カビや汗、排水溝の詰まり…お風呂が臭い原因と対策とは?
一日の疲れを癒す場所・お風呂。しかしお風呂は湿気が多く、家の中でもニオイが発生しやすい場所です。疲れて帰ってきていざ入ろうとした時に何だか臭い…そんなお風呂だとリラックスできませんよね。ニオイの原因と対策を知って、気持ちのいいバスタイムを目指しましょう!
2017年07月28日更新
記事の目次
[1]お風呂の悪臭の種類
一言で臭いといってもそのニオイの種類はさまざまです。ニオイの種類で原因と対策もかわってきますので、まずはどのようなニオイなのかを見極めましょう。
- カビ臭い
- 下水のニオイ
- 生臭いニオイ
- アンモニア臭
- 硫黄のニオイ
- 酸っぱいニオイ(汗臭い)
中にはひとつだけではなく、カビ臭さと下水のニオイや、アンモニア臭と硫黄のニオイなど、複数が混ざっている場合もあります。ここでニオイを特定することがニオイ解消の第一歩となるので慎重に探っていきましょう。
[2]お風呂が臭い原因と対策
ニオイの種類がわかったら次は原因を突き止めてしっかり対策をしましょう!各ニオイの原因は以下のような可能性が高いです。
下水のニオイ、硫黄のニオイがする場合
下水のニオイや硫黄のようなニオイがする場合は、排水トラップの不具合や排水管の詰まりが原因です。まずはお風呂の排水口内にある”排水トラップ”という装置に異常が無いか確認しましょう。
この排水トラップとは、排水口内に水を溜めておくことで蓋の役割をして、下水からの悪臭の逆流や害虫の侵入を防ぐ仕組みとなっています。もし下水や硫黄のようなニオイがする場合はニオイが逆流している可能性があるため、排水トラップの太い筒のようなパーツ(封水筒)を確認してみてください。
また、ニオイだけではなく水も逆流してしまっている場合は、排水管が詰まっている可能性があります。市販のパイプ洗浄剤などで排水管の掃除をして詰まりを解消しましょう。
- 封水筒を確認しましょう。
- きちんと固定されていない場合は固定し直してください。
- パーツに破損や劣化がある場合はパーツを交換しましょう。
- 水が逆流する場合はパイプ洗浄剤で詰まりを取りましょう。
生臭いニオイがする場合
生臭いニオイがする場合、排水口の汚れや風呂釜の汚れが原因です。汚れに雑菌が繁殖してニオイが発生している可能性が高いです。お風呂の中でも、特に排水口や風呂釜の汚れがニオイの発生源になっていることがあります。
<排水口の汚れ>
生臭いニオイがする場合は、排水口の汚れが原因と考えられます。利用した水が流れていく排水口は汚れが溜まりやすい場所です。シャンプーやトリートメント、ボディーソープなどの残りカスや、抜け毛、皮脂、水アカなどが付着しやすく、そのまま放って置くと雑菌が繁殖してニオイの原因となります。
特にヘドロ状の汚れになるとコバエなども発生してしまうため定期的に掃除をしましょう。
- 排水口の部品を分解して、髪の毛など大きめのゴミなどを取り除きましょう。絡まった髪の毛などは、楊枝やブラシがあると取りやすいです。
- 髪の毛やごみなどが取れたあとは、市販の洗剤などをつけて汚れをこすり取ります。 細かい部分は歯ブラシを使うと掃除が楽です。
- こすっても汚れが落ちない場合は塩素系のカビ取り剤などを散布して、数分置いて流すと汚れが落ちやすいです。
<風呂釜の汚れ>
風呂釜の汚れも生臭いニオイを発生させる原因となります。お風呂にお湯を張ると生臭いニオイがする、お湯に汚れが混じる、ぬめるような感じがする…そのような場合は風呂釜を掃除してみましょう。
まず風呂釜とは、冷めてしまったお風呂のお湯を再び温めなおすことができる装置のことです。お風呂にお湯をはる機械としては、他に給湯器がありますが、給湯器は熱いお湯を出すだけで温め直すことはできません。
もしお風呂に”追い炊き”機能がついている場合は、基本的には給湯器ではなく風呂釜を利用したお風呂ということになります。
風呂釜は、排水用の配管と給水用の2つの管がついています。お湯を温め直す追い炊き機能を利用した場合、まずは浴槽内のお湯が排水用配管から風呂釜へ吸い込まれます。
排水された冷めたお湯は、風呂釜内の熱交換器で沸かされ、その後は給水用配管から温かいお湯として再度浴槽へ戻るという仕組みになっています。つまり、新しい水を利用するのではなく、使用済みの水を循環させて再利用する仕組みになっているため、どうしても配管内に垢やほこり、ごみなどの汚れやニオイの原因が付着してしまうのです。
汚れたまま利用しているとニオイだけでは無く、お湯に雑菌が繁殖してしまい衛生面・健康面でも好ましくありません。風呂釜を使用している場合はこの2つの配管を掃除することが大切です。
- 酵素系漂白剤を溶かしたお湯を循環させて配管の汚れを取りましょう。掃除の仕方は一つ穴タイプか二つ穴タイプかで異なるため、ご自宅の風呂釜に合った方法を試してください。
汗臭い、酸っぱいニオイ、アンモニア臭がする場合
酸っぱいニオイや、汗くさいニオイなどのこもったニオイがする場合は壁と床の汚れが原因です。一見すると目立った汚れがないように見える壁や床も、皮脂や垢、飛び散った石鹸やシャンプーなどが付着し実は結構汚れている場合があるのです。
この付着したさまざまな汚れが、時間が経つことによって汗のようなニオイや酸っぱいニオイになってしまうのです。
アンモニア臭がする場合も床や壁が原因の可能性が高いです。小さい子どもや大人まで、お風呂場でおしっこをしてしまう人は意外と多いようですが、そんな場合は要注意です。おしっこは意外と遠くまで飛び散るので床だけでなく壁のあちこちにも付着します。
また、おしっこに含まれるアンモニアは空気より軽いという性質を持つため、床などの低い場所に汚れが付着していたとしてもとても臭いやすいのです。
- 市販の洗剤を散布しスポンジやたわしなどでこすります。
- 水でよく洗い流します。
- 乾燥機を利用するなど、風通しをよくして乾燥させます。
カビ臭いニオイがする場合
カビが見当たらないのにカビ臭さが漂っている…その正体は見えない部分(換気扇や浴槽エプロン)に生えたカビかもしれません。
<換気扇のカビ>
外から見えにくく、高い位置にあるためなかなか掃除されない換気扇。しかし、想像以上にほこりが溜まりやすく湿気も多いため、お風呂の換気扇はカビが生えやすいのです。
もしカビが生えたまま換気扇を回すと、換気扇のカビの胞子が拡散され床や壁など浴室内にまでカビが生えてしまいます。そうならないためにも換気扇を一旦外して掃除してあげましょう。
掃除頻度は、外側の本体カバーが週一回、内部のファン(シロッコファン)や本体は3ヶ月に一回が目安です。
- 本体カバーを取り外して中性洗剤をつけたスポンジで洗います。
- シロッコファンと中のドラムが取り外せる機種の場合は、取り外して洗います。
- 取り外せない機種の場合は、中性洗剤をしみこませた布や毛足の長いブラシなどで汚れを落とします。
- ほこりが溜まりすぎている場合はあらかじめ掃除機でホコリを吸い取ると掃除がしやすくなります。
<浴槽エプロン>
また、”エプロン”と呼ばれる浴槽の横についているカバーも、カビの温床になりやすいです。隙間からお湯や汚れが溜まるため、エプロンを外してみたらカバーの内側はぬめりやカビで真っ黒だった…という場合も多いようです。
ニオイの原因が見当たらない場合は、一度エプロンを外して内部を確認してみましょう。エプロンも浴槽の種類によって取り外し方法が異なるため、取り外し方は説明書を確認してみてください。
- 浴槽エプロンをとりはずします。
- 市販の洗剤とスポンジで汚れを取り除きます。
- こすっただけだとなかなか取れないカビは、洗剤パックを行います。市販のカビ取り洗剤をキッチンペーパーにしみこませて数分放置後、スポンジで汚れを取り除きます。(パックをすることでカビを浮かび上がらせるため、カビを取り除きやすくなります。)
- 浴槽エプロンをタオルや雑巾で拭いて、水気をとってから再度浴槽へ取り付けます。
▼浴槽のエプロンを外し、掃除している様子
[3]おすすめのニオイ対策洗剤
お風呂のニオイのほとんどはお風呂場にたまった汚れから発生しています。ただでさえ湿気がこもってニオイが発生しやすいお風呂は、掃除して清潔に保つことが重要です。そこでお風呂掃除におすすめの洗剤をご紹介します。
市販の洗剤
ドラッグストアなどで手に入る市販の洗剤は、気軽に使えて便利です。
・パイプユニッシュプロ 濃縮液体タイプ コンパクト
・ルック パイプマン スムースジェル
業務用洗剤
市販の洗剤でも効果が無い場合は、効き目が強い業務用の洗剤がおすすめです。
・パイプ洗浄剤 ピーピースルーF 業務用排水管洗浄剤
重曹、クエン酸、お酢
重曹、クエン酸、お酢でも汚れを落とすことができます。食品にも利用される素材なので、安全に掃除ができますね。小さなお子様がいるご家庭におすすめです。
[4]ニオイを解消して気持ちのいいバスタイムを
お風呂のニオイ対策はいかがでしたか?もし現在ご自宅のお風呂が臭って気持ちよくお風呂に入れない場合は、ニオイの原因を突き止めて対策を実施してみてください。また、もし上記の方法でもニオイが取れない場合は、思い切ってプロのクリーニング業者へ依頼してみるのもいいかもしれません。毎日利用するお風呂、ぜひニオイを解決して気持ちのいいバスタイムを満喫してくださいね。