フェムケアって怪しい?デリケートゾーンの手入れだけではない本当の意味
「フェムケアって怪しい」と感じていませんか?フェムケアは単なるデリケートゾーンのケアではありません。女性の健康を総合的にサポートするものです。フェムケアの本当の意味をわかりやすく解説します。
2024年10月23日更新
「フェムケアって怪しい」と思ったことはありませんか?
実は、フェムケアは単なるデリケートゾーンのお手入れに留まらず、女性の健康全般をサポートする重要なケアです。
この記事では、フェムケアの本当の意味とその広がりについて詳しく解説し、「怪しい」と感じる理由にも触れていきます。
フェムケアに関心のあるものの、意義や効果に疑問を持っている方はぜひ参考にしてください。
記事の目次
フェムケアとは
最近、「フェムケア」という言葉を頻繁に目にするようになりました。
中には、フェムケアを単にデリケートゾーンのお手入れのことだと考えている人もいるかもしれません。
でも実際のところ、フェムケアにはそれよりもずっと奥深い意味が込められているのです。
フェムケアとフェムテックの違い
フェムケアというのは、女性ならではの健康上の問題に着目し、それらを改善するためのケアを指しています。
一方で「フェムテック」という言葉を耳にしたことがある方もいるのではないでしょうか?
テクノロジーを駆使して問題解決に取り組むのが「フェムテック」。
それ以外の方法でケアするのが「フェムケア」です。フェムケアはフェムテックの一部だと言えます。
フェムケア・フェムテックの広がり
フェムテックやフェムケアという言葉は、女性が自分らしく充実した日々を送れる選択肢として、日本では2019年頃から浸透してきました。
2021年には「フェムテック」が新語・流行語の候補に挙がるほど、注目を集めるようになっています。
最初のフェムテックは妊活や生理の管理アプリが主流でした。
今では生理用品や更年期のケア、女性の健康サポートグッズ、セクシャルウェルネスなどのさまざまな分野へ拡大。
これらがフェムケアというジャンルとしても知られるようになっています。
フェムケア商品やサービスってどんなもの?
フェムケアの領域が広がるにつれ、近年、さまざまな商品やサービスが登場しています。
そのひとつが化粧品。たとえばデリケートゾーン専用の石けんや保湿剤、生理周期に合わせたスキンケアアイテムが人気です。
また、女性の健康をサポートするサプリメントも見られるようになりました。
PMS対策や更年期症状の緩和、妊活支援など、目的に応じたサプリメントが開発されています。
吸水ショーツや布製ライナー、月経カップといった新しいタイプの生理用品も、フェムケア用品として話題に。
肌に優しく、エコで経済的な選択肢として人気を集めています。
美容系サービスとしてはフェムケアサロンが登場しました。
デリケートゾーンの脱毛や、マッサージ、マシンを使ったケアなどを通して、女性の美容と健康をトータルでサポートします。
フェムケアはなぜ「怪しい」?4つの理由
フェムケアには、女性の美容と健康をサポートするさまざまな商品やサービスが含まれます。
しかし、中にはフェムケアの実態が掴みきれず、怪しさを感じている人もいるようです。
その理由として、主に以下の4つが挙げられます。
- 個人により効果の体感が異なるから
- 適切な技術や設備がないサロンがあるから
- スピリチュアルな謳い文句が多いから
- 過去に炎上したイベントがあるから
これらの理由について詳しく見てみましょう。
個人により効果の体感が異なるから
一部ではフェムケアの効果が実際にあるのかどうか、疑問視されているという現状があります。
確かに、フェムケアの効果を実感できるかどうかには個人差があり、一概には言えません。
体調や体質によって、効果の現れ方や持続性が異なるため、中には効果を実感できずに不安を抱く方もいるでしょう。
しかし、だからといって、フェムケアに効果がないわけではありません。
個人差はあるものの、①デリケートゾーンの不快な悩みが軽減された、②メンタルが落ち着いた、③美肌になった、などの効果を感じている方が多いのも事実です。
適切な技術や設備がないサロンがあるから
デリケートゾーンは肌が薄くて敏感なため、専門的なケアが必要です。
しかし残念ながら、施術者の知識が圧倒的に不足しているケースがあります。
これが、フェムケアに対する不信感を引き起こす原因の一つと言えるでしょう。
一部のサロンによる過剰な宣伝や高額な料金設定も、フェムケアの評判を下げる要因となっています。
しかし信頼できるエステサロンなら、専門知識を備えたスタッフが衛生面にも細心の注意を払いながら施術を行います。
現在のエステ技術は飛躍的に進歩しており、正しく実施されるフェムケアが評価されている側面もあるのです。
スピリチュアルな謳い文句や誇大広告があるから
フェムケア商品やサービスの中には、スピリチュアルな言葉を使ったり、大げさな宣伝文句を掲げたりしているものがあります。
たとえば「女性のデリケートゾーンはパワースポット」といった根拠のない主張や、あたかも使わないと損をするかのような焦りを煽る広告などです。
こうした過剰な宣伝や誇大広告が、「フェムテック=怪しい」というイメージを生む一因となっています。
大切なのは、広告や宣伝文句を鵜呑みにせず冷静に判断することです。
信頼できる情報源から商品やサービスの実態を確認しましょう。
過去に炎上したイベントがあるから
過去にフェムケア関連のイベントが炎上したことを知っている方は、フェムケア全体を怪しいものだと感じているかもしれません。
その代表例が、2022年10月に開催された「Femtech Tokyo(フェムテックトーキョー)」です。
女性の健康とウェルネスに特化した製品や技術を紹介するこのイベントには、多くの企業が出展し、約14,000人もの来場者が詰めかけました。
しかし、一部の展示内容が物議を醸して炎上する事態となりました。
こうした一部の問題が大きく取り上げられることで、フェムケア全体が「怪しい」というレッテルを貼られてしまっているかもしれません。
ひとつの事例だけでフェムケア全体を判断するのではなく、信頼できる情報を収集し、自分に合ったフェムケアを選ぶことも大切です。
フェムケアに期待できる4つの効果
フェムケアには「怪しい」という声がある一方、適切に選んで活用することで多くの効果を得ている女性もいます。
特に以下の4つの点から、女性の健康と生活の質を向上させるサポートをしてくれるのです。
- 生理痛やPMSの軽減サポート
- デリケートゾーンの健康維持
- ストレス軽減とリラクゼーション
- セルフケア習慣の促進
ここで、フェムケアに期待できる4つの効果を解説します。
生理痛やPMSの軽減サポート
フェムケアアイテムには、生理痛やPMSの症状軽減のサポートをしてくれるものがあります。
例えば、デリケートゾーンの周囲や腰回りを温める温熱パッドやリラックス効果のあるエッセンシャルオイルです。
冷えを取ったり香りをかいだりすることで、痛みを和らげる効果に期待できます。
フェムケアのサプリメントの中には、ホルモンバランスをサポートするものも。
ただし、これらはあくまで補助的なものです。
生理痛やPMSがひどく日常生活に支障をきたす状態であれば、医師の診断を受け、適切な治療を受けましょう。
デリケートゾーンの健康維持
フェムケアは、デリケートゾーンの健康維持に役立ちます。
デリケートゾーンは繊細な部位だからこそ、かゆみやニオイ、乾燥などのトラブルを抱えやすいもの。
適切なケアを習慣にすることで、問題を予防し、健やかな状態を保てるのです。
また、膣トレーニングを通して骨盤底筋を鍛えれば、尿漏れなどのトラブル改善にもつながります。
このほか、エイジングによって硬くなりがちなデリケートゾーンの肌も、フェムケアによってふわふわの柔らかさをキープ。
ただし、デリケートゾーンに違和感や痛みなどの症状がある場合は、自己判断でフェムケアに頼るのではなく、まずは医師の診断を受けることが大切です。
ストレス軽減やリラクゼーション
フェムケアは、女性特有のストレスを和らげ、リラックスした状態を取り戻す心強い味方です。
そもそも女性のホルモンバランスの変動は、さまざまな不調の原因となり、ストレスを蓄積させます。
そんなとき、自分に合ったフェムケアアイテムを取り入れることで、不快感を和らげ心地よさを取り戻せるのです。
近年は、セルフプレジャーへの関心も高まっています。
セルフプレジャーの効果は快感を得るだけではありません。リラックスした気分を促したり、寝つきを良くしたりするなど、さまざまな効果に期待できます。
セルフケア習慣の促進
フェムケアを日常的に取り入れると、その分、自分の体と向き合う時間が増えてセルフケアへの意識が高まります。
自分の体と向き合う時間を持つことは、たとえばバランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動などの健康的な習慣を身につけるきっかけとなるかもしれません。
フェムケアから得られるストレスケアは心の健康の維持に役立ちます。
さらに自分の体と向き合うことには、ちょっとした違和感にも気づきやすくなる効果も。
自分の健康状態を把握することで、必要に応じて速やかに医療機関を受診できるなど、適切な対処が可能となるのです。
監修者からのメッセージ
「フェムケアはまず自分の体を知ることから。
知らずに選ぶと、肌トラブルや健康リスクが高まります。
美しく健康に、デリケートな悩みを解決しましょう。」
医師も指摘するフェムケアの注意点
フェムケアが注目される一方で、医学的根拠に乏しい商品やサービスも増えています。
安全性や有効性が確認されていないのに、不安を煽るような宣伝文句やスピリチュアルな言葉を並べた怪しげな商品には要注意です。
信頼できないフェムケアは期待した効果が得られず、払った料金が無駄になるだけでなく、健康を害するリスクもあります。
また、本当は医療機関での検査や治療が必要なのに、それを先延ばしにしてしまう危険性もあるのです。
大切なのは正しい情報を得て、信頼できる商品や評判の良いエステサロンを選ぶこと。口コミや評価もチェックして、自分に合ったものを見極めましょう。
トラブルを感じたら、自己判断せずに産婦人科へ行きましょう。
トラブルが無くてもフェムケアに悩んでいるなら、まずは医師に相談するのもおすすめです。
フェムケアに関連するよくある質問
ここではフェムケアについてよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
これからフェムケアを始める方や、既に取り入れている方の疑問を解消できるよう、わかりやすく説明します。
ぜひ参考にしてください。
フェムケアは必要ですか?
フェムケアは未来の性教育に繋がる誰もが必要なケアです。
洗い方や拭き方を正しく丁寧にするだけでも変化を実感できます。
大切なのは、女性一人ひとりが自分の健康について正しい知識を持ち、適切な選択をすることです。
ただし、フェムケアを取り入れることで、デリケートゾーンの悩みが軽減し、より快適に過ごせるようになる女性もいるのは事実です。
フェムケアは、女性の健康とウェルネスを支える選択肢のひとつ。
自分に合ったケア方法を見つけることで、より自信を持って毎日を過ごせるようになるかもしれません。
フェムテックが注目される理由は?
フェムテック・フェムケアが注目される理由のひとつは、女性の社会進出の加速です。女性の活躍を支援するツールとして期待されているのです。
また、テクノロジーの進歩により、健康データの分析や個人に最適化されたケアが可能になったことも大きな要因となっています。
さらにSNSの普及により、女性特有の健康課題が社会的な関心事となったことも要因のひとつ。フェムテックへの注目の後押しとなっています。
フェムケアサロンでは何をする?
フェムケアサロンは、女性の身体的・精神的健康をサポートするさまざまなサービスを提供しています。
代表的なメニューがVIO脱毛です。デリケートゾーンの脱毛により、清潔さを保ちやすくなるというメリットがあります。
デリケートゾーンの洗浄や毛穴吸引、温活ケアをするサロンもあります。自分では手入れしにくい部分をプロの手でケアしてもらえるのは心強いですね。
他にも、ラジオ波を用いたデリケートゾーンの引き締めや、EMS・電磁波機器による骨盤底筋トレーニング、骨盤矯正などのメニューを提供しているサロンもあります。
また、オールハンドでリラクゼーション効果の高いケアもあります。
ただし、サロンのメニューは医療行為ではありません。何らかの症状がある場合は、まずは医療機関を受診することが大切です。
正しいフェムケアは自信と健康を手に入れる第一歩
フェムケアは、女性の健康とウェルネスを総合的にサポートすることを目的としています。
「怪しい」というイメージを持つ方もいるのが現状ですが、そのイメージは必ずしも正しいとは言えません。
フェムケアアイテムやサービスは適切に選び、正しく活用することが大切です。
正しい情報を得て、信頼できる商品やサロンを選びましょう。
トラブルを感じたら、自己判断せずに医師に相談することも重要です。
正しい知識を得て自分に合ったフェムケアを見つけ、自信を持って毎日を過ごすための第一歩にしていきましょう。