金属のイヤな臭いを消す方法とは?原因や予防法もご紹介
ステンレスなどの金属は使っていくうちにだんだんと金属臭がしてきて、使い心地が悪く感じる方もいるかと思います。せっかくのお気に入りのアクセサリーも臭くなったら魅力が半減しますよね。そこで、今回は金属のイヤな臭いの消し方と予防法についてご紹介します。
2024年06月25日更新
記事の目次
金属臭の原因
金属臭の原因は、実は金属自体から臭いが出ているわけではなく「人間の皮脂」と考えられています。
指先などの皮脂成分が触媒として鉄を使い、変化した結果「1-オクテン-3-オン」といわれる化学物質に変化しました。
この難しい名前の臭いの正体「1-オクテン-3-オン」は、決して好まれる香りではありませんが私たちの身の回りにはたくさん存在しています。
例えば、10円玉。小銭入れから取り出した10円玉を指先で数回触ると異様な臭いがしてきます。
金属そのものからではなく、人間の皮脂成分と反応して臭いが発生するとは驚きです。
では次に、発生してしまった「1-オクテン-3-オン」を取り除く方法と予防方法をご紹介します。
金属の種類別!臭いを消す方法と保管方法
金属にはたくさんの種類があり、金属臭を消すのにそれぞれに有効な消し方があります。
きちんとケアをして、清潔に気持ちよくしていきたいですね。
ステンレス
ステンレスもまた、それ自体が臭いを発生するわけではありません。
水や茶渋の汚れなどと反応してにおい物質に変化し、特有の臭いにおいを発生させます。
・重曹・酢・クエン酸
重曹・酢・クエン酸は、殺菌効果がありステンレスだけでなくいろいろな物の消臭に使うことができます。アルカリ性の重曹は酸性のにおいに効果抜群です。
逆に、酢とクエン酸は酸性なのでアルカリ性のにおいに効果を発揮します。ステンレスの臭いは、いろいろな性質の臭いが混じり合っていることが多く、一緒に混ぜ合わせて使用するのが良いでしょう。
「重曹と酢」「重曹とクエン酸」の組み合わせで水に溶かし、その中に入れてつけ置きすれば、ステンレスなどの臭いを効果的に消臭することができます。
・米のとぎ汁
お肌もツルツルにしてくれる米のとぎ汁ですが、普通は捨ててしまいますよね。しかし、この米のとぎ汁も臭い取りに役立ちます。
やり方は簡単で米のとぎ汁に水筒やマグカップをつけておくだけです。しばらくしたら臭いが取れています。
・お茶の出がらし
お茶の出がらしも先ほどの米のとぎ汁と同様、普段は捨ててしまいがちですが、たくさんの殺菌成分や消臭成分を含んでいます。
使用済みのティーバックなどを水筒に入れ振ります。マグカップなどは擦ってみましょう。しばらく置いておくと、イヤな臭いが消えています。
・卵の殻
卵の殻でも臭いや汚れを落とすことができます。臭いは直接擦るのが最も効果的ですが、ステンレス製の水筒などは洗うのが難しいですよね。
そんなときは砕いた卵の殻を研磨剤の代わりにして使うことができます。
水筒の場合は、卵の殻を細かく砕いて水と一緒によく振ります。
マグカップなどは卵の殻と一緒にスポンジで擦ります。消臭効果があるほか、なかなか落ちない茶渋などの汚れも一緒に落とせます。
・臭い取り専用の洗剤
ステンレス製の水筒やマグカップを使う方の金属臭がしてしまうお悩みを解決してくれるグッズが発売されています。
臭い取り専用に開発されているので、しっかりと洗浄・消臭することができ効果は抜群です。
ネットやホームセンターで買うことができるので、ぜひ試してみてくださいね。
<保管方法>
ステンレスは空気に触れることによって、錆びにくくなります。なので、保管するときは空気に触れる場所を選ぶと良いでしょう。
真鍮
真鍮は300年以上も前から使われ、古いシャンでリヤや多くの建造物を作るときに重宝されていた合金です。トロンボーンやトランペットなどのほとんどの金属楽器の真鍮が使われています。
加工しやすく、安く作れるのが魅力ですが、湿気や汗に弱くすぐに変色してしまいます。
・重曹
布や指に重曹を乗せ、汚れた部分を擦ります。先に重曹を水でのばし、のり状にしておくと擦りやすいかもしれません。
・酢
お酢を溶かした水に真鍮を入れてつけ置きしましょう。汚れの度合いにもよりますが、だいたい5分〜1時間で落ちます。その後は、乾いた布などで磨きます。
・ピカール(研磨剤)
ホームセンターなどで手に入るピカールを使ってお手入れします。
ゴム手袋をして、乾いた柔らかい布にピカールを取り出し、磨きます。ピカールを使用するときは、必ず窓を開けて換気してくださいね。
<保管方法>
空気に触れないようにチャック付きのビニール袋などに保管しましょう。
金
金は他の金属に比べて比較的汚れが付きにくい金属です。しかし、長年使うことで手垢などが付着し黒ずんでくることも…。
あわてて黒ずみを落とそうと、身近にある歯磨き粉などの強い研磨剤で擦ることは傷がつく可能性があるのでおすすめしません。
正しいお手入れをして、元のピカピカを取り戻しましょう。
・重曹
まず、重曹がのり状になるまで水で調整します。重曹を指にとり、傷つけないように気をつけながら優しく洗いましょう。
それでも落ちない場合は全体に重曹を3〜4分間塗りつけた後柔らかい布で、優しく拭き取ります。
最後に水分をしっかりと拭き取り、完成です。
・中性洗剤
食器用洗剤などの中性洗剤をぬるま湯に入れて、5分ほどつけ置きします。汚れが浮いてくるので柔らかい乾いた布で拭き取ります。
・アルコール
薬局などで売られている消毒用アルコールを使います。
中性洗剤同様、5分ほどぬるま湯につけ置きし、柔らかい乾いた布で拭き取って完了です。拭き取る際は、傷がつかないように気をつけてくださいね。
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・専用の磨き布
専用のジュエリークロスを使うのも良いでしょう。専用だけあって、布も柔らかく傷つけないように配慮されているので安心です。
・クリーニングに出す
金は価値が高く、自分でお手入れをするのが不安という方は、プロにお任せしましょう。
有料になりますが、1番安全に傷つかずピカピカの金の輝きを取り戻すことができます。
<保管方法>
金は硬いものや他のアクセサリーとはべつに保管し、傷の予防をしましょう。
擦れてしまって傷がついたり、思いがけず化学反応を起こして変色することもあります。単独で保管することをおすすめします。
シルバー
シルバーのアクセサリーをジュエリーケースにしまって、久しぶりに見たら真っ黒!なんて経験した方もいらっしゃるかもしれません。
・塩とアルミホイル
まず、シルバーアクセサリーを入れる容器か鍋にアルミホイルを敷きます。
大さじ1杯の塩をアルミホイルの上に置いて、沸騰したお湯を入れ軽く混ぜます。
数分後にシルバーアクセサリーを取り出して、水でよくすすぎ、銀磨き用のクロスで拭き上げて完成です。
これは、塩とアルミホイルとお湯を使うことで、シルバーの黒ずみの原因である化学変化を電気分解するので、元の綺麗さが蘇るというわけです。
・塩水
先ほどと同様に鍋にアルミホイルを敷き、大さじ1杯の塩を置きます。
鍋に水をいれて沸騰させた後、火傷に気をつけながら、アクセサリーを取り出します。
クロスなどで磨き上げて完成です。
・炭酸水
この方法はとても簡単で、ただ炭酸水につけて置くだけです。器に炭酸水を注いで一晩置きます。
ただし、コーラやソーダなどの砂糖入りの炭酸水は使ってはいけません。
<保管方法>
シルバーは、なるべく空気に触れないように保管しましょう。
チャック付きのビニール袋に、シルバーを入れて空気を抜き、チャックをしっかり閉めます。
臭いの予防方法
先にご紹介したように、金属臭の原因になるのは人間の皮脂成分やタンパク質です。
アクセサリーを使った後はこまめに拭いて金属臭の原因を取り除いてあげましょう。
鉄臭い匂いを消す方法についてよくある質問
鉄臭い匂いは、多くの人々にとって不快なものですよね?ここからは鉄臭い匂いについてよくある質問お答えしていきます!
ぜひ参考にしてみてください♩
金属を触ると手が臭くなるのはなぜ?
金属を触った後に手についているニオイは、実は自分の手の油が変化した臭いなんです!
正確に言うと、手に付いている皮脂成分が金属と反応したニオイで、金属のニオイではありません。
鉄臭いと思ってたのが、実は自分の元々のニオイだったと思うとショックですよね・・・。
たとえば 鉄棒を触った後のニオイは、手の皮脂が鉄棒の鉄と金属反応を起こし「ケトン」という物質が発生します。それがニオイの原因になのです。
鉄のニオイの原因は?
主に鉄のニオイの原因は、酸化反応・水中の鉄分・皮膚との接触・鉄製品の使用・血液の5つと言われます!
どれも鉄だけが臭うなどではなく、鉄と何かが反応してあの独特なニオイが発生します。
具体的には、1-octen-3-oneという化合物が、鉄の臭いの主な原因物質として知られています。
つまり、私たちが「鉄のニオイ」と呼んでいるものは、実際には鉄そのものの臭いではなく、鉄が他の物質と反応して生成された化合物の臭いなのです。
血はなぜ鉄臭いのでしょうか?
誰しも血のニオイをかいだことはありますよね?あの独特なニオイは皆さんご存知の通り“鉄”を原因としたニオイです。
赤血球の中にはヘモグロビンという赤い色の成分があって、その中に鉄が含まれているので、あのようなニオイがするのです!
金属の輝きを取り戻しましょう!
金属にも個性があり、それぞれに合ったお手入れをしてあげることで元の輝きを取り戻すことができます。また、綺麗になったアクセサリーなどを身につけてもらえたら嬉しいです。