ニッチフレグランスの販売員が選ぶ “2019年 私のベストフレグランス”
みなさんは2019年どんな香水に出会いましたか?私は2019年4月からフレグランスの販売員として仕事を始めたくさんの香水と出会い、好みの香りの幅もグッと広くなりました。それまではバニラなどの甘い香り一辺倒だったのですが、フローラルやスパイシーな香りも好きになりました!そんな私が2019年愛用したニッチフレグランスをご紹介いたします。
2020年01月10日更新
記事の目次
[1]Nerosa(ネローザ)・オードパルファム/LABORATORIO OLFATTIVO(ラボラトリオ・オルファティーボ)
価格:30ml 7,000円(税別) 100ml 17,000円(税別)
トップノート:クローブ、サフラン、ナツメグ(EO)、ラブダナムアブソリュート、ガイアックウッド(EO)
ボディノート:ローズ、イランイラン(EO)、ゼラニウム(EO)
ベースノート:ウード、アンバー、エレミレジノイド、レザー、ベチバー、パチョリ(EO)、サンダルウッド(EO)、シダーウッド、ベンゾインアブソリュート、カストリウムアブソリュート、ナガモルタ(EO)、バーチリーフ(EO)
この香りは店頭で何の香りを纏うか迷った時に必ず手を伸ばす香水です。ウッディー、スパイシーの香りの中にローズの香りを見出します。
男性的な雰囲気の奥に女性的な官能感を感じるセクシーな香りです。もちろん、ユニセックスな香りなので男性にもすごくおすすめです。
スタッフの間でも男性からこの香りがしたら、間違いなくついて行くよね、と話しています(笑)。
そしてスパイシーから始まる香りは、私の肌の上ではラストが石鹸のような清潔感ある香りになります。そこもこの香水が好きなポイントです。
図形で言うと、四角の中に丸があるようなイメージで、強さと柔らかさが両立します。この香りに恋をして数ヶ月、最近ようやく私の手元にやってきました。
[2]HOPE(ホープ)・オードパルファム/AGONIST(アゴニスト)
価格:50ml 18,500円(税別)
トップノート:オレンジの皮、ピンクペッパー、セイヨウネズ
ボディノート:杉、ブラックペッパー、お香、イトスギ、タイム
ベースノート:サイペルス、ウッディーアンバー、砂糖漬けのオレンジ、ベチバー、ジュネ
『AGONIST(アゴニスト)』はスウェーデンのフレグランスブランドで、ご夫婦二人でプロデュースしています。
スウェーデンは寒い国なのでバニラなどの甘い香りや、重さのある香りを多くラインナップしています。バニラの甘い香りが苦手だった人が、『AGONIST(アゴニスト)』に出会ってバニラの香りを好きになったという話もたくさん聞きます。
その中でもこの「ホープ」という香りは、ファッションブランド「HOPE」とのコラボレーションで作られている香水です。
「HOPE」のデザイナーの2人はファションブランド「Acne Studios(アクネストゥディオス)」に勤めていました。この3つのブランド(AGONIST、HOPE、Acne Studios)に共通するのは、スウェーデンという国を体現している事です。
セイヨウスギ、イトスギ、杉などのウッディーさとペッパーのスパイス、そしてお香が香るミニマムな北欧の雰囲気です。
ウッディーさとお香の香りが綺麗に香ってきました。この香りの良さを私自身が実感したのは秋の終わり頃。その頃からこの香りの虜です。
やはり、寒い国の香水は冬の方が香り立ちがより良くなる気がします。黒い服を着ることが多くなる冬に、黒という力強い色味に負けない強さのある香りが私にはピッタリはまりました。
北欧の雰囲気が分からないという方にはインテリアショップ「IKEA(イケア)」の家具から香りそうな香りだとイメージしてもらうと伝わりやすいかもしれませんね。
(※IKEAはスウェーデンのブランドです)
[3]No,4 ボワ ドゥ バランクール(バランクールの森)・オードパルファム/Maison Louis Marie(メゾン ルイ マリー)
価格:50ml 13,500円(税別)
トップノート:サンダルウッド、シダーウッド
ボディノート:ベチバー、ナツメグ、シナモン
ベースノート:アンバーウッド
今年話題だったブランドと言えば『Maison Louis Marie(メゾン ルイ マリー)』です。
ミーハーな私は、まず話題性だけで試したのですがこれがなかなかのヒットで、夏の間ずっと虜でした。
なぜ話題かと言うと、イギリスの人気バンド「The 1975」のマシュー・ヒーリーが、”これなしでは絶対に生きられない10のアイテム”のひとつとして選んでいる事から、男女問わずお問い合わせが増え瞬く間に人気に!(今年サマーソニックでも「The 1975」が来日していますが、その時はマシューの香りはどれ?と探している人がとても多かったです)
香りはフワァ~と最初から最後まで優しく香ります。ナツメグ、シナモンのスパイスの香りがここまで優しい雰囲気で香ってくれる香水は探してもなかなかないと思います。
嗅いでもらうと不思議な香りと感じる人も多いのですが、何度でも嗅ぎたくなる魅惑的な香りです。
優しいので肌の上で長く香らないのかな?と思いきや、私の肌ではかなり長い事香ってくれていました!その点も好きで今年愛用の1つです。
[4]ヴォージュ広場(ローズとレンガの香り)・オードトワレ/kerzon(ケルゾン )
価格:100ml 4,500円(税別)
NOTE:ヴォージュ広場(ローズとレンガの香り)
今までご紹介したのはウッディーやスパイシーな香りでしたが、ここにきてフローラルが踊り出ました!
そして王道のローズの香り。自分でもフローラルの香りがベストフレグランスに入るとは今年の初めは思いもよらなかったです。
でも、纏えば纏うほどこの瑞々しく軽いローズの香りが好きになっていきました。仕事に行く日、玄関先で纏うのはこの香りがほとんどです。
『kerzon(ケルゾン)』はフランス人の男の兄弟2人によって、天然成分で作られているフレグランスブランドです。
このヴォージュ広場の香りは「パリの散策シリーズ」というシリーズの1つで、彼らが行った広場、公園、街並みのイメージを香りにしています。
ヴォージュ広場にはレンガ造りの建物が多いのでレンガの香りと記載されてますが、実際はシダーウッドの香りです。
ローズの花束の華やかさではなく、ウッドの香りが加わる事で落ち着きが出る香りです。
また、オードトワレなので、短時間だけ香ってくれる点も電車や食事の場でも邪魔にならず纏いやすいですし、天然成分なのでルームスプレーにも使える点が優秀で、気軽に手を伸ばせる香りになりました。
[5]昨年のベストフレグランスを振り返って
私の2019年ベストフレグランスいかがでしたでしょうか?
最初に述べた通り、昨年はフレグランスの販売員として働き出して大幅に香りの好みが広がり、今まで纏う事がなかった香りがラインナップしています。
2020年、今年も新しい香りの出会いや発見があると思います。
その時はこうして記事に想いをのせていきますね。また今年もよろしくお願いします。
ゆっきーでした。