱く、成熟するほどに辛さが増します。
この辛みは「カプサイシン」という成分からきています。このカプサイシンには体温を上げ、新陳代謝を促進する働きがあります。
そのためエネルギーを消費しやすくなります。唐辛子を食べて汗が出るのはこのせいだったんですね。発汗作用には身体の中の老廃物を排出してくれる働きもあります。
カプサイシンの他にも、ビタミンA,ビタミンC、ビタミンEなどが含まれていて、これらには抗酸化作用があります。
そのため、お肌の老化予防や改善に優れています。また、消化器系を刺激してくれ、便秘の解消にも繋がります。
[2]人気柚子胡椒10選
柚子胡椒のファンが増えるにつれて、九州地方だけでなく全国的に商品の販売が行われています。その種類は多岐にわたり、様々な好みに合わせることができるようになりました。
今回はその中でも特に人気が出ている10選をご紹介いたします!
・ホシサン ゆずこしょう
原材料は、柚子皮、とうがらし、食塩、だけの完全無添加で作られています。スッと鼻から抜ける豊かな香りの青柚子と、ピリリと辛い青唐辛子を塩漬けにしてあります。一度使うと病みつきになってしまいますよ。
・S&B 柚子こしょう
青唐辛子の辛みと柚子のフレッシュな香り、そしてなんとも緑が鮮やかなのが特徴です。リーズナブルなので、ご家庭で使われている方も多いようです。また、チューブタイプなのがとても使いやすいです。
・かぼす本家 柚こしょう
豊かな香りの青柚子と辛めの青唐辛子を塩蔵ブレンドした一品です。柚子胡椒の中でも特に辛いタイプですので、塩気よりも辛くて刺激が強い物が好みの方に向いています。練タイプとなっています。
・川津食品 川津家謹製 粒柚子胡椒 青
「本物の味を伝える」をモットーに、長年柚子胡椒を作っている川津食品の柚子胡椒です。唐辛子と柚子の絶妙なバランスがお互いを引き立てあっています。完全なペースト状にするのではなく、粒々が食感と香りを楽しませてくれます。素材の存在感を感じることができますよ。
・フンドーキン 業務用柚子こしょう
フンドーキンは創業152年の醤油や調味料の製造メーカーです。大分県産の青柚子と青唐辛子はさわやかな風味となっています。薬味としてはもちろん、隠し味に使うのもおすすめです。
・博多華味鳥 柚胡椒
唐辛子、柚子、塩、全て九州のものを使って作られた柚子胡椒です。どのような料理にも使えて決して邪魔することのない名脇役となります。しかし、その香りの良さでしっかりと存在を感じることができますよ。食卓に是非一つ欲しい逸品です。
・湯布院長寿畑 青ゆずこしょう
こちらは珍しいソースタイプの柚子胡椒です。ソフトタイプですが風味はとても豊かです。そしてなんと言っても溶けやすいので、タレやスープなどと相性抜群です。そして少し甘めの味になっているので、辛いのが苦手な方でも安心ですよ。
・ユウキ ゆず胡椒(チューブ)
青柚子の皮をすりおろして、塩と唐辛子を風味豊かになる絶妙なバランスでブレンドしたチューブタイプの柚子胡椒です。チューブタイプはとにかく使いやすく、そして溶けやすいのでよく混ぜ合わせたい時などにおすすめです。
・櫛野農園 ゆずごしょう極々上
柚子を栽培し続けているのが「櫛野農園」です。こちらで作られた青柚子の皮と青唐辛子を、じっくりと時間をかけてお塩で熟せさせました。この豊かな香りはぜひ一度体感していただきたい香りです。青柚子の配分が他の商品よりも多めなので、とても香りが立っています。
・蔵工房 柚子胡椒 液体タイプ 青
こちらは珍しい液体タイプの柚子胡椒です。本場大分柚子胡椒の味をそのままに、液体にして使いやすくしました。柚子の香りと唐辛子の辛みは他のものと何ら変わりなく、様々な料理に使用しやすいです。マンネリしてしまったいつものメニューを新しくしてくれる逸品です。
[3]柚子胡椒は自分でも作れます!
柚子胡椒好きから人気の商品をご紹介しましたが、それだけでは満足できない方に自分で作る柚子胡椒をご紹介したいと思います。
好みの辛さや濃さにできるのが嬉しいポイントですよ。また、作った直後より1週間ほど置いておくと熟成され、さらに味が深まります。
材料は3つだけ
・青柚子 4~5個
・青唐辛子 50g
・塩 大さじ2杯
これだけで柚子胡椒が作れてしまうのは驚きですね。分量は柚子の皮と青唐辛子を同量にして、そこへ全体量の2割程度と多めのお塩を加えてください。
料理を引き立てるために少量使うイメージですので、パンチの利いた刺激がある味がおすすめです。
作り方
1)材料を切る
青唐辛子は縦に割り、種を除いてからみじん切りにする。柚子は包丁で皮をむいていき、取っておきます。
白い綿は苦みが強いので、できるだけ入らないよう薄くむいてください。むき終えたら、2個ほど果汁を絞って別皿に取ります。種は使用しません。
2)攪拌する
先ほど準備した青唐辛子、柚子の皮、果汁と塩をすり鉢に入れて滑らかになるまでする。(ミキサーがあれば使用すると便利です。)
水分が少なくてうまく混ざらない時は柚子の果汁を少し多めに取っておいてを入れてみてください。
少し粒々としたものが残っている方が理想的ですので混ぜすぎないよう気を付けてください。
作りたてのフレッシュな味わいも、なかなか食べることができないのでおすすめです。
3)容器に詰めて完成!
良い頃合いに混ざったら完成です。殺菌した瓶などに詰めて保存するようにしてください。
1週間ほど熟せさせると旨みが増して風味豊かに感じます。
手作りする時の注意点
柚子の白い綿苦み成分なので、極力入れない方が味がマイルドです。
そのためには皮を薄くむく事が重要です。ここに全精力を注ぎましょう!(皮はおろし金ですりおろしてあげても大丈夫です)
[4]柚子胡椒はこんな使い方もできる!
それでは、家でも気軽に柚子胡椒を使っていただくために、おすすめの使用方法をご紹介します。
おでんに
おでんにはからしを付けるのは一般的ですが、柚子胡椒もとても合います。おでんは具材の種類が豊富ですが、どの具材につけてもおいしいので不思議です。
最近ではコンビニでも、からし以外に柚子胡椒をくれる店舗があるなど、おでんの薬味の常識になりつつあります。
柚子胡椒は塩気が強いので、からしより少なめにつけるのがおすすめです。
焼き鳥に
焼き鳥にも柚子胡椒は相性抜群です。ちょっと高級な焼き鳥屋さんなどではよく薬味として出されたりします。基本的にお肉料理全般に合うので、豚カルビ串や牛ハラミ串なんて串物にもぴったりですよ。
お蕎麦に
お蕎麦の薬味と言えばわさびですよね。そのわさびの代わりに柚子胡椒を使ってみてください。わさびとは違った風味が味わえます。
そばつゆの中に入れて、よく溶かしてください。わさびより溶けにくいので、塊で食べてしまわないよう注意してくださいね。
お刺身に
お蕎麦でわさびの代わりに柚子胡椒を使用するのをご紹介しましたが、わさびの代わりと言う点で、実はお刺身とも相性がいいんです。
わさびとは全然違う味わいが口に広がりますので、初めて食べるときは感動してしまうかもしれません。塩味が強いので、少量からつけてみましょう。
耳かき1杯程度が丁度よいです。
ドレッシングに
サラダを食べるときなどに必要なドレッシングですが、いろいろな種類のものが冷蔵庫に散乱していることなどありませんか?
同じ味に飽きてしまうことも多いの悩みの種ですが、そんな時、家にあるドレッシングに柚子胡椒をよく混ぜて使ってみてください。
味に変化が訪れて、マンネリから脱出できますよ。和洋中どのドレッシングでも大丈夫なのがすごいところですね。
また、マヨネーズやポン酢と混ぜてかけるだけでもお手製のドレッシングになります。
[5]柚子胡椒でワンランク上の食卓へ
柚子胡椒をどのようにして食べるのがいいのか、馴染みがない人にとっては難しいですよね。しかし、九州の食卓などでは当たり前に使われているように、どんな食材や料理にも合うものなんです。
柚子胡椒を使うだけで味の変化が楽しめ、料理に質が上がったように感じます。香りを感じるだけで食欲がそそられますよ。今までわさびやお塩で対応していたものを、柚子胡椒にかえてみたくみたくなりましたでしょうか?是非柚子胡椒の魅力に触れてみてくださいね。