秋にぴったりのアロマはどれ?心と身体を癒すおすすめ精油(エッセンシャルオイル)5選とブレンドディングレシピ
季節の変わり目は気温や湿度も不安定になり、それは、心や身体にも影響を及ぼします。秋は特に夏の疲れを感じ、急な気温の変化に身体がついていかず、体調を崩しやすいです。しかし、涼しく過ごしやすい気候から、スポーツなど新しく何かに挑戦しやすい季節でもあります。今回は秋にぴったりなエッセンシャルオイル(精油)をご紹介しますので、心と身体のメンテナンスに役立ててみてください。
2021年09月01日更新
記事の目次
[1]エッセンシャルオイル(精油)のパワーとは?
エッセンシャルオイル(精油)をご存知でしょうか。植物は花や葉、果皮などから香り成分を抽出した100%天然のオイルをエッセンシャルオイル(精油)と呼び、人工的に作られたものとはしっかりと区別されています。
そしてこのオイルは自然植物の力が凝縮された、素晴らしい効能のあるオイルです。日本ではまだまだ香りを楽しむだけと言う認識が強いですが、実際は心身へ様々な効能を取り入れることができる自然療法としても使えるんですよ。
脳に働きかけてくれる
「仕事に疲れてイライラしている」「不安なことがあって眠れない」精神的に不安定な時に、エッセンシャルオイル(精油)がパワーを発揮してくれます。植物の香り成分が脳に働きかけ、自律神経やホルモンバランスの乱れを整えてくれます。
心因的理由から眠れない、食欲にムラがあるなどという時は特に効果的とされていて、香りの効果で気分をリフレッシュ、不安定な状態を改善することが期待できます。
身体に働きかけてくれる
エッセンシャルオイル(精油)には薬のような働きをしてくれるものが多数あります。肩こりに効くものや、鼻風邪に効くものなど、私たちの想像以上に植物には身体に作用する成分が含まれているのです。
呼吸時に香り成分を肺から取り込み肺胞の毛細血管を通じて全身に巡る経路とマッサージなど皮膚から取り込み全身を巡る経路があります。
また、香りが脳に働きかけ、免疫力の強化にも効果を発揮すると言われており、体調管理のために使用することも効果的です。
[2]秋に使いたいエッセンシャルオイル(精油)5選
エッセンシャルオイル(精油)の種類はたくさんあり、それぞれに複数の効果効能を期待することができます。体調管理にも、芸術やスポーツなど何かにチャレンジしたいそのモチベーションアップにも、ピッタリなエッセンシャルオイルを5つご紹介していきます。
ラベンダー
・香り
フローラルでありながら、ウッディーな香りを感じることができる、柔らかで落ち着いた香りが特徴的です。
・効能
アロマセラピーと聞くとラベンダーの香りを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。セラピストの中でもラベンダーが好きな方は多く、エッセンシャルオイル(精油)の人気ナンバー1と言っても過言ではありません。
人気の理由にとても使いやすいエッセンシャルオイル(精油)であることが挙げられます。
「万能精油」と呼ばれていて、精神面にも身体面にも皮膚に対しても効果が期待でき、少量であれば、原液でも使用できるほど、刺激や毒性がなく、安全性の高い精油なので、子供にも安心して使用でき、アロマ初心者にもオススメです。
リラックス効果がとても高く、心身共に疲労してしまった時にピッタリです。とりあえず手元に一つ持っておきたい香りです。
・豆知識
ラテン語の「Lavo(洗う)」からラベンダーの学名は付けられたとされています。と言うのも、古代ローマ人はラベンダーを浴槽に入れて身体を癒していたと言われているからです。
また、ラベンダーを虫よけとして使っていたことも 分かっています。現代では香水としても人気の高い香りとなっています。
ベルガモット
・香り
オレンジよりも少し爽やかで、フローラルな香りです。フルーティーさを感じることができます。
・効能
フローラルトーンが優しく働きかけ、落ち込んだ時は高揚感を高めてくれ元気に、逆に、イライラが募りストレスを感じている時には、心を穏やかにして落ち着かせてくれる効果があります。
心のバランスをとってくれる万能な香りですので、とても使いやすいエッセンシャルオイル(精油)となっています。
精神面に作用の強い精油ですが、消化器系の働きそのものを活性化させる香りなので、美味しく食べたい食欲の秋にぴったりな香りと言えます。
ただ、光毒性があるため肌につけた場合は直射日光を避けるようにしてください。
・豆知識
ジョヴァンニ・パオロ・フェミニスというイタリア人が、17世紀の終わりに「オー・アドミラブル」というベルガモットオイルを使った香水を販売しました。この名前は「すばらしい水」という意味で、これがヨーロッパで大ヒットしました。
ドイツのケルンで作られていたため、「ケルンの水」という愛称で広まり、後に「オー・デ・コロン」というフランス語の読み方になったのです。そのため、現代でもベルガモットは香水の成分として根強い人気を誇ります。
カモミール
・香り
カモミールには、ローマンカモミールとジャーマンカモミールがあります。ローマンカモミールは濃厚なハーブの香りの中にフルーティーさを感じさせ、リンゴのような香りとも言われています。ジャーマンカモミールは独特の薬草のようか香りがします。
・効能
ローマンカモミールは、ラベンダーと並び、イライラを押さえてくれるリラクゼーション効果の高いエッセンシャルオイル(精油)です。。緊張と不安を和らげ、不安定な心を落ち着かせて鎮めてくれます。
安眠へも導いてくれますので、就寝前の使用もおすすめです。大人だけでなく、子供の寝つきの悪い時などにも活躍してくれます。
ジャーマンカモミールには、消化促進の効果や、胃痛を和らげる効果が期待でき、また抗ヒスタミン作用、抗アレルギー作用も高いため、アレルギー性の皮膚のかぶれなどにも効果的です。
ただ、キク科の植物なのでアレルギーがある方は注意してください。
・豆知識
ジャーマンカモミールには「カマズレン」という青色の成分が含まれていて、これは植物の中ではジャーマンカモミールにしか含まれていない貴重な成分です。ジャーマンカモミールもローマンカモミールも半乾燥させた花から抽出し、たくさんの花からわずかな量の精油しか取れないことからとても高価なものとなっています。
ローマンカモミールの学名の「Anthemis nobilis(アンテミス ノビリス)」は「高貴な花」と言う意味なのも頷けますね。
ユーカリ
・香り
ウッディな香りが強く、クリアでシャープです。鼻から染みとおるような香りです。
・効能
すっきりしない気分をリフレッシュさせてくれるのがユーカリです。また頭もクリアにしてくれるので、集中したい時や、何かアイディアを出したい時などにおすすめです。
他にも、ノドの調子を整えたり、風邪気味の時などにも効果が期待できますので、花粉の時期や、乾燥し始める秋にピッタリと言えます。
香りが強く、鼻から吸入するとむせてしまうこともあるので、キャリアオイルで希釈して、背中に擦り込むように塗布すると、気管支が辛いときは効果的です。
・豆知識
ユーカリの学名はギリシャ語の「Eucalyptus(ユーカリプタス)」で、「よく覆った」と言う意味です。これはユーカリが茂っている様子を表しているそうです。
ユーカリと言えばコアラが食べている姿を思い出す方も多いと思いますが、原産はやはりオーストラリアで、種類は500もあると言われています。その中でも1番流通しているのは「グロブルス」という種類です。
クラリセージ
・香り
重いハーブの香りと、ウッディな香りが楽しめます。
・効能
心と身体のバランスを整え、リラックス効果が高い事で有名なクラリセージですが、女性ホルモンの分泌もサポートしてくれます。そのため、女性特有の悩みに効果があるとされていて、多くの女性から支持を得ているエッセンシャルオイル(精油)です。
ストレスや疲れによってホルモンバランスが乱れてしまったり、気持ちが落ち込んでしまったときに、生理不順や辛い月経痛を緩和し、、気持ちを晴れやかにして明るくさせてくれる香りです。
・豆知識
ラテン語の「クラルス」からクラリセージと呼ばれるようになったと言われています。クラルスとは「明るい」や「正常な」と言った意味で、これは昔この葉からとった粘液で目を洗浄していたことから派生していきました。
中世の頃は「キリストの眼」と呼ばれていたそうです。現在クラリセージは香水の成分として使用されることが多くなりました。
[3]ブレンドしてさらにアロマティックな香りへ
エッセンシャルオイル(精油)はそのまま使用することもできますが、ブレンドすることも多いです。どうしてブレンドするのか、また、どんなブレンドがおすすめなのかを見ていきましょう。
ブレンドするメリットは?
①期待している効果を高められる
植物によって様々な効能があるエッセンシャルオイル(精油)は、それぞれが持つ力を合わせることで、香りの相乗効果が期待できます。
気持ちが晴れない時に、精油それぞれが持つリラックスさせる効果と元気になれる効果を合わせて気分をリフレッシュしたり、風邪気味で体調がすぐれない時には器官に働きかけてくれる効果と安眠へ導いてくれる効果を合わせたりすることができるのです。
自分の欲しい効果を最大限に引き出すためにブレンドするのです。
②香りが複雑になる
例えば、香水の香りは様々な香りが合わさっていて、とても複雑ですよね。市販の香水には何十種類もの芳香成分が含まれているので、その複雑さを作り出すことができます。
良い香りとされているものは単調な香りではなく、様々なものが混ざり合った複雑な香りなのです。
混ぜ合わせることで香りのカドが取れ、マイルドになり、そして奥深い香りになり、単体の香りよりも心地の良いものとなります。
秋を感じるアロマブレンド
<ローズウッド +サイプレス+フランキンセンス>
秋の草木を感じさせ、ピクニックにでも来ているような気分にさせてくれる香りです。思い切り深呼吸したくなるような香りですので、家でのんびりする時に最適です。
芸術の秋に感受性を豊かにするアロマブレンド
<ラベンダー+ペパーミント+クラリセージ>
ラベンダーの香りが感受性を豊かにして、クラリセージやペパーミントがそれを明晰にしてくれます。クリエイティブな発想が生まれてきそうな香りです。何かを創り出したい時などにオススメです。
<ローマンカモミール+ベチバー+バジル>
読書に耽りたい時などにおすすめなのがこちらのブレンド。慌ただしい毎日を忘れさせ、一旦気持ちもリセットして、リラックスした落ち着いた時間を過ごすことができます。
食欲の秋にぴったり!消化器系の手助けアロマブレンド
<ベルガモット+ペパーミント+ブラックペッパー>
食べられる原料のエッセンシャルオイル(精油)をブレンド。すっきりした中に落ち着く深みを感じることができます。食べすぎにも食欲不振にも効果があり、食欲のバランスを整え、消化を促す作用も期待できます。
スポーツで起こった筋肉痛や疲労回復におすすめのアロマブレンド
<レモングラス+ローズマリー+ジェニパー>
すっきり爽やかなハーブの中に少し甘みを感じることができます。秋から運動を始めようという方におすすめのブレンドです。運動後の身体のケアに使用してみてください。
[4]エッセンシャルオイル(精油)はこんな使い方がおすすめ
エッセンシャルオイル(精油)を使ってみたいけれど、専用の器具がないからなかなか手を出せないという声をよく聞きますが、実は器具がなくても簡単に楽しむことができます。今回は誰でも簡単に使用できる方法をご紹介いたします。
ハンカチでアロマを楽しむ
この方法はエッセンシャルオイル(精油)を使用する時のもっとも簡単な方法です。ハンカチにエッセンシャルオイル(精油)を数滴垂らすだけで出来てしまいます。カバンの中などに入れておいて、使う時に取り出すとアロマの香りに癒されます。
男性の方は胸ポケットなどに入れておくと、顔に近いので常に香りを感じることもできますよ。出かける際にも香りを楽しみたい方におすすめの方法です。
お湯をはったマグカップに垂らす
マグカップにお湯を張り、そこへ数滴エッセンシャルオイル(精油)を垂らすのもとても効果的な方法です。湯気と一緒に香りも広がりますので、お部屋で簡単に楽しむことができます。
これから乾燥する時期には、加湿の効果も期待できますので一石二鳥ですね。
アロマバス
湯船にエッセンシャルオイル(精油)を垂らすと一気にラグジュアリーなバスタイムへと変わります。お好みのものを大体1~5滴垂らして、よく湯をかき混ぜましょう。湯船につかりながら、肌からも効果を吸収できますのでより効能を実感できますよ。
湯船につからない時は床に垂らすだけでも楽しむことができます。シャワーの熱でお風呂場に香りが広がりますよ。オイルの上は滑りやすくなっているので気を付けて使用してください。
洗濯のすすぎのタイミングで使う
今は柔軟剤などでもアロマを楽しんでいる方が多いですよね。衣服にもエッセンシャルオイル(精油)を香らせたい方は、ぜひ選択に時に使用してみてください。
使用の仕方は、すすぎのタイミングで1~3滴程洗濯層に垂らすだけです。洗い上がりは衣服にふんわりと香りをつけることができます。面倒な洗濯も素敵な香りで楽しくなりますよ。ただ、ジャーマンカモミールやオレンジ、ベルガモットなど色の付いている精油は気をつけるようにしましょう。
[5]心も身体も癒したい秋にはアロマと過ごそう!
芸術の秋。食欲の秋。秋は過ごしやすく、新しいことを始めたり、趣味に没頭しやすい時期です。その時に、アロマの力を借りてさらに素敵な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
また、季節の変わり目は少し心身共に不安定になりやすく、落ち込みやすかったり、体調を崩しやすいです。そんな時こそ、香りの効果でリフレッシュしてみてはいかがでしょうか?
回ご紹介したエッセンシャルオイル(精油)を参考に、ぜひ短い秋を楽しんでみてくださいね。