脇ボトックスとはどんな治療?効果・料金・デメリットなどを詳しく解説
脇ボトックスという治療を知っていますか?脇汗やワキガに悩んでいる方にボトックス注射を行い症状を軽減させる医療的な処置です。深刻な症状があり規定の条件を満たすことで保険適用にもなる治療法なので、セルフケアでは手に負えない脇の悩みがあるのならば脇ボトックスの治療法も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。まずは脇ボトックスについて正しく理解して、疑問を解決することから始めましょう。
2018年11月30日更新
記事の目次
[1]脇のボトックスとはどんな治療なの?
脇のボトックスとは脇汗やワキガに悩む方の治療として両脇にボトックス注射を行うことです。
ボトックス注射はシワ取りなどの美容上の施術として知られて、世界中の多くの国々で認可され、広く用いられている治療法です。もともと重度の脇汗の治療法としては塗り薬が処方されていました。
塗り薬で効果が見られない人は手術によって汗腺を取り除く、神経を切断するなどの方法が取られていましたが、最近では手術を行わずにボトックス注射による治療で脇汗が改善させるようになったのです。
ボトックス注射とは、ボツリヌス菌が作るたんぱく質から精製される薬を脇の下に直接注射する治療法です。汗はアセチルコリンという神経伝達物質が交感神経から指令を受けて汗腺に刺激を与えることで放出されます。
ボトックスはこのアセチルコリンの放出を阻害、交感神経から汗腺への刺激を遮断することで発汗を抑えるという仕組みです。
ボトックス注射にかかる時間は5分から10分程度。一回の注射で4~9カ月程度効果が持続するといわれています。
ボトックス注射は日本でも認可されている治療法で副作用はほとんどなく、安全性が高いとされています。診察により規定の条件を満たした場合には保険適用にもなります。
[2]脇ボトックスの効果とは?
脇汗に効くの?
脇のボトックス注射はボツリヌス菌が作る天然のたんぱく質から精製される薬を直接脇の下に注射します。
これにより交感神経から汗腺を刺激するアセチルコリンという神経伝達物質が放出されるのを阻害し、発汗を抑制します。
保険適用にもなる症状は重度の「原発性腋窩多汗症」といわれる多汗症です。よって脇のボトックスは脇汗に対して高い効果が期待できる治療法です。
ワキガには効くの?
私たちの体にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺という2種類の汗腺があります。
脇の下にはアポクリン汗腺が多く集まり、このアポクリン汗腺がワキガの原因となる汗を出します。
脇のボトックス注射はエクリン汗腺の汗を抑える働きをするもので、ワキガの原因となるアポクリン汗腺の活動を抑制するものではありません。
重度のワキガを治療するためにはアポクリン汗腺を手術により除去する方法が取られています。
しかし、汗の量が少なくなることでニオイが拡散されるのを抑えてくれるためボトックス注射による多汗症を治療することでワキガが軽くなったと感じる人は多いようです。
[3]脇ボトックスのデメリットとは?
脇の下に直接注射をすることで脇汗を抑え、その効果が4~9ヵ月持続する脇デトックスの治療。
痛みも少なく、所要時間も短い、安全性もほぼ確立されているということで人気があります。
デメリットを挙げるとすれば重症の多汗症と診断され、一定の基準を満たした人でないと保険適応にはならないという点です。
また、多汗症と軽度のワキガの人には効果があるとされていますが、重度のワキガの人のニオイを取り除く治療ではないことを確認しておく必要があります。
[4]脇のボトックスの副作用とは?
ごくまれに発汗や四肢痛、体の他の部位の発汗量が増える、腕の痛みなどを感じたという症例があるようです。
信頼できるクリニックで事前に十分に説明を受けるなどして、納得した上で治療を受けることが大切です。疑問や不安に感じることがあれば積極的に質問してみましょう。
[5]脇のボトックスは保険適応なの?
脇のボトックス注射が保険適応になるのは、重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合です。
脇汗が多く、気になるということだけでは保険は適用されないため注意が必要です。
保険適応となる基準は、原因不明の過剰な局所性発汗が6ヵ月以上続いていることに加えて、次の6項目中2項目以上に当てはまる場合です。
- 両脇に同じくらいの汗をかく
- 多汗によって日常生活に支障が生じる
- 週1回以上の頻度で脇に多くの汗をかく
- 25歳未満で発症した
- 家族歴がある
- 睡眠時は脇の汗がひどくない
まずはクリニックを受診して医師に相談してみましょう。
[6]脇のボトックスとリジェノックスの違いとは?
ボトックスとはアメリカのアラガン社製の「ボトックスビスタ」という製剤のことです。日本国内では唯一厚生労働省の認可を取得しています。
美容皮膚科以外でも眼科や神経内科などの領域で治療に使われている歴史があり、安全で高品質、世界的にも圧倒的なシェアを誇ります。
これに対してリジェノックスとは韓国のハンズバイオメイド社製の「ボツリヌスキトシン」とよばれる製剤です。
韓国食品医薬品安全庁で認可され、その安全性は確立されているといわれています。
欧米などではシワに対するプチ整形として美容外科、美容皮膚科で使用され支持されています。
ボトックスに比べて低価格であることが最大の魅力ですが、クリニックによって取り扱いがある場合とない場合があるため事前のリサーチが必要です。
希望がある場合には料金も含めてクリニックに相談してみましょう。
[7]脇のボトックスについて疑問を解決!Q&A
- 脇のデトックス注射は痛いの?
- 脇のデトックス注射の料金は?キャンペーンをしているクリニックもあるの?
- 脇のデトックス注射は妊娠中でも受けられるの?
- 脇のボトックス注射と脱毛は同時に受けられるの?
注射の際の痛みが多少はありますが、ほとんど痛みのない治療といわれています。
麻酔クリームを塗ってくれるクリニックもあるようなので、不安な場合は相談してみましょう。
注射後は飲酒、激しい運動は控えるように指示されますが基本的には日常生活を普通に送ることができます。
クリニックにより価格は異なりますが一般的に両脇一回の注射で5~8万円という場合がほとんどです。
保険適応の場合には3万円前後になるクリニックが多いようです。ボトックス注射の効果は4~9カ月持続することを考えると夏前の4~5月に受けることが効果的です。
4~5月、またはもう少し前の時期にキャンペーンを行い価格を下げているクリニックもあるようなのでチェックしてみましょう。
ボトックス注射は妊娠中の安全性は確立してはいないといわれています。このため妊娠中は受けることはできません。
また投与中、投与後数回の月経を経るまで避妊を指導するクリニックもあります。妊娠の可能性がある場合には医師に相談して指示を守りましょう。
肌への負担を考えるとボトックス注射と脱毛を同時期に行うことは推奨されません。
どうしても施術を受ける時期が重なる場合にはサロンやクリニックに相談して指示を仰ぎましょう。
クリニックやサロンによって見解が異なる場合もあるので注意が必要です。
医療脱毛の場合には脱毛と脇のボトックスを両方行っているクリニックもあるので問い合わせてみましょう。
[8]脇のボトックスについて正しく理解して安心して施術を受けましょう
脇汗やニオイに悩んでいる方にとっては、脇のボトックスはまさに救世主のような治療法です。
脇のボトックスについて正しく理解できたら、信頼できるクリニックを見つけましょう。
事前にしっかりとリサーチ、カウセリングを受けて納得した上で施術を受けることが何よりも大切です。快適な毎日が送れるように一歩踏み出してみましょう。