待ちに待った『ZARA』×『Jo LOVES』のコラボ香水、ついに日本上陸!
人気ファッションブランド『ZARA(ザラ)』で発売される香水、しかもそれがあの『JO MALONE(ジョー・マローン)』と関係がある?!ということで、巷では発売前から大きな注目を集めていた「Zara Emotions Collection by Jo LOVES(ザラ・エモーションズ・コレクション・バイ・ジョー・ラブズ)」。発売日当日には完売となってしまったそんな話題作について、今回は全8種類の香りのレビューを中心にお話していきたいと思います♪
2020年07月03日更新
記事の目次
[1]『ZARA』と『JO MALONE』の関係性とは?
出典 fashionsnap.com/article/jomalone-zara/
今回、さまざまなメディアで「ZARAとJO MALONEがコラボした」と発表され、誤解されている方もSNS上で多く見受けられましたが、このコレクションはよく知られているフレグランスブランド『JO MALONE LONDON(ジョー・マローン・ロンドン)』との直接的な関係性はなく、『JO MALONE LONDON(ジョー・マローン・ロンドン)』の生みの親であるジョー・マローン CBEがクリエイトした製品です。
彼女は1994年に『JO MALONE LONDON(ジョー・マローン・ロンドン)』を創設後、2006年頃まで同ブランドで活躍していましたが、その後退社し、自身のオリジナルブランド『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』を2011年に立ち上げて現在に至ります。
つまり、今回の『ZARA(ザラ)』とのコラボ香水は『JO MALONE LONDON(ジョー・ マローン・ロンドン)』の香りではなく、正確に言えば『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』とのコラボとなるのです(なので商品名も「ザラ・エモーションズ・コレクション ・バイ・ジョー・ラブズ」となっています)。
ちなみに彼女の名前についている「CBE」とは、1917年に創設された「大英帝国勲章」の勲章のランクの一つ。美容業界への貢献が認められ、これを2018年に受章しています。
[2]「ザラ・エモーションズ・コレクション・バイ・ジョー・ラブズ」について
出典 fashionsnap.com/article/jomalone-zara/
実は『ZARA(ザラ)』と『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』がコラボした香水を発売したというニュースは、2019年末頃、既に香水好きの間ではひそかな話題になっていました。
当時はまだ海外でしか発売がなく、いつか日本にも入ってくるといいなぁと私も思っていたので、今回の日本上陸はうれしいものでした。
なんせ『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』の香水自体が、今はまだ日本では未発売ですからね。
それに『JO MALONE LONDON(ジョー・マローン・ロンドン)』の作品の中では、ジョー・マローン氏本人が調香した初期の作品が私は好みなのと、『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』の香りも以前知人から試香させてもらったことがあったのですが、それがシンプルでピュアな構成で好印象だったので、今回のコレクションでもそうした清らかな香りたちが楽しめるのではないか?と想像したのです。
いくつかのメディアでは、『ZARA(ザラ)』とのコラボにあたり、香水を手掛けたジョー・マローン氏にインタビューをおこなっています。
その中で彼女は「ザラとコラボするならファッションアイテムを起点にしよう」と思ったことを語っています。
自身のクローゼットに目を向け、レザージャケットや着物、ティードレスなど、そこに並ぶ服一つ一つにまつわるパーソナルな記憶からインスピレーションを受け、本コレクションでは全て服にまつわるストーリーを持たせることにしたそうです。
「ザラ・エモーションズ・コレクション・バイ・ジョー・ラブズ」の香りは全部で8つ。全てオードパルファン濃度になっています。
サイズは3種類あり、90ml/4,990円、40ml/2,990円、10ml(ロールオン)/1,990円(各税込)と、昨今のフレグランス市場の相場からしたら破格値でビックリしました!
この値段で、ジョー・マローン氏が手掛けたフレグランスが手に入るのは、やはり『ZARA(ザラ)』というメジャー且つカジュアルなファッションブランドとコラボしたおかげでしょうか。
[3]5月27日、ついに発売!しかし・・・
出典 fashionsnap.com/article/jomalone-zara/
このコレクションの日本発売日は2020年5月27日。まだ緊急事態宣言が解除されて数日というタイミングでバタバタしていたこともあり、私としたことが、うっかり発売日当日にサイトをチェックするのを忘れていました・・・。
気づいた時にはあとの祭りで、既にどの香りも即日完売!
まだ都心の繁華街へ出かけるには躊躇する時期ということもあり、実店舗へ行くこともかなわず、涙を飲みました。
ところで、今回のコラボ香水は本当にいろんな人から注目を浴びているなぁと感じたのが、周りの香水好きな友達がみな、普段香水にあまり興味を持っていない自身の友人たちから、この商品の話をされたと語っていた点でした。
それだけ、『ZARA(ザラ)』が日本でも人気のファッションブランドなのだと知ることができましたし、このコラボ香水がジョー・マローン氏の手掛けたものであること、本家の『JO MALONE LONDON(ジョー・マローン・ロンドン)』の製品に比べてかなり安く手に入れられるといった点で、余計に注目を集めていたのでしょう。
実際私も、長らくプライベートな話をしていなかった職場の同僚からこのことで声をかけられて少し話したのですが、私がまだ香りを試してない段階で彼女は既に店舗で製品をチェック済みでした。
そしてこの同僚が、後日公式サイトで再販のあることを知らせてくれたおかげで、私も最終的にコレクションの香水を買うことができたのでした!
[4]コレクションの香り、8つを試香してみました!
再販はされたけど、香りは嗅いでないままだったため、どれを買うべきか悩みました。
ただ、悩んで買って万が一ハズレでも、価格的にそこまでの痛手にならないのが今回のコレクションのいいところ。
でも・・・やっぱり、せっかくだからどれも全部嗅いでみたい・・・!
ということで、欲張りな私が選んだのは、8つ全ての香りが少しずつ試せる「ディスカバリーセット」でした(笑)。
それぞれの容量は4mlと少量ですが、トータルすれば32mlのオードパルファム。しかも少しずつ全部の香りが楽しめるなんて、お得感がすごいです!
チューブタイプのボトルではありますが、黒い真ん丸キャップが可愛いし、シンプルながらデザイン性に富んでいて持っていて気分が上がります♪
ちなみに今回私は『ZARA(ザラ)』の公式オンラインショップから購入しましたが、送料無料だし注文した2日後には到着とスピーディーな発送でストレスなく買うことができました。
店頭引き渡しも無料で可能だそうで、お店が自宅の近くにある人なら都合のいい時に受け取れて便利ですね。
香りをそれぞれ手元とムエット(試香紙)で試してみましたので、私見ですが感想などをお伝えいたします。
ベチバー パンプルムース
「パンプルムース」とは、フランス語で“グレープフルーツ”のこと。トップから弾けるような、フレッシュでほろ苦いグレープフルーツの香りが広がります。
ほろ苦さの中にも少し甘さを感じられるのはマンダリンの効果。清潔感がありアクティブで、夏、白いシャツを風になびかせるイメージ。
アロマテラピーでもお馴染みのベチバーはイネ科の植物で、ややアーシーな(土っぽい)香りを持ちますが、この香水ではそこまで土臭さはなく、残り香もとても軽やかで程よいカジュアルさを持ったグリーンシトラスが好印象です。
8つの中では一番ライトな香り。
アマルフィ サンレイ
イタリアの憧れのリゾート地「アマルフィ海岸」の名を冠したこの作品は、まさにその名のとおり、アマルフィに降り注ぐキラキラと輝く太陽の光のような香り。
やさしく穏やかな香りで明るさや親しみやすさも持っています。ベルガモットやマンダリン、オレンジフラワーが香るシトラスフローラルの中に、少しだけムスクのようなパウダリーな香りも感じられ、それが中学生の頃によく使っていたシャンプーを思い出させて、懐かしくなりました。
シャボン玉やラムネを彷彿させる、夏の想い出のような香り。
フルール オランジェ
フランス語で“オレンジの花”の意味を持つこの香りは、その名のとおりオレンジフラワーやネロリの香りを中心に、静かでややウッディ調が香るやさしいフローラルに仕上がっています。
トップの香り立ちはかなり弱めで、構造的には「アマルフィ サンレイ」に近いものもありますが、こちらの方がよりフローラルが強いです。
イメージとしては、木陰でのんびり昼寝をしている時に鼻をかすめるオレンジの蜜のような甘い花や木々の葉の香り。
クラシカルで可憐なこの香り、トップからラストまであまり香りの変化が大きくないのも特徴的でした。
ウォーターリリー ティードレス
つけた瞬間から、透明感あふれる印象的なアクアティックフローラルの香りが柔らかく広がります。
みずみずしいリンゴを思わせるようなジューシーでフルーティな香りの中に少しだけハーバルな香りも含まれていて、若々しくロマンティックな可愛らしい香り。
ミントのスーッとする清涼感が一瞬爽やかに通り過ぎる感じが、アウトドアによく似合いそう。ラストは清潔感のあるホワイトムスクが香り、穏やかな気持ちに。
草原や青空、のんびり日向ぼっこをするような感覚で過ごしたい時におすすめです。
ボヘミアン ブルーベルズ
ラベンダーの青々としたハーバルアロマティックな香りは、やや男性的な力強さと包容力も感じさせます。
少し鋭いメタリックな要素とふわふわとソフトな要素が入り混じり、なんとも不思議な香り。芯の部分には若干フローラルも感じられ、上品でナチュラルな印象も。
ゆったり漂うラベンダーとサンダルウッドの絡みが、自由な空気をも連想させ、まさに“ボヘミアン”なイメージ。
ホットだけどクール、シャープだけどソフト、アロマティックなのにオリエンタル・・・など、相反する顔を持ち、8つの香りの中では一番トップからラストにかけての変化が感じられた香りです。
テュベルーズ ノワール
嗅ぐ者を惹きつけて離さない、中毒性のある甘い香りを放つ花、テュベルーズ(チュベローズ)。
かつてヨーロッパではその香りを嗅ぐと我を忘れてしまうため、恋人同士が夜のチュベローズ畑に近づくことを禁止していたという話もあるほど、セクシーで魅惑的な香りですが、この「テュベルーズ ノワール」は、幾分爽やかさも感じられるチュベローズの香りになっています。
しっとりと静かな香りは、後半徐々にサンダルウッドのクリーミーなウッディ調の香りが絡み、より印象深く感じられます。
女性らしい華やかさがありますが、男性がつけても素敵そう。
フルール デ パチョリ
トップにややハチミツのような香りが感じられる、大人のオリエンタルシプレ。
煌びやかな雰囲気と同時に神秘性もあり、つややかなその香りはまるで琥珀のよう。空想的で自由、ジェンダーレスで個性的。“喜び”が感じられる香り。
途中、少し瞑想が似合うようなイメージが湧くのは、パロサント(南米産の香木。聖なる木の別名も)が使われているせいでしょうか。
パチュリがメインのフレグランスは大体重めなものが多いですが、これは案外ベースが軽くてその分香りの消えも早い印象でした。
後半になるほどフローラルが出てくる個性的な香り立ちで、個人的には8つの中で一番好みでした。
エボニー ウッド
スパイシーさの中に、うっすらとバニラや焦がしキャラメルのような甘さやナッツのようなこっくりとしたテイストが漂う、美味しそうでリッチな香り。
ほんの少しだけトロピカルフルーツや花のような楽園的な香りも感じられます。ここではないどこか異国の、遠い昔の物語の中に入り込んだような感覚に浸れるウッディ調で、お酒やタバコなども似合いそう。
大人の趣がありながらも遊び心が感じられる香りは、シックな場、カジュアルな場、どちらにも使えそうです。
ウッディのわりに香りが重たくなりすぎないのも〇。
[5]ファッションを楽しむように、8つの香りを衣替え♪
「ザラ・エモーションズ・コレクション・バイ・ジョー・ラブズ」の8つの香りの違い、イメージがわいたでしょうか?
シトラス系、フローラル系、オリエンタル系・・・などなど、それぞれ香りの系統も特徴も異なるもので組み合わされているので、あれこれ試したい!自分に合う香りの系統がどれか知りたい!という方には、私が購入したディスカバリーセットはとってもおすすめです♪
ただ今回香りを試してみて感じたのは、どれもシンプルな香料をうまく構成したいい香りなのだけど、ベースノートまでの伸びが弱く、オードパルファム濃度のわりに香りの持続時間が短いのがやや難点かなというところ。
なので香水上級者にはもしかしたら少し物足りなく感じるかもしれません。
ただ、『ZARA(ザラ)』と『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』のコラボ香水がこの価格でGETできることを思えば、贅沢は言っていられません!
あまり深く考えすぎず気軽にいい香りを楽しみたい!という方にはもちろん自信を持っておすすめできる品ですし、これならお手頃価格なので何種類かまとめて持つことも夢ではありませんよね。
ジョー・マローン本人も、複数の香りのレイヤリングが可能と言っているので、オリジナルの組み合わせを自分で発見するのも楽しそうです!
出典 ジョーマローン公式インスタグラム
何よりどれも香りに“明るさ”を感じられるのが素敵だなと思えたので、そういう部分を幅広い世代のみなさんに楽しんでいただきたいなと思った製品でした。
大人気すぎて既に完売となっている今回のコラボ香水ですが、また再販を期待して、こまめに店頭や公式オンラインショップをチェックしてみるといいかも♪
ちなみに『ZARA(ザラ)』と『Jo LOVES(ジョー・ラブズ)』のコラボ香水は、今後も引き続き展開が予定されているそうなので、そちらにも注目していきたいですね!
『ZARA(ザラ)』のカラフルな洋服たちを楽しむように、香りもたくさん衣替えしちゃいましょう♡