健康・美容効果抜群「パクチー」の味や香りを例えると?臭い成分や効果効能、ニオイを消す料理方法
今や女性に大人気のスーパーフード、パクチー。独特な味や香りがするため中には苦手な方も多いのではないでしょうか。今回は、パクチーの味や香り、臭い成分から、美容・健康にも良いとされている効果効能について詳しくご紹介します。苦手な方にもおすすめの食べ方や、パクチーのニオイが翌日まで残らない料理方法などもあわせてお伝えします!
2017年11月13日更新
記事の目次
[1]女子に人気のパクチーとは?
パクチーの原産地は東南アジア
パクチーの原産地は、インドの東南アジアやタイです。紀元前2世紀ごろの漢の時代の役人が、南シナ海での貿易で中国に持ち帰ったことで、東南アジア全土に広がりタイに伝わりました。英語ではコリアンダー、中国では香菜(シェンツァイ)、スペイン語ではシラントロと呼ばれ、世界中で親しまれている食材です。
日本では女性を中心に生で食べるのが人気ですが、タイなどでは、スープなどの香り付けやスパイス、古代ローマ、ギリシャでは薬草として使われていました。またパクチーには種類があります。日本人が良く食べているパクチーは、タイではパクチータイと呼ばれ、種や根も料理に使われています。
またパクチーファランはトムヤムクンのスープなどタイ料理に使用されパクチータイのよりも強烈な香りが特徴です。そして肉料理に使用されるパクチーラオはさわやかな香りが肉の臭みをおさえてくれます。
パクチーは少し大き目のスーパーやデパ地下で購入することができます。野菜売り場の薬味やハーブ類が置いてある場所を探してみてください。野菜売り場に売っていない時は乾燥ハーブや香辛料、フリーズドライした商品などもありますのでチェックしてみてください。
[2]健康効果や美容効果も抜群!パクチーの栄養や効能について
パクチーは独特の香りがあるため、好き嫌いがはっきりと分かれる食材ですが、近年若い女性を中心に「パクチスト」と呼ばれるパクチーファンが急増しています。実はパクチーは、デトックスやアンチエイジング、ビタミンが豊富で食欲増進や消化器官の活性化が期待できる優秀な食材なんです。
近年、パクチーを使った商品が増えたり、専門店、家庭栽培できるキットが発売されるといった、パクチーを愛してやまない人達が増えています。自宅でパクチーを使った料理を振舞う方も増え「うちパク」を楽しんでいる方も多いようですよ。では、具体的にパクチーの効果をみていきましょう。
パクチーの【デトックス効果】で健康に!
私たちは生活する中で水銀や鉛などの重金属を身体の中に貯め込んでしまっています。重金属が体内に蓄積されると血流が悪くなり、吹き出物など肌トラブルを発症したり、頭皮環境が悪化してフケが出たりするといった症状が出ます。パクチーを摂取することで体内にある重金属を排出することができ、デトックス効果が期待できます。
パクチーの美容効果【アンチエイジング】
私たちの呼吸によって取り込まれた酸素は生きていくための代謝を促進しますが、その過程で「活性酸素」が発生します。活性酸素は、生命を維持するのに必要なものですが、過剰に発生すると身体が酸化し、老化や体調不良を引き起こすというデメリットがあります。
年齢とともに活性酸素を防ぐ機能は低下してしまうので結果、体内で酸化が進み、シミやしわ、動脈硬化、癌、糖尿病の原因になるとも言われています。パクチーにはこの活性酸素を抑える働きがあるといわれています。パクチーの体内の酸化を抑える働きは加齢臭やわきが、汗のニオイが気になる方にも効果的です。パクチーはアンチエイジング効果や健康維持の効果も期待できる食材です。
パクチーに豊富に含まれる栄養素【ビタミン】
パクチーはビタミンも豊富です。目の角膜や粘膜の保護などに効果があるビタミンA、皮膚や粘膜の健康を保ち、疲れを解消してくれるビタミンB2、免疫力を高めるほか、風邪の予防、美肌効果が期待できるビタミンC、老化や生活習慣病を防ぐビタミンEが含まれており、健康や美容に期待できます。そして、カルシウムも豊富に含まれており骨や歯を丈夫に保つ効果もあります。
パクチーには【食欲増進】【消化器官の活性化】効果も
食欲がない時、胃や腸の調子が悪い時は、お粥やスープにパクチーを入れて一緒に摂取すると食欲増進や消化促進、整腸作用も期待できます。
パクチーの【肥満予防】【血液サラサラ】効果で代謝を促し健康なカラダに
パクチーの葉の部分にはコリアンドリンと呼ばれる物質が含まれています。コリアンドリンは、脂肪の代謝の調節を促して、コレステロールの量を減らす働きがあるといわれています。またパクチーには硫化アリルが多く含まれており、糖質の代謝を促して血糖値を下げる働きがあるビタミンB1の吸収を助けたり、血液中の脂質を分解し、血液をきれいにする効果もあります。脂肪や糖質の代謝を促すことで肥満の予防にもなります。
[3]翌日までニオイが強烈!パクチーの食べすぎには注意!
いくら美容や健康に良いといっても食べ過ぎると、腹痛や下痢、頭痛や嘔吐の症状が出る場合があります。稀にではありますがパクチーでアレルギーを発症する方もいます。セロリやパセリ、にんじんなどを食べてアレルギーを発症したことがある方は控えた方が良いでしょう。
また、パクチーはニオイが強いのでニンニクなどのように口の中にニオイが残ってしまいます。パクチーのニオイは独特ですし人に会う予定がある場合には注意が必要です。ニオイが気になるようでしたら口臭ケアを行うようにしましょう。
[4]パクチーのニオイ成分や味、香りはどんなもの?
実は…パクチーは味がしない
意外かもしれませんがパクチーそのものはあまり味がありません。噛むことで苦味が出てきますが、この苦味もちょうど良い苦みでエグミもなく、パクチーそのものにはほとんど癖はないのです。パクチーが苦手な人の多くが、その理由にパクチー独特のニオイを挙げています。パクチーを口に入れ、噛んだ瞬間に独特の強烈な香りが口に広がるのですが、この香りを克服できるかどうかでパクチーの好き嫌いが決まります。
強烈なニオイを例えると…カメムシ?芳香剤?
・カメムシの香りに似ているといわれる理由
パクチーを食べるとカメムシのニオイを感じるという衝撃的な意見がきかれます。でも実はこれ間違っていないのです。パクチーにはカメムシと同じデセナールやヘキセナールというニオイ成分が含まれているのでそう感じるというデータがあります。虫と同じニオイ成分とは驚きですね。
・洗剤や芳香剤の香りに似ているという理由
パクチーが好きな人にとっては、清涼感があると感じられても、苦手な人にとっては洗剤や芳香剤を食べているように感じるという人もいるようです。食べ終えても香りが残るので、苦手な人にしてみればもう二度と食べない、あれは食べ物ではないという意見も聞かれます。
パクチーのニオイの好き嫌いは、遺伝子が関係している?!
パクチーがカメムシや洗剤、芳香剤といったような香りに感じられて苦手だという人は、ニオイを感知する遺伝子がパクチーを好む人とは異なるといわれています。
パクチーにはアルデヒドという成分が含まれているのですが、パクチーが苦手な人はこのアルデヒドに反応するOR6A2という特定の嗅覚受容体を持っているといわれています。つまりパクチーが苦手な人は遺伝子の関係で生まれつき苦手で身体が受け付けないということが分かります。
[5]パクチーのニオイ成分は?
パクチーには複数のニオイ成分が含まれています。パクチーはモノテルペン類に分類されますが、この成分は生薬や精油などに含まれている成分と同じです。
具体的には、松や杉といった針葉樹に含まれていて特有の香りの元となっている「ピネン」。スズランやラベンダー、ベルガモットなどの精油に含まれている「リナロール」、柑橘類や果実などの香りを構成する中でも重要な役割がある「デカナール」、香料の原料としても使われる「ノナナール」です。それぞれ独特な芳香があるため、パクチーはあの独特のニオイがするのです。
[6]パクチーが苦手な方にもおすすめ!パクチーのニオイを抑える料理方法
パクチーが健康にも美容にも良いということでパクチーを食べたいという方も多いはず。では苦手な人でも克服できる食べ方はあるのでしょうか。
パクチーを乾燥させる
パクチー初心者の人は、乾燥したパクチーがおすすめです。スーパーなどで購入することもできますし、保存が効くので料理のアレンジがしやすいですよ。例えばスープやサラダ、焼きそばにふりかけるのがおすすめです。
パクチーを加熱する
パクチーのニオイ成分は熱を加えることで成分がとび、香りが弱くなります。しっかり炒めることで食べやすくなりますよ。パクチーと他の野菜を合わせて炒めたり、チャーハンやパスタに混ぜて食べるのがおすすめです。
パクチーをニオイの強い食材と混ぜる
パクチーは、味自体には癖がないので、他の食材と合わせて食べやすいという特徴があります。ニオイが強い食材と合わせることでパクチーのニオイが気にならなくなりますよ。納豆やニンニク、香りの強いごまドレッシングを使う、オリーブオイルでパクチーをコーティングするなどするとニオイが気にならなくなりますよ。
パクチーを包む
皮や衣などで包んで焼いたり、揚げたりするのもおすすめです。包んで熱を加え、さらに他の食材と混ぜることでニオイが気にならなくなります。例えば餃子や春巻きの具にするとニオイが和らぎますよ。パクチーをかき揚げにするのもおすすめです。この包んで焼いたり、揚げたりする方法はパクチー初心者の方におすすめです。
パクチーはできるだけ細かく刻まない
パクチーのニオイ成分は刻むことでニオイが強くなります。パクチーが苦手な方はサラダとして食べる時は、細かく刻むのを避けると良いですよ。
[7]味や香りが苦手な人もパクチーに再チャレンジしてみては?
パクチーは好き嫌いがはっきり分かれる食材です。苦手な人にしてみればあれは食べ物ではないと拒否感が強いのですが、パクチーには、美容や健康に良い効果があり、女性には是非食べてほしい食材です。食べ続けることで慣れて食べられるようになったという方もいますよ。食べ方を工夫してパクチーを克服し、健康な生活を手に入れましょう。