女性の声を“香り”に例えた「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」!
『VALENTINO(ヴァレンティノ)』から“女性の声”に着目した非常にユニークなオードパルファム「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」が発表されました。レディー・ガガをアンバサダーに迎えた、新発想の香水をレビューしたいと思います♪
2021年03月16日更新
記事の目次
[1]VALENTINO(ヴァレンティノ)がレディー・ガガをアンバサダーに迎えた新香水
『VALENTINO(ヴァレンティノ)』は1960年から続くイタリアを代表するラグジュアリーブランド。
そのファッションは長年にわたり、エンターテイメントの世界から女性政治家に至るまで、さまざまな著名人に選ばれてきました。
ジャクリーン・ケネディ、メリル・ストリープ、ジュリア・ロバーツなどが晴れ舞台で着用し話題となり、世界的シンガーのレディー・ガガも『VALENTINO(ヴァレンティノ)』を愛用しているそうです!
同ブランドのフレグランスは知名度こそ低いものの、エレガントで女性らしい香りが多いのが特徴です。
さてそんな『VALENTINO(ヴァレンティノ)』は2020年、レディー・ガガをアンバサダーに抜擢し“女性の声”に着目した非常にユニークなオードパルファム「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」を発表しました。
香水と「女性の声」の間に類似点を発見したとのことですが、一体どんな香りがするのでしょう?
今回は、謎に包まれた『VALENTINO(ヴァレンティノ)』の新作香水「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」の香りを探ってみました。
[2]レディー・ガガの声をじっくり聴いてみると
出典 aeworld.com/beauty/fragrance/
世界的シンガーのレディー・ガガが公式アンバサダーを務める香水「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」。
自己表現の極みとも言えるファッションに身を包み、そのパワフルな歌唱力で人々を魅了し続ける姿はまさにディーバそのものです。
私の印象ですが、ガガの声は力強いポップソングを歌っている時より、切なげなバラードを歌っている時の方がエモーショナルで心に響くような気がします。
今回の新作香水「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」のプモーションでも、ガガはオリジナルの楽曲「Sine From Above(サイン・フロム・アボーブ)」を提供しています。
出典 instagram.com/p/CJCW7NXJT8p/
「Sine From Above(サイン・フロム・アボーブ)」の曲中では、「痛みのある人生だったとしても必ず光がある」ことを揶揄していて、繊細さと力強さが同時に感じられる名曲となっています!
彼女の声は、ソフトな歌い始めから盛り上がるサビの部分にかけて強弱がハッキリとしていて、まるで香水の“3段階のピラミッド”のようでした。
さて「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」は直訳すると「生の声」となります。確かに、この曲を聴いて香りのイメージがハッキリと頭に浮かんできます。
ありきたりなフェミニンさや官能性を表現しているわけではなく、どちらかというと20代のダイナミックさと傷つきやすさ、素直さといった、もっとエモーショナルな部分にフォーカスしているような気がしました。
[3]ビブラートのような香り
トップノート:イタリア産ベルガモット、マンダリン
ミドルノート:オレンジブロッサム、くちなしの花
ラストノート:バニラ、クリスタルムース
「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」のキャッチコピーに「MY VOICE, MY STRNGTH(私の声は私の強み)」とありますが、このオードパルファムはどこまでも通るガガの声のように、澄み切った香りがとにかく印象的です。
トップからミドルにかけてのキラキラしたオレンジシトラスの香りは、香水が本当に声をあげているかのようです。
ただ、底なしに明るいわけではないと私は思いました。
シトラス特有のほろ苦さも感じられ、それが20代に感じる特有の“痛み”を少しだけ表現しています。
弾けるようなジューシー感と、くちなしの花のパウダリーさがお互いをけん制し合っているというか、表面上は澄み切っているのですが、途中でビブラートがかかったような繊細な箇所があることも発見しました。
ラストノートはバニラの淡いパウダリー感が艶っぽい雰囲気を醸し出していますが、これがまた甘すぎず、濃すぎずでちょうど良いです。
他のハイブランドの“お高くとまった”イメージとは全く異なり、身を投げ出すような無防備ささえ感じる、“ありのままのピュアな若さ”を感じられる香水です。
シンプルにフローラル香水、とカテゴライズしてしまうにはもったいないほど繊細で芸術的な香りでもあります。
特に“モテ”を意識した香りでもないので、素直に「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」を良い香り、と思った方には誰にでもお似合いになるんじゃないかなと思います。
[4]2022年にぴったりな力作香水
「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」は女性向けの香水ですが、甘めフェミニンでもなく官能セクシーとは無縁のすっきりとした香りなので、中性的な男性はもちろん、透明感を求める男性にもおすすめです。
こうして世界の大スター、レディー・ガガがアンバサダーとなった「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」は、なかなかにメッセージ性が高いものです。
昨今、世界中で「臆せず声を上げること」に注目が集まっていますが、「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」はそうした人たちへ向けたオマージュ的な香りでもあると私は推測しました。
この素直で躍動的な香りは、なんだか仲間と共有したくなります。そして無性に外へ出かけたくなります。
繊細なノートではありますが、家で楽しむ“巣ごもりフレグランス”とは真逆の香り。
弱い自分でも構わない、生きてることがいちばん美しい。そんな一人ひとりの人生を肯定してくれるような、本当に素敵な香水です。
ファッションブランドが打ち出す香水は、時として“ルックの仕上げ”として発表される香りが多いのですが、今回の「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」はこれだけで完成度の高い1本です。
そしてなにより聴覚と嗅覚がリンクしたことに感動しました。
ただ嗅覚に訴える香水だけでなく、今回のように他の感覚とコラボしたフレグランスがもっともっと増えるといいなと思います。
[5]音楽と香り
今まで私は音楽と香りを関係づけることをしませんでしたが、「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」を知ってからは「この香りを曲に例えるとしたら?」と、頭の中でシュミレーションするようになりました。
嗅覚以外の感性も活性化するような気がして、なんだか嬉しくなります。
「VOCE VIVA(ヴォーチェ・ヴィーヴァ)」が気になった方は、ぜひレディー・ガガのオリジナル楽曲「Sine From Above(サイン・フロム・アボーブ)」を聴きながら楽しんでみてくださいね。
声と香りのコラボの素晴らしさを発見できると思います♪