マヌカ精油(マヌカオイル)の効果効能は?アトピーにも効果あるの?成分やブレンドも紹介
最近、健康にも美容にも良いとしてマヌカハニーが注目を浴びていますが、「マヌカ」とはいったいどんなものなのか知っていますか?アロマオイルとしても使われているマヌカ。マヌカ精油の効果効能、おすすめのブレンド、使い方などについてご紹介します。
2019年09月06日更新
[1] マヌカってどんなもの?
マヌカとは低木ともいわれる灌木種(かんぼくしゅ)の一種で、ニュージーランドでのみ自然に生える木です。「灌木(カンボク)」の定義は曖昧で、おおよそ人間の背より低いものとされています。ニュージーランドの先住民マオリ族はマヌカを「復活の木」、「癒しの木」と呼び、薬として使用していました。
非常に早く育つのが特徴で、3~4mまで育ちます。フトモモ科の低木に分類され、湿地帯や沿岸地域などで見られます。マヌカは風に強いですが、日当たりの良い場所を好むため、日陰では育ちません。また、マヌカは日本では檉柳梅(ギョリュウバイ)とも呼ばれています。
マヌカの香りの特徴
フトモモ科の精油(エッセンシャルオイル)の中では珍しく、少し甘い香りがします。どことなく懐かしいような、淡く優しい、穏やかな香りとも表現されます。一般にはそれほど知られていない精油ですが、近年、アロマテラピーとしての価値が認知されてきています。
今話題のマヌカハニーとの違いは?
ネットやテレビで話題の「マヌカハニー」は、マヌカの花の蜜を集めるミツバチによって作られます。はちみつに含まれている過酸化水素には殺菌作用があることで知られていますが、マヌカハニーには通常のはちみつには含まれていない「食品メチルグリオキサール」という高い殺菌作用をもつ成分が含まれています。ピロリ菌や大腸菌などの悪玉菌に対しても高い殺菌効果を発揮することが検証で明らかになっています。
参考文献1 あなたの知りたいマヌカハニーの効果・効能、10点
参考文献2 マヌカハニーのパワーの源「食品メチルグリオキサール」
[2] マヌカ精油(マヌカオイル)の効果効能
マヌカ精油には様々な効果効能があります。大きく3つに分けてご紹介します。
1.精神への効果効能
おだやかで優しい香りがするため、癒してくれたり、気分を落ち着かせてくれたりする効果があります。自分の感情をうまくコントロールできなかったり、忙しい日が続いている方などにおすすめです。
2.身体への効果効能
マヌカオイルには強い鎮痛作用があります。特に筋肉痛や腰痛、関節痛に効果的です。呼吸を楽にし、痛みだけでなく、ストレスや筋肉の緊張も軽減してくれます。
3.皮膚への効果効能
抗菌作用はどの精油よりも優れているため、下記の症状に効果的です。その他の作用も合わせてご紹介します。
・口唇ヘルペス、口内炎、歯肉炎
・ニキビ、水虫などの皮膚疾患
・かゆみの緩和
・抗アレルギー作用
・抗感染作用
<その他の作用>
・解毒作用
・防虫作用
・蚕、ダニなどの害虫の忌避効果
マヌカ精油はアトピーにも効果あるの?
アトピー性皮膚炎の原因として、ダニやほこり、食べ物など多くの環境因子が考えられてきましたが、近年、黄色ブドウ球菌が問題になっています。マヌカ精油の殺菌作用が免疫力を高めることから、副作用なくアトピー性皮膚炎に対処することができるといわれています。
ただし、直接肌に原液を使用すると、人によっては刺激が強い場合があるため、ホホバオイル、オリーブオイル、椿油などの植物油や白色ワセリンに適量を加え、混ぜてから使用することをおすすめします。(目安の希釈濃度:1%~3%)
<例>
植物油・ワセリン10ml(10mg)に対してマヌカオイル2滴(1ml)
マヌカ精油に含まれている主な成分と作用
・カリオフィレン:抗炎症作用
・ゲラニオール:抗菌作用、収れん作用、抗うつ作用
・ピネン:強壮作用、血行促進、抗菌作用、免疫向上作用
・フムレン:抗炎症作用
・リナロール:鎮静作用、抗不安作用、抗菌作用、抗ウイルス作用
[3] マヌカ精油の使い方
調べたところ、様々な使い方がありました。いくつかご紹介します。
マッサージオイルとして
筋肉痛の場合、気になる筋肉疲労部へ塗りマッサージしましょう。関節炎などの場合は、気になる部分に直接塗ってください。
※ただし、念のために必ずパッチテストを行いましょう。
アロマディフューザーやアロマランプなどを使う
マヌカ精油を垂らして蒸気を発生させると、風邪や咳などを予防できたり、症状の緩和に繋がります。
髪の毛を洗う時に数滴混ぜる
シャンプーをするときに、アロマ精油を数滴混ぜることで、頭皮トラブルを予防する効果があります。
※パッチテストを行ってから試しましょう。
浴槽に垂らす
アロマバスとして使用することもおすすめです。浴槽の中にアロマ精油を3~5滴垂らし、よくかき混ぜてください。マヌカ精油の香りが浴室に広がり、身体も心もリラックスさせてくれます。
虫よけスプレーとして
マヌカに含まれているレプトスペルモンという成分が強い殺菌作用を持っているため、ノミやダニ避けに効果的です。
<虫よけスプレーの作り方>
スプレーボトルに50mlの水を入れ、マヌカ精油を10滴ほど垂らす。
毎回よく振ってから使用してください。
マヌカ精油の香りと相性がいいブレンド
・ハーブ系:クラリセージ、マージョラムスイート、ローズマリー
・フローラル系:ゼラニウム、ラベンダー、ネロリ、ラバンジン
・柑橘系:オレンジスイート、ベルガモット、レモン
・スパイス系:クローブ、ナツメグ
・オリエンタル系:イランイラン
・樹木系:プチグレン、パイン、サイプレス、シダーアトラス
[4] マヌカ精油(マヌカオイル)の効能で心も身体もリフレッシュ
様々な効果効能があり、その中でも特に抗菌作用が強いマヌカオイル。おだやかで優しい香りに癒されるだけでなく、痛みやお肌のトラブルにも効果的なのは嬉しいですね。マヌカハニーは聞いたことあるけど、マヌカオイルは知らなかったという方も多いのではないでしょうか。
「最近気分が沈んでいる」「肌トラブルが続く」「すぐ筋肉痛になる」などでお悩みの方はぜひ一度マヌカオイルを試してみてくださいね。
☆アロマセラピスト菊池より一言☆
最近注目されているマヌカ精油。長い歴史の中でマオリ族の人々に愛されてきた植物です。
アロマで有名なティートゥリーと同じフトモモ科の精油ですが、ティートゥリーと比べるとソフトな香りです。標高の高い場所で収穫されたマヌカ精油ほど抗ウイルス、抗真菌、殺菌作用に優れていて、副鼻腔炎や気管支炎など気道の疾患にとても役立つ精油になります。
風邪が流行る時期にはこの精油を部分的にマッサージしたり、お部屋に拡散するなどして元気に冬を乗り越えていただきたいです(^^)
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。