空気清浄機の臭いニオイはカビや雑菌が原因!クエン酸を使った解決方法とは
空気清浄機から臭い風が出てくる!空気を綺麗にするはずの空気清浄機から、酸っぱいニオイがしたり、ほこりっぽいニオイがしたりと、異臭を感じたことはありませんか?その臭いニオイは空気清浄機内部で繁殖したカビや雑菌が原因です。空気清浄機の臭いニオイの原因と解決方法、予防法をご紹介します。臭いニオイには、クエン酸、重曹、セスキ炭酸ソーダ、過炭酸ナトリウムが効果的です。
2018年08月22日更新
記事の目次
[1]空気清浄機が臭い原因はカビや雑菌
空気清浄機から出てくる風が臭い原因は、空気清浄機の内部に繁殖したカビや雑菌です。
空気清浄機は室内の空気を吸い込み、フィルターでほこりを除去して綺麗になった空気を送り出します。溜まったほこりを掃除せずに放置していると、カビや雑菌の栄養源になってしまいます。
さらに、加湿機能付き空気清浄機は内部に常に湿気があるので、カビや雑菌が繁殖するのに最適な環境が整っているのです。
酸っぱいニオイの原因はカビや雑菌
空気清浄機から出てくる酸っぱいニオイの正体は、カビや雑菌そのものや、カビや雑菌が生み出したニオイ物質です。空気中には目に見えないカビや雑菌がただよっています。
自然の空気中に存在するカビや雑菌は微量なので問題になることはありませんが、空気清浄機の内部で繁殖した大量のカビや雑菌が空気清浄機の風に乗って室内に吐き出されると、臭いニオイの原因になることがあります。
さらに、カビは繁殖のために、胞子を撒き散らします。カビの胞子は臭いニオイの原因になるだけではなく、アレルギーやアトピーを引き起こしたり、気管支炎の原因になったりと、さまざまな健康被害を引き起こすことがあります。
たかがカビと侮らず、空気清浄機から酸っぱい臭いがしたら、すぐに運転を止めて、徹底的に掃除をしましょう。
集塵フィルターに溜まったほこりはカビと雑菌の温床
空気清浄機は空気中のほこりや汚れを集塵フィルターで除去します。そのため、集塵フィルターにはすぐにほこりが溜まります。
集塵フィルターに溜まったほこりは、カビや雑菌にとって格好のすみかです。
ほこりの内部には適度な湿度があり、さらに、ほこり自体がカビや雑菌の栄養源になります。
ほこりを掃除せずに放置していると、あっというまにカビや雑菌が繁殖してしまいます。集塵フィルターは週1~2回程度のこまめな掃除が必要です。
加湿機能付き空気清浄機は雑菌が繁殖しやすい
加湿機能付き空気清浄機は、カビや雑菌が繁殖するのに最適な環境です。
カビや雑菌が繁殖するためには一定の湿度が必要になります。
加湿機能付き空気清浄機は室内を一定の湿度に保つので、空気清浄機に溜まったほこりが湿気を吸収して、カビや雑菌が繁殖しやすい環境が生み出されます。
さらに、加湿フィルター、給水タンク、加湿トレーは常に水に濡れています。水をこまめに交換しないと、簡単に雑菌が繁殖してしまいます。
除菌機能がついた空気清浄機でも、多くのメーカーは水道水を使用し、毎日新しい水に入れ替えることを推奨しています。
井戸水や浄水器の水を使用したり、水を交換しなかったりすると、雑菌が繁殖しやすくなるので注意が必要です。
加湿フィルターにこびりついた汚れの正体は水垢
給水タンクの水を毎日交換していても、加湿フィルターに白い汚れがこびりついてしまうことがあります。この白い汚れやざらつきの正体は水垢です。
水垢は水道水に含まれるミネラルやカルシウムなどの成分が、乾燥して固まったものです。主な成分は石灰なので、不衛生なものではありません。
水垢自体は不衛生なものではありませんが、放置するとどんどん成長していき、落としづらくなる、厄介な汚れです。
脱臭フィルターが臭いニオイの原因になることも
ニオイを除去する脱臭フィルターですが、この脱臭フィルター自体が臭いニオイの原因になることがあります。
空気清浄機にはほこりを集める集塵フィルターとは別に、ニオイを除去する脱臭フィルターが搭載されています。脱臭フィルターはニオイを吸着し、分解する働きがあります。
脱臭フィルターは10年間交換不要という製品が多く発売されていますが、空気のニオイは家庭によってさまざまです。
タバコをよく吸ったり、焼き肉を頻繁にしたりするような環境では、取扱説明書に記載された交換時期よりも早く寿命がきてしまうケースがあります。
ニオイを吸着しすぎた脱臭フィルターは、ニオイを分解できず、脱臭フィルター自体が臭いニオイを発生させる原因になることがあります。
[2]空気清浄機の臭いニオイはクエン酸で解決
空気清浄機の臭いニオイを解決するには、クエン酸が最も有効です。クエン酸を使った効果的な掃除方法をご紹介します。
まずはほこりを取り除こう
まずはカビや雑菌のすみかになっているほこりを取り除きます。空気清浄機のパーツごとに、掃除機でほこりを吸い取っていきます。掃除機で吸いきれない細かい隙間のほこりは、綿棒などを使って掃除します。
空気清浄機の性能がいいほど、ほこりを集める能力も高くなります。いい空気清浄機だから掃除はたまにすれば大丈夫などと考えず、ほこりの掃除は週1~2回程度を目安に行いましょう。
空気清浄機の臭いニオイにはクエン酸が効果的
空気清浄機の臭いニオイにはクエン酸が効果的です。
クエン酸には消臭と除菌効果があり、空気清浄機に染み付いた臭いニオイを分解して、カビや雑菌を除菌します。
クエン酸は梅干しや、柑橘類のフルーツに含まれている成分で、無色無臭の安全な物質です。100円ショップやドラッグストアで手に入ります。
まずは、クエン酸水を作って、空気清浄機の本体を拭きます。空気清浄機の本体はプラスチックでできています。
プラスチックの表面には目に見えない小さなデコボコが無数にあり、そのデコボコにさまざまなニオイ成分が付着しています。クエン酸水で拭き取ることで、ニオイ成分を分解、除去することが可能です。
クエン酸水は水200mlに、小さじ1杯のクエン酸を溶かして作ります。クエン酸水を雑巾などにスプレーしながら本体を拭いていきます。
クエン酸水で拭き終えたら、水拭きでクエン酸水を落として、仕上げに乾拭きをします。
クエン酸を使うときは、手荒れ防止のために、必ずゴム手袋をつけましょう。
加湿フィルターとトレーをクエン酸でつけ置き洗い
加湿フィルターと加湿トレーはクエン酸でつけ置き洗いします。
つけ置き洗いには水ではなくぬるま湯を使うと効果的です。洗面台やバケツにぬるま湯をためたら、クエン酸を入れます。
3リットルに対して大さじ2杯が目安です。汚れがひどい場合は、少し濃い目にしましょう。
クエン酸を加えたぬるま湯に、加湿フィルターと加湿トレーをつけ置きします。つけ置き時間は汚れ具合を見ながら調整します。2時間くらいが目安です。
クエン酸には水垢を落とす効果もあります。加湿フィルターについている白い汚れは水垢です。水垢はアルカリ性の汚れなので、酸性のクエン酸で中和することで簡単に分解されます。
お手入れのあとは、軽く水を拭き取れば、濡れたままでも使用できます。長期間使用しない時は、日陰でよく乾かしてから取り付けてください。水滴がついたまま取り付けてしまうと、カビや雑菌が繁殖する原因になります。
集塵フィルター、脱臭フィルターの水洗いは性能低下の原因に
集塵フィルター、脱臭フィルターは基本的に水洗いができません。掃除機で表面のほこりを吸い取るだけにしておきましょう。
ブログなどで、集塵フィルターや脱臭フィルターの水洗いを紹介している記事を見かけますが、集塵フィルターや脱臭フィルターを水洗いすると、フィルターとしての機能を失ってしまいます。
また、天日干しも、フィルターとしての機能を失うことがあるので、止めておきましょう。
[3]それでも空気清浄機の臭いニオイが消えないときの解決方法
空気清浄機の本体をクエン酸水で丁寧に拭いて、加湿フィルターと加湿トレーをクエン酸でつけ置き洗いし、集塵フィルターや脱臭フィルターのほこりを掃除機で綺麗に吸い取ったのに、まだ空気清浄機の臭いニオイが消えない。
そんなときは、空気清浄機の本体、加湿フィルター、加湿トレー、集塵フィルター、脱臭フィルターのいずれかに強力なニオイが染み付いてしまっていることが考えられます。
どうしても消えない臭いニオイには次の方法を試してみてください。
臭いニオイが取れにくい場合には重曹でつけ置き洗い
ニオイ物質には酸性のものとアルカリ性のものがあります。クエン酸は酸性の液体なので、アルカリ性のニオイに対して有効です。
一方、重曹はアルカリ性の液体なので、酸性のニオイに対して効果を発揮します。
クエン酸で分解しきれなかった臭いニオイには、重曹が効果的です。使い方はクエン酸と同じです。ぬるま湯3リットルに対して、大さじ2杯の重曹を溶かします。
そこに加湿フィルター、加湿トレーを入れて、2時間ほどつけ置き洗いします。2時間経ったら水でよくすすぎます。
お手入れ後は、軽く水を拭き取れば濡れたままでも使用できます。長期間使用しない時は、日陰でよく乾かしてから取り付けましょう。
タバコのヤニ汚れにはセスキ炭酸ソーダ
タバコをよく吸う家庭では、タバコのヤニで空気清浄機が汚れていることがあります。タバコのヤニはベタベタして、ほこりなどの他の汚れを呼び寄せてしまいます。
タバコのヤニ汚れはクエン酸や重曹では落ちません。タバコのヤニ汚れにはセスキ炭酸ソーダを使います。セスキ炭酸ソーダは重曹と同じアルカリ性の液体ですが、重曹よりも強いアルカリ性です。
セスキ炭酸ソーダはタバコのヤニや油汚れに効果があります。
セスキ炭酸ソーダ水を作って、空気清浄機本体にこびり付いたヤニ汚れを拭き取っていきます。水500mlに、セスキ炭酸ソーダ小さじ1杯を溶かして、スプレーボトルに入れます。
セスキ炭酸ソーダ水を雑巾などにスプレーしながら本体を拭いていき、拭き終えたら、水拭きでセスキ炭酸ソーダ水を落として、仕上げに乾拭きをします。手荒れ防止のために、必ずゴム手袋をつけましょう。
消えない雑菌臭には酸素系漂白剤、過炭酸ナトリウム
加湿フィルターは、常に濡れており、フィルターに細かな穴が空いているため、空気清浄機の中では一番汚れやすい場所です。クエン酸や重曹でつけ置き洗いをしても、穴の奥に入り込んだ、しつこい汚れや雑菌臭が取れないことがあります。
そんなときは、クエン酸や重曹よりも強力な過炭酸ナトリウムを使ってつけ置き洗いをしましょう。過炭酸ナトリウムは酸素系漂白剤という名前でも売られています。
汚れを落とす力が強く、殺菌、消臭効果もあります。重曹やセスキ炭酸ソーダよりも強いアルカリ性なので、必ずゴム手袋をつけて作業してください。また、過炭酸ナトリウムには漂白作用があるので、色落ちが心配なものへの使用は控えましょう。
洗面台やバケツにぬるま湯をためたら、過炭酸ナトリウムを入れます。3リットルに対して大さじ1杯が目安です。汚れがひどい場合は、少し濃い目にします。
過炭酸ナトリウムを入れたら、加湿フィルターを2時間ほどつけ置きします。2時間経ったら水でよくすすぎます。
お手入れ後は、軽く水を拭き取れば使用できます。長期間使用しない時は、日陰でよく乾かしてから取り付けます。
どうしても臭いが取れないときはフィルター交換
集塵フィルター、脱臭フィルターは水洗いをするとフィルターとしての機能を失ってしまいます。
掃除機でほこりを丁寧に吸い取っても臭いニオイが取れない場合は、水洗いはせずに、思い切ってフィルター自体を交換しましょう。
集塵フィルターや脱臭フィルターはフィルターの繊維や、フィルターに空いた細かい穴に、汚れやニオイを吸着します。汚れやニオイの吸着を続けると、だんだん、フィルターとしての機能が落ちてしまいます。
どちらも寿命のある製品なので、掃除をしても臭いニオイが取れない場合は、交換が必要になります。
メーカーによっては洗える脱臭フィルターが別売りされています。脱臭フィルターを洗ってお手入れしたいという方は検討してみてください。
[4]臭いニオイを予防するには普段のなお手入れが大切
空気清浄機の臭いニオイの原因と解決方法をご紹介しました。繁殖してしまったカビや雑菌、こびりついた臭いニオイを取るのは大変です。臭いニオイを予防するには、普段からのお手入れが欠かせません。
普段のお手入れは週1~2回を目安に行うのがいいでしょう。本体や集塵フィルター、脱臭フィルターのほこりを掃除機で吸い取って、加湿フィルター、加湿トレーを洗って綺麗にします。
加湿フィルターや加湿トレーは汚れがひどいとき以外はクエン酸でつけ置き洗いをする必要はありません。普段のお手入れは水洗いで十分です。
加湿タンクの水は毎日交換しましょう。多くのメーカーは水道水を使用して、毎日新しい水に入れ替えることを推奨しています。井戸水や浄水器の水を使用したり、水を交換しなかったりすると、すぐに雑菌が繁殖してしまいます。
空気を綺麗にするはずの空気清浄機から臭いニオイがしたら嫌ですよね。普段からこまめなお手入れをすることで、空気清浄機を清潔に保ち、お部屋の空気を綺麗にしましょう。