香水やアロマとは違った香りが魅力♡春のお香おすすめ6選
先日、ふとした事がきっかけで再びマイブーム到来中のお香。久々に焚くと「こんなにいい香りだったっけ?」と新たな魅力にすっかり惚れ直してしまいました。 お花見も自粛ムードの3月。今年はお香で春を感じてみませんか?アロマや香水とは違う独特な香りの世界が待っています。
2021年03月02日更新
記事の目次
[1]なぜ今お香なの?マイブーム再来で気がついたお香の秘められた魅力
はかなげに煙がくゆる姿。焚き終えた灰からかすかに漂う残り香。どこか古めかしい印象のあるお香ですが、実は最近また注目を集めているようです。
お香は火を使うため、様子を確認しながら過ごします。焚き終えた後の灰の処理など、ちょっと面倒な一面もありました。
しかし、おうち時間が長くなった今、ひと手間加えて暮らしを充実させたい。そう考える人が増えたことが人気再来の理由のようです。
静かに立ちのぼるお香の煙を眺めていると心が癒された、という経験はありませんか?
日本には仏壇にお線香をあげる習慣があることから、お香の煙を見ると自然と心が安らぐのかもしれません。
スピリチュアルな話になりますが、火や煙には浄化作用があると言われており、世界中の様々な宗教では空間を清めたり、邪気を払う目的でお香が欠かせません。
水晶やパワーストーンのお手入れでお香を焚くのには、そのような理由があるからです。
このミステリアスで奥深い世界観も、人々がお香に魅了される理由のひとつなのかもしれませんね。
私はここ数年、アロマオイルばかり使っていました。でもお香のマイブーム再来でその良さや香りの繊細な変化に驚いています。
例えば、アロマディフューザーやスプレーよりも香りが柔らかいこと。残り香が部屋中に染み渡るような、情緖ある雰囲気など。
そして時間の経過と共に、まるで香水のように優雅な香りの変化があることに気付きました。
[2]似ているようで別物。お香とアロマ、一番の違いは香りの広がり方
お香とアロマ。この2つはよく比べられます。香りで私たちの心や空間を満たし、癒しを与えてくれるという点では同じ。
しかし、両者はまったく性質が異なります。それぞれの特徴を知ることで、自分の求めている効果を十分に得ることができますよ。
出典 kohgen.com/column/incense-and-aroma/
お香の特徴
お香は「香木(こうぼく)」という、木に香りが宿っているものが主原料のひとつ。
火を灯すと少しずつ燃え、香りがゆっくりと広がります。はじめは控えめに、徐々に深みのある香りへと変化するのが特徴で、最後はボトムノートという、かなり強い香りになります。
焚いた後の灰から漂う香りも、はんなりと部屋に残り続けます。火をつける前と後で香りが違うのはこのためです。
ちなみにお香で使用される香木について「白檀(ビャクダン)」はご存知の方も多いのでは?
香木は生成に数百年かかるものもあり、人工的には作れない貴重な天然原料なのだとか。
アロマの特徴
アロマは植物から香りの成分を抽出し、液体香料として使用します。
お香と異なる点は揮発性が高いこと。使い始めた時に広がる香りが一番強く、段々落ち着いていきます。お香とは逆の広がり方なんですね。
ディフューザーやスプレー、キャンドルなど幅広くアレンジがきくため、生活シーンに合わせて使い分けできる点が便利です。
[3]形によって香りの広がり方が違うって知ってた?
お香の形は3種類あります。それぞれ香りの広がり方が違うんですよ。
おうち時間が長い今だからこそ、シーンに適したお香を選んで、香りの広がり方を十分に楽しみましょう。
スティック型
お香の中で最もポピュラーな形。香りの種類も豊富。燃焼時間は約15分ほど。ポキっと折って燃焼時間を調節することも可能。
・香りの広がり方:棒状なので始めから終わりまで均等に広がる
・オススメの使い方:就寝前のリラックスタイム、在宅ワーク時、旅先でリラックスしたい時
コーン型
円すい状のどっしりとした形で風の影響を受けにくい。燃焼時間は約15分ほど。
・香りの広がり方:下へいくほど面積が広くなるため、香りが強くなる。短時間で香り付けをしたい時に効果的
・オススメのシーン:においの強い食事の後(焼肉やカレーなどの消臭)、来客前の玄関やトイレに
うずまき型
40分~90分とゆっくり時間をかけて香りが広がっていくのが特徴。広い空間に香り付けをしたい時におすすめ。
・香りの広がり方:長時間かけて均一に広がっていくため、ドアの開け閉めや空気の流れがある場所に最適
・オススメのシーン:広い部屋でおもてなしをする時、映画鑑賞など長時間過ごす部屋、ヨガや瞑想時
最近では煙が少ないタイプや空間の消臭効果があるもの、漢方の要素を取り入れてお香で健康を整えるものなど、いろんなお香が存在することに驚きます。
ぜひ自分好みのお香を見つけて下さいね!
[4]老舗から話題のお香まで。春を告げる今イチオシのお香6選
お香といえば『日本香堂』10年間愛用の「かゆらぎ」シリーズはセルフ浄化にぴったり
「お香 かゆらぎ 藤」40本入 1,100円(税込)
お線香やアロマグッズなど幅広い商品展開で日本の香り文化を継承し続ける『日本香堂』。440年以上の歴史がある香りのパイオニアです。
多くの家庭の仏壇には『日本香堂』のお線香が供えられているほどポピュラーな会社。
私は独身時代、ワンルームマンションで一人暮らしをしていました。当時この「かゆらぎ」シリーズに魅了され、約10年間使い続けていた記憶があります。
このシリーズは、どのお香も力強く整った香りなので、1週間部屋に溜まった空気を変えたい時に、セルフ浄化するような感覚で焚いていました。
なかでも特に気に入っていたのが“藤”のお香です。艶やかでしっとりとしたパウダリックフローラルは、淑女のような品の良さを感じる素敵な香り。凛とした3月の空によく合います。
当時私も春先にこの香りをよく焚いていたのを覚えています。
ほかにも桜や梅、白桃など3月らしい香りが揃っています。
このかゆらぎシリーズは美しいパッケージデザインも魅力のひとつ。木の箱に入っている点も特別感があって、使うたびに心がウキウキしたのを覚えています。
今年のお花見はお家で。440年以上続く名店『香十(こうじゅう)』のお香で格式高く
「いろは 春の声 桜の花」30本入/香立付き 990円(税込)
『香十』といえば香りの老舗。440年も前から御所御用をはじめ、あの秀吉公・家康公に召されたという史実があります。
まさに日本の歴史と共に香り文化を育んできた名店です。
生み出される香りの数々は、伝統を守りながらも常に斬新。そんな老舗店のお香で部屋に春を迎え入れてみませんか?
「いろは 春の声 桜の花」は、街中がほんのりと淡いピンク色に染まり、1年のうちで最も晴れやかな情景を感じさせる香りです。
桜の花をイメージしたホワイトフローラルの香りが部屋じゅうに広がり、新しい季節の到来を心から喜ぶことができそう。
今年も賑やかなお花見は自粛ムード。そこでとっておきのアイデアをご紹介します。
花屋で桜の枝を数本買って、部屋でこのお香を焚くのはいかがでしょうか?
本当のお花見はできませんが、『香十』の気品ある桜の香りと生花の組み合わせなら、きっとお家でも本格的なお花見を楽しむことができるはず。
マッチ?いいえ、お香です!デザインにひと目惚れして購入『hibi(ヒビ)』
8本入り/専用マット付 715円(税込)、8本入り/専用マットなし 660円(税込)
一見「これはマッチ?」と思いますよね。実はお香なんです。ユニークなアイデアと、どんな香りがするんだろう?という好奇心から購入してみました。
購入したのはこちらの4つの香り。
・001Lemongrass(レモングラス)
・003Geranium(ゼラニウム)
・007YUzu(ゆず)
・Cinnamon(シナモン)
実際にお香を焚いてみました。使い方はマッチと同じ。シュッと擦ることで一瞬炎が灯り、こおばしい香りがします。ここがほかのお香と異なる楽しみ方です。
その時に漂う香りと、マッチを擦る音、灯る炎からは、子供の頃に親が花火や線香にマッチで火を灯した時の、淡く懐かしい思い出が蘇ってくるようです。
香料は天然ハーブオイルを使用。
そのためでしょうか、レモングラスは焚き終えた後の灰から、まるでレモン果汁を絞ったかのような、フレッシュで甘酸っぱい香りがします。
ゼラニウムは、例えて言うなら春の初めに公園の片隅でちょこんと咲く花のような、奥ゆかしい香りです。
ご紹介した『hibi(ヒビ)』は、神戸・播磨地区の「神戸マッチ」、淡路島・線香会社「大発」の、2つの日本の伝統産業から生まれました。
老舗同士が持つ職人技が組み合わさり、新しい風を吹かせているんですね。
珍しい使い方が話題となり、テレビや雑誌で多数紹介され、最近では手に入りにくくなっているのだとか。
海外でも展開されており、ヨーロッパの百貨店では「日本の新しいアロマ」として人気を集めています。
人気スタイリスト、ソニア・パーク氏のお店「アーツアンドサイエンス」とコラボをするなど、話題性も兼ね揃えているお香です。
今回は単品で購入しましたが、母の日やクリスマスなどのイベント時にはスタイリッシュなギフトBOXが登場します。
見た目、使い方、そして独特の香り…。『hibi(ヒビ)』のお香なら、春に旅立ちを迎える方へのプレゼントとしても喜ばれるのではないでしょうか。
着火剤要らずなので、どこでも簡単に火がつけられるのは便利だなと感じます。
熟練の職人が1本ずつ手作り。『松栄堂(しょうえいどう)』のお香で贅沢な春を
出典 shop.shoyeido.co.jp/shop/default.aspx
「季節の風 卯花月20本/花咲月20本/香立/香皿セット」 3,080円(税込)
『松栄堂』4は1705年京都で創業した香り専門商店です。練り香や匂い袋など珍しい商品を多数展開していて、公式サイトを見るだけでワクワクしてきます。
「封を閉じる最後の一瞬まで心を込める」という職人の技とこだわりからは、老舗の高貴な志を感じます。
同社がこだわっている香りの原料は、世界中から集めた天然香料。
サンダルウッド、沈水香木、シナモンなど自然界の恵みをそのまま活かした力強く繊細な香りで、日本人好みのテイストに仕上げています。
『松栄堂』は「お香は自然からの贈りもの」と語ってます。私はとても素敵なフレーズだなと思います。
ご紹介するお香「季節の風」は、2つの春の香りが楽しめます。
・花咲月(はなさきづき)甘い桃の香り
・卯花月(うのはなづき)若々しい桜の香り
軽やかに吹く3月の風に乗って訪れる新しい季節の香りです。
お香は単品でも購入できますが、ご紹介した香皿と香立てが入ったセットなら、特別感のある楽しみ方ができるのでおすすめです。
3月の空色のような、スカイブルーの香皿に桜を描いた香立てがよく映えます。
まさに『松栄堂』の世界観を味わうことができますよ。
ナチュラル好き必見。世界初オーガニック認証を受けたお香「ハーブセンス」
「ハーブセンス」30本入 1,320円(税込)
『薫寿堂(くんじゅどう)』は兵庫県淡路島にある香りの専門会社です。商品の中には世界初・業界初を成し遂げた香りが数多くあります。
例えば、フランスの調香師が手がけた100%天然香料のお線香、消臭効果のあるお香、香りで健康を整える漢健香(かんけんこう)など。
伝統を重んじながら、時代のニーズに合わせて新しい香りを提案し続けています。
ご紹介するハーブセンスシリーズも“世界初”のお香です。
「ハーブセンス」はお香として世界で初めてICEAから認証を受けました。ICEAはイタリアのオーガニック認証機関で、国際的にも有力な機関。
世界で認められた100%天然植物由来成分のお香なので、純度の高い植物本来の香りを楽しむことができます。
6種類ある「ハーブセンス」シリーズの中でも、3月の気分にぴったりなのがシナモン&ハニーです。
春は新しい出会いや希望に満ちています。でも、新年度を迎えるのでちょっぴり不安もありますよね。
シナモンのピリッと緊張感のある香りは、そんな隠された気持ちを表現していると思います。
そして甘くまろやかなハニーの香りが「大丈夫だよ。いつものあなたらしく」と、優しくささやいてくれそう。
ほかにも春を感じさせるフローラル系の香りがあるのですが、あえてこのお香を3月の部屋に焚きたいなと思います。
出会いと別れが同時に訪れる時期。複雑な気持ちを表すのにぴったりの香りだと思うのです。
個性的な香りの楽しみ方が魅力。『LISN(リスン)』が奏でるアートなお香!?
出典 store.lisn.co.jp/shop/default.aspx
「FAVORITESPBO(フェイバリットスプリングボード)」25本入/簡易ホルダー付 1,540円(税込)
東京青山と京都に店舗を構える『LISN(リスン)』。
調香師をはじめ、作家やフォトグラファー、ミュージシャンなど様々なジャンルで活躍するアーティストたちとコラボして、ほかにはない香りの楽しみ方を発信し続けているブランドです。
同ブランドのお香の焚き方はちょっと個性的。商品を購入すると、香りをイメージしたショートストーリーや、美しい写真が入っています。
お香を焚きながら物語や写真を眺めることで、頭の中で短い映像を眺めているような感覚を楽しむことができます。
ご紹介する期間限定「FAVORITE SP BO(フェイバリットスプリングボード)」はその名の通り、春をイメージした香りが8種類入っています。
その中のひとつ「ハナミズキ」はフルーツをベースにした春らしさ全開の香り。ミントでアレンジを加え、華やかさの中にキリッと爽快感のあるテイスト。
「レの響き」はバイオレット(すみれ)をメインにした、春の訪れを喜ぶ香り。若々しくあどけなさを感じるフローラル系の香りに心が浮き立ちます。
ほかにも「レモンバジル」や「空の花(フローラルミント)」など素敵なネーミングのお香が入っています。
まずは火を灯さずにそのままの香りを愛でるのもいいですね。
[5]お香で新しい息吹を呼び寄せて、ハッピーな3月にしよう
私は一人暮らしをしていた時、オフの日や掃除をした後に必ずお香を焚いていました。
香りが煙に乗って部屋の隅々まで染み渡り、空間をリセットしてくれるような気がしたからです。
手軽に使えるアロマも好きですが、残り香がはんなりと続くお香は、おうち時間が増えた今だからこそ効果を発揮するアイテムだと実感しています。
ぜひ3月の暮らしにお香を取り入れて春を味わってみてください。そして、このようなご時世だからこそ新しい季節の到来を楽しんでください!
実はこの春旅立ちを控えている我が家。きっと来年の今ごろ、この記事を読み直した時にこみ上げてくるものがあるだろうなぁと思います。
住み慣れた町での思い出を、大好きなお香の香りと共に。そんな切なさを感じながら、残りの日々を大切に過ごそうと思っています。