ヒートテックの脇が汗臭いときの4つの対策とは?ワキガの方も注目の冬インナーの選び方も解説
冬でも脇汗とニオイに悩むときがありませんか?気になるのがヒートテックなどの機能性インナーと脇汗の関係です。そこでこの記事では、快適な冬を過ごせる対策や冬も使える汗対策グッズを紹介します。実践しやすい脇汗ケア方法が気になる方はぜひ参考にしてください。
2024年08月07日更新
記事の目次
冬の機能性インナーで脇が臭くなるたったひとつの理由
冬の寒さ対策に欠かせない存在となったのが、ヒートテックなどの温かくなる機能性インナーです。
私たちの冬の生活を快適にしてくれるアイテムですが、その便利さの裏にはニオイの問題が潜んでいるのをご存じでしょうか?
実際に「脇が臭い」と感じる方も多くいます。ここで、温かくなる機能性インナーで脇が臭くなる理由を解説します。
ニオイが発生しやすい素材だから
機能性インナーの素材や保温のメカニズムは製品によって異なります。
しかし多くの場合は、ポリエステル・アクリル・レーヨンなどの化学繊維を採用。
この化学繊維の特性こそがニオイの原因です。化学繊維の特性とは水分を吸収しにくいこと。
そのため蒸れやすく、菌の繁殖を促進することでニオイの発生につながっています。
中でも保温性を高めるために、化学繊維の芯に穴を空けた「中空繊維」は、この構造のせいで汗の成分が残りやすいのが特徴です。
汗が繊維に残っている時間が長いほど、菌が繁殖し、ニオイのもとになってしまいます。
特に注意が必要なのは、「吸湿発熱」という保温の仕組みを持つインナーです。
この仕組みは、肌から出る水分を利用して熱を発生させますが、同時に汗に含まれる老廃物を繊維内に残してしまいます。
結果として、菌が繁殖しやすい環境を作り出してしまうのです。
ニオイも残りやすい
化学繊維には皮脂を吸着しやすい性質があるのも特徴です。
付着した皮脂が酸化したり菌の栄養源となったりすると、さらにニオイが強くなります。
さらに化学繊維に染み付いたニオイは、通常の洗濯では落としにくいという特徴も。
特にワキガ体質の方は脇の部分に強くニオイが残る傾向があるので、ニオイの予防はもちろん、洗濯にも気を配ったほうがよいでしょう。
肌トラブルを招くことも
機能性インナーの着用で肌のかゆみや荒れを経験したことはありませんか?これにも素材が関係している可能性があります。
冬は肌が乾燥しがちですが、吸湿発熱素材が触れると余計に肌の水分を奪ってしまいます。
また吸湿性の低い化学繊維は蒸れやすく、かゆみの原因となることが。
肌荒れは肌にいる常在菌バランスを崩すので、ニオイを助長する可能性があります。
体臭が気になる方だけでなく、乾燥肌や敏感肌の方もインナーの素材選びに注意しましょう。
意外に汗をかいている冬。「汗の質」にも要注意!
冬は汗をかかないと思いがちですが、実は意外なほど汗をかいています。
厚着をして外を歩き、暖房の効いた室内に入ると、体は急激な温度変化に直面しますね。
この結果、知らず知らずのうちに汗をかいてしまうのです。
特に注意が必要なのは、オフィスや電車、百貨店など、暖房の効いた密閉空間です。
厚着のまま長時間過ごすと、蒸れやすい環境が作られ、汗やニオイの問題が生じやすくなります。
質の悪い冬の汗とは?
冬は汗腺の活動が低下し、水分摂取量も減少傾向にあります。
その結果、体内に老廃物が蓄積され、それらを含んだ「濃い汗」をかきやすくなるのです。
冬の汗には、ニオイのもととなるナトリウムとクロールの含有量が夏の約2倍にも増加しているともいわれています。
さらに冬ならではの生活習慣にも注意が必要です。
寒さで喉の渇きを感じにくくなり水分の摂取量が減少すると、体内の水分が不足して汗に含まれる老廃物の濃度が上がります。
このような「質の悪い汗」が冬特有の強いニオイの原因です。
冬こそ意識的な汗対策と水分補給をしていきましょう。
ヒートテックを着る前にやっておこう!おすすめのニオイ・脇汗対策
夏が過ぎると汗対策を忘れがちですが、冬こそニオイや汗への注意が必要です。気になり始めたら早めの対策が肝心。
ヒートテックなどの機能性インナーを着る前に、いくつかの工夫をすることで快適に過ごせます。
ここで効果的な対策を見ていきましょう。
脱ぎ着しやすい服装にする
まずは温度調節が簡単な服装を心がけましょう。
外の寒さと室内の暖かさの温度差に対応できる重ね着がおすすめです。
マフラーやタートルネックで首元を守りつつ、カーディガンなどの脱ぎ着しやすいアイテムを活用しましょう。
また考えたコーディネートよりも1枚少なめに着て、マフラーやカーディガンをバッグに忍ばせておくのもおすすめです。
こうすることで汗をかきすぎず、体を冷えから守れます。
脇汗パッドを使う
大切な洋服を汗で汚したくない、または脇汗を人目にさらしたくないという方には、脇汗パッドがおすすめです。
衣類に直接貼り付けて使用するので、脇汗が服に付着するのを防げます。
中には消臭効果のあるタイプもあり、ニオイ対策にも一石二鳥です。
制汗剤・デオドラントを仕込む
冬場でも油断せずに、においケアを心がけましょう。
ヒートテックなどの機能性インナーを着る前に、制汗剤やデオドラントを使用することで、汗やニオイを効果的に抑制できます。
フロムココロの制汗剤「サラフィネ」は、制汗だけでなく消臭・殺菌効果も備えた医薬部外品のデオドラント。
クロルヒドロキシアルミニウムとイソプロピルメチルフェノールの配合により、発汗を抑え、汗の出口をふさぎ、雑菌を殺菌します。
わずか10秒のケアで汗とニオイの両方に対処できる優れもので、冬の対策にもおすすめです。
ムダ毛処理をしておく
脇毛が生えていると汗をかいたときにと蒸れやすく、常在菌の繁殖を促進します。
これが強い体臭やワキガの症状を引き起こす原因です。
除毛や脱毛で脇毛を減らすことで、蒸れにくくなり、脇を衛生的に保つことができます。
結果としてワキガ特有の強いニオイも軽減される傾向にあるので、冬もムダ毛処理は忘れずにおこないましょう。
良い汗をかけるように汗腺を鍛える
ニオイの少ない良い汗をかくためには、汗腺を適度に鍛えることが大切です。
有酸素運動を定期的におこない、積極的に汗を流して、汗腺の機能を維持・向上させましょう。
入浴のときに湯船にゆっくりつかるのも効果的。
心身の健康を保つためにストレス解消や十分な睡眠も大切です。
冬場は特に水分補給を意識的に行い、体内の水分バランスを整えることで、より良質な汗をかく体質づくりにつながります。
ニオイ・脇汗対策はインナー選びから!冬インナーの選び方
コートや上着は気軽に脱いで調整できますが、インナーは簡単に着替えられません。
だからこそインナー選びは重要です。暖かさと快適さの両立を目指し、賢い選択をしましょう。
防臭加工のインナーを選ぶ
冬用のインナーは単に暖かいだけでなく、消臭・抗菌加工が施された素材を選ぶことが重要です。
近年は最新の技術により、吸汗速乾機能や消臭・防臭機能を備えた化学繊維が開発されています。
これらを上手く活用すれば、ワキガ臭や体臭を抑制する効果に期待できますよ。
さらに吸水性・吸湿性の高い素材を選ぶことで、より快適に過ごせるでしょう。
最近は洗濯を繰り返しても消臭・抗菌効果が持続する素材も登場しています。
半永久的に効果が続く製品を選べば、長期的な視点でも経済的です。
ただし、自分の肌質に合うかどうかも重要なポイント。
乾燥やかゆみを引き起こさない、肌にやさしい素材の機能性インナーを選びましょう。
天然素材のインナーを選ぶ
化学繊維を使った機能性インナーに頼らず、吸水力と吸着力に優れた天然素材を選ぶのも一つの方法です。
綿100%、シルク、リネン(麻)といった天然素材は肌にやさしく、快適な着心地を感じられます。
特に注目したいのが、近年再評価されている天然のウール。
ウールには優れた吸水性と放湿性があり、体温調節をサポートします。
汗を素早く吸収し発熱する一方で、余分な水分を放出する特性があるので、冬も快適に。
近年は昔よりも肌触りがよく、家庭で洗濯可能なウール製品が多数登場しています。
洗濯しても取れないヒートテックのニオイは「オキシ漬け」
ヒートテックなどのあったかインナーは、使い込むうちに頑固なニオイが染み付いてしまうことがあります。
通常の洗濯では落ちないこのニオイは「オキシ漬け」と呼ばれる洗濯方法で解決しましょう。
オキシ漬けとは、酸素系漂白剤を使用した洗浄方法です。
① 40℃程度のぬるま湯に規定量の酸素系漂白剤を溶かす
② ①にニオイの気になる衣類をしばらく浸す
実際に試した方の中には「漬け込んだお湯が汚れで濁ってびっくりした!」という声も少なくありません。
これは普段の洗濯では落としきれない、繊維の奥深くに潜んでいた汚れが浮き出てきた証拠です。
ただし、注意点もあります。
ヒートテックなどの化学繊維は熱に弱い特性があるため、煮沸消毒やアイロン、乾燥機の使用は避けましょう。
繊維を傷めたり、形を崩したりする可能性があります。
冬の脇汗やヒートテックに関連するよくある質問
冬の脇汗やヒートテックに関して、まだ疑問があるという方もいるでしょう。
ここではよくある質問とその回答をご紹介します。
冬の脇汗はどうやって止めればいい?
冬の脇汗対策には、効果的な方法がいくつかのあります。
1.制汗剤やデオドラントの使用
2.吸湿性や通気性の良い素材のインナー選び
3.温度調節がしやすい服装
4.ストレス管理と十分な睡眠、定期的な運動習慣
5.水分補給
脇汗を完全に止めることは困難ですが、これにより質のよい汗をかけるようになったり、必要以上の発汗を抑える一助になります。
ヒートテックを着て汗をかくとなぜ寒い?
ヒートテックは汗を吸収して発熱する仕組みですが、吸収できる汗の量には限界があります。
大量の汗をかくと、素材が飽和状態になり、発熱効果が低下。
さらに重要なのは、「汗冷え」と呼ばれる現象です。素材が吸収しきれなかった汗が肌に残ると、その汗が蒸発する際に体から熱を奪います。
これが急激な冷え感につながるのです。
汗で濡れたヒートテックは、乾燥するまでの間その機能を十分に発揮できません。
つまり汗をかいた直後は暖かさを感じにくくなり、寒さを感じやすくなるのです。
ワキガが冬でも臭うのはなぜ?
一般的に、冬は汗をかかないためワキガの症状も軽減すると思われがち。
しかし、実際にはワキガの臭いが冬でも強く感じられることがあります。
理由のひとつは冬は汗の量が少ないため、アポクリン汗腺から分泌される汗が濃縮されるから。
この濃縮された汗には多くの栄養分が含まれており、それが細菌の繁殖を促進します。
結果として、より強烈な臭いが発生するのです。
また、冬の厚着は蒸れを引き起こし、細菌の繁殖に適した環境を作り出します。
さらに、室内外の温度差による急激な発汗も、ニオイの原因です。
加えて、冬は汗をかかないと思い込んでデオドラントや制汗剤の使用を怠りがち。
ワキガの人にとっては少量の汗でも十分に臭いの原因となるため、季節を問わずケアが必要です。
ワキガの人が着てはいけない素材は?
ワキガでお悩みの方が特に避けるべき素材は、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなどの化学繊維です。
化学繊維は、吸水性が低いという特徴があり、これらの素材で作られた衣服を着用すると、汗が皮膚表面に留まりやすくなります。
その結果、雑菌が繁殖しやすい環境が作られ、ニオイの問題が悪化する可能性が高まってしまうのです。
近年、冬の必需品として人気の高いヒートテックなどの機能性インナーも、主に化学繊維で作られています。
確かに薄くて暖かいという利点はありますが、ワキガの方にとっては必ずしも最適な選択とは言えません。
冬を快適に!機能性インナーと上手に付き合う体臭ケアのすすめ
冬の季節、ヒートテックなどの機能性インナーは温かさを維持できる便利なアイテムです。しかし、その便利さの裏で、意外にも体臭の問題が潜んでいることがわかりました。
冬は汗をかかないと思われがちですが、実際には予想以上に発汗しています。しかも、その汗は夏場よりも濃縮され、ニオイの原因となりやすいのです。
寒い冬だからこそ、体臭対策を怠らないようにしませんか?
本記事で紹介した方法を参考に自分に合ったケア方法が見つかれば、暖かくさらに快適に冬を過ごせるはずです。
寒い冬場であっても、意外とからだのニオイは発生します。
温かくて便利なヒートテックなどの機能性インナーは、その暖かさと素材の特性上、ニオイの発生源になりがちです。
今回ご紹介した方法を参考に、しっかり対策してください。暖かく快適に過ごして、元気に冬を乗り切りましょう。