部屋が臭いのはなぜ?ニオイの原因と今すぐできる消臭対策
友人や恋人を部屋に招くとき、気になってしまうのが部屋のニオイ。部屋が臭いと、どんなに部屋をきれいに片づけていても不潔な印象を与えてしまいます。部屋のニオイを消すには、原因に沿った対策が必要。ここでは、ゴミやタバコ、下水など部屋が臭くなる原因やその対処法について解説します。
2019年01月10日更新
記事の目次
[1] 部屋のニオイは気づきにくい
久しぶりに友人や恋人を部屋に招くとき、ふと部屋が臭くないか気になったことはありませんか。ニオイで厄介なのは、本人はそのニオイに気づきにくいということです。例えば、体臭や口臭が臭くて周りの人は不快に感じているのに、本人はまったく平気な顔をしている、ということがありますよね。
体臭や口臭と同じように、部屋のニオイも、普段その部屋で暮らしている本人は感じないことがあるのです。これは、「嗅覚の順応」によるもの。いわゆる、そのニオイに鼻が慣れてしまうのです。そのため、部屋が臭くないか自分で嗅いでみても気づかず、問題ないと思って人を招き、知らず知らずのうちに招いた人を不快させている可能性もあるのです。
「部屋が臭い…」と思われないためには、自分がニオイを感じたときだけ対処するのではなく、普段から部屋のニオイの原因となるものに対して適した対策を行うことが大切です。
[2]部屋が臭い…ニオイの原因となるものとは
部屋のニオイの原因はさまざまで、どこからニオイが発生しているか特定しにくいケースもあるようです。ここでは、部屋のニオイの原因で特に多く見られるものを紹介します。
ゴミ
ニオイの発生原因として可能性が高いのがゴミ。朝、バタバタしてゴミを出すのを忘れてしまい、帰宅後ドアを開けた途端、ゴミのニオイが…なんて経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。特に生ゴミは、夏場などは数時間放置しておくだけでも強烈なニオイを発生させることがあります。
ニオイの原因となるゴミ(特に生ゴミ)は毎日ゴミ集積所に出して部屋に置いておかないのが理想ですが、ゴミを出せる曜日が決められているという場合も多いでしょう。やむをえず数日部屋に置いておく場合は新聞紙に包み、ビニール袋に入れ、袋の口をしっかりと閉じておきましょう。生ゴミは水分が多いとよりニオイが出やすくなりますが、新聞紙で包むことで水分を吸収できます。
また、ゴミを長期間入れておくゴミ箱もニオイが染みつきやすく、部屋のニオイの原因になります。定期的にシャワーで洗い、ベランダなどに干して乾かし、染みついたニオイを取り除きましょう。
下水・排水溝
油や食器を洗った洗剤を流すキッチンの排水溝や、皮脂を流す浴室の排水溝には細菌が多く溜まっています。排水溝の受け皿や排水トラップ(下水のニオイを遮るためのもの)はまめに掃除しぬめりなどをとるようにしましょう。
まめに掃除をしていてもニオイが出る場合は下水のニオイかもしれません。下水のニオイ発生には排水管の構造の問題があります。排水管の奥はS字に曲がっているものが多く、この部分に水を溜めておくことによって排水管の下の下水のニオイが上がってくるのを防いでいます。
ところが、水をしばらく使っていなかったり、水流が強すぎたりすると、この部分に水が溜まらず、下水のニオイが上がってきてしまうのです。しばらくの間水を流し続けるとニオイが無くなってくることが多いです。
タバコ
タバコのニオイは「ニコチン臭い」とも言われますが、タバコにはニコチンだけでなくさまざまな添加物が入っており、それが燃焼されることで独特のニオイを放ちます。また、そのニオイが煙として広がることで、部屋にニオイがつきやすくなります。特に、長い期間に渡り部屋でタバコを吸っている場合は壁紙やカーテンにニオイが染みついていることも多く、こうなるとニオイの除去も簡単ではなくなってきます。
洗濯物
部屋干しした洗濯物から生乾きのニオイが発生したり、洗濯機からカビのニオイが発生したりします。洗濯物のニオイの原因は主に雑菌。洋服を洗濯機にかけてしばらく放置しておくと臭くなってしまうことがありますよね。
このように、洗濯物が水分を含んだ状態で時間が経っと、雑菌が繁殖しニオイが発生してしまうのです。また、洗濯物を数日置きにする人の場合、汗や皮脂が着いた服を通気性の悪いかごの中に入れっぱなしにしておくことで雑菌が繁殖しニオイが出てしまうこともあります。
エアコン
エアコンによるニオイは、エアコンそのものが臭いわけではなく、エアコンから吹き出される空気がなんらかの原因で臭くなっている状態です。多い原因としては、吹き出し口の内部のカビがあります。冷房をつけ、その後スイッチを切って放置すると、吹き出し口の内部で結露が起きてカビが発生してしまうのです。
そのカビのニオイが、エアコンから吹き出される風にのって部屋に充満してしまうわけですね。カビ臭いのも問題ですが、カビの胞子を含んだ空気を吸うことになるので健康にも良くありません。
吹き出し口内部のカビを防ぐには、冷房を切った後そのまま放置するのでなく、15~20分ほど送風運転にして内部を乾かします。送風運転モードが無い場合は扇風機などを回して空気を循環させましょう。
食べ物
ニオイの強い食べ物を食べた後は、その食べ物のニオイが部屋に充満してしまうことがあります。特に焼き肉やお好み焼きなど鉄板を使うものは油のニオイや煙のニオイも混ざり、そのニオイがカーテンや寝具に染みついて数日ニオイがとれなくなることも。魚を焼いた後なども部屋が生臭くなっている可能性があります。
ペット
室内でペットを飼っているとペットのニオイに鈍感になってしまうもの。しかし、ペットを飼っていない人にとっては嗅ぎなれないニオイのため、「臭い」と感じてしまうことがあります。
ペットのニオイはペットの体臭や口臭だけでなく、尿臭や便臭もあります。強く臭うため完全に消すのは難しいですが、動物はニオイに敏感なので香水や芳香剤でごまかすのも避けたいところです。
[3] 部屋を臭くしないための効果的な対策法
部屋にこもったニオイを取り除くことも重要ですが、これ以上状況が悪くならないよう、普段から部屋を臭くしないよう対策をしておくことも大切です。どのようなことに気をつければよいのか、ポイントを紹介します。
ゴミの除去
部屋のニオイの原因となりやすいゴミは、部屋の中に長く放置しておかずこまめにゴミの日に出すようにしましょう。生ゴミはニオイのもととなりやすいので、部屋のゴミ箱に捨てず、台所のゴミ箱に捨てるようにしましょう。お弁当やカップ麺の容器などもつい部屋のゴミ箱に捨ててしまいがちですが、生ゴミ同様ニオイが出やすいので注意してください。
こまめな換気
こまめに窓やドアを開けて換気し、部屋の空気を循環させることでニオイを外へ逃がすことができます。換気のポイントは、「空気の入り口」と「空気の出口」をつくること。一か所だけを開けるのではなく複数の窓やドア、玄関を開け、空気が流れるようにしましょう。風通しの悪い部分は扇風機などで空気を循環させます。靴箱の中や押し入れの中も空気がよどみやすいので、扉を開いて換気しましょう。
カーテンを洗う
寝具やカーテンなどの布類はニオイが染みつきやすく、部屋のニオイがなかなか解消されない原因となります。寝具は比較的洗ったり干したりしやすいですが、カーテンは何か月も洗わない方も多いでしょう。部屋の換気をしてもニオイがしつこく残るようであれば、一度カーテンを洗ってみるのがおすすめです。可能であれば替えのカーテンを1セット用意しておき、定期的に洗うようにするとよいでしょう。
消臭剤の利用
部屋のニオイを除去してくれる消臭剤は、部屋にひとつ置いておきたいアイテムです。最近では見た目にもおしゃれな置き型消臭剤も販売されているので、女性でも利用しやすいです。寝具や洋服のニオイを除去するスプレータイプやペット専用の消臭剤など目的別に使えるものもあります。
空気清浄機の利用
空気清浄機は空気自体をきれいにしてくれるだけでなくニオイのこもり防止にも役立ちます。消臭機能がついている空気清浄機もあり、特にペットを飼っていたりタバコを吸ったりする場合にはおすすめです。強いペットのニオイにも対応する「ペットモード」があるタイプもあります。
ただ、空気清浄機もエアコンと同じく手入れをしなければカビや雑菌が繁殖し、かえってニオイの原因となってしまいます。給水タンクは毎回水を入れて振り洗いし、フィルターも月に1回は掃除しましょう。
[4]急な来客にはこれ!部屋のニオイ取り、消臭法
部屋のニオイ対策をしていないのに、突然友人や恋人が来ることになった!そんなときでもすぐに対応できる、簡単で効果的な消臭法を紹介します。
重曹の利用
部屋が臭くなる原因になりやすい生ゴミのニオイや洗濯物のニオイ、カーテンのニオイは酸性であるため、アルカリ性の重曹を使って中和させることでニオイが和らぐことがあります。使いやすいのは、重曹を水に溶かし、スプレーボトルに入れた重曹スプレー。水200mlに対し重曹10gが目安です。この重曹スプレーを、ソファや寝具、カーテンに吹きかけます。重曹はドラッグストアやスーパーなどで購入できます。
お茶の葉を炒る
お茶に含まれているカテキンには消臭効果や殺菌効果があるとされています。部屋のニオイがきになるときは、換気扇を回しながらお茶の葉をフライパンで炒るのが効果的です。茶葉をフライパンに敷き詰めて火にかけ、葉っぱの色が茶色くなって香りが出てきたら火からおろします。炒めた茶葉を特にニオイが気になる箇所に置いておくと、茶葉の消臭効果でニオイが和らぎます。
濡れタオルを振り回す
来客までに時間がないときにおすすめの方法です。タオルを水で濡らして絞り、ニオイが気になる部屋で振り回します。水に濡れたタオルがニオイの粒を吸収し、素早くニオイを和らげることができます。タオルは大きめのものがニオイを吸収しやすくおすすめです。
アロマや芳香剤を使う
ニオイがそんなに強くないのであればアロマや芳香剤でごまかすという手段もあります。アロマオイルを数滴水に溶かしてスプレーボトルに入れれば、即席の芳香剤に。カーテンや寝具にスプレーし香りをつけましょう。ただし、ニオイが強いとかえってニオイが混ざり強烈になることがあるので、他の方法でニオイをとってからアロマを使うのがおすすめです。
[5]まとめ~臭い部屋のニオイはこまめな対策で解消できる
すぐにできる消臭対策も紹介しましたが、やはり部屋のニオイは普段から対策したいもの。部屋が臭いと、そのニオイが自分の髪や洋服にも染みついてしまうことがあるため、外に出ても周囲から臭いと思われてしまう可能性もあります。
ゴミやペットなどニオイの根源を部屋からなくすことは難しいので、1日に1回は換気する、ニオイが染みつきやすいものはこまめに洗うなど毎日の工夫で対策しましょう。