ワインの香りは表現がたくさん!嗅ぎ方から成分まで覚えて楽しもう

美味しい食事にかかせないワイン、いつもソムリエの人にお願いしておすすめを注文しているという方も多いかもしれません。しかし好みの味や香りがわかっていると、もっとワイン選びが楽しくなります。奥深いワインの香りの表現の世界をぜひ覚えてみてください。

ワインの香りは表現がたくさん!嗅ぎ方から成分まで覚えて楽しもう

2018年08月20日更新

お酒

Akiko (フェリーチェ編集部)

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[1]ワインのティスティングで香りを表現しよう

格式ある高級レストランでワインをボトルで注文すると、ホストはティスティングを求められることが多いです。難しいものではありませんが、ティスティングの基礎を知っておくことで、安心して注文することができますよ。

ティスティングとは

ボトルワインを注文すると、ソムリエがその場でコルクを抜いてくれ、少しだけワインをワイングラスに注いでティスティングを求められます。これは輸送中や、保管しているうちにワインの劣化や腐敗がないかを確認するための作業になります。

特に味が好みに合うかどうかではないので、問題がなければ、「大丈夫です」や、「お願いします」などと言ってサービスを促しましょう。口に合わないからといってワインを取り替えてもらうことはマナー違反です。

ティスティングの方法

まずはソムリエがホストのグラスに少量のワインを注いでくれます。

色や見た目を確認する

ワイングラスの脚の下のほうをつまむようにして持ってグラスの角度を45度ぐらいに傾け、テーブルクロスの白を背景に使って、ワインの液体の色を観察します。

まずは色の濃淡を確認します。ブドウの品種によってもワインの色は変化しますが特に赤ワインは、色が濃いほどタンニンなど渋み成分や、アントシアニンという色素が多く、良質のワインといえます。反対に色が薄いと、あまり熟しきっていなかったり、時間をかけてかけられていない、質の低いワインの可能性があります。

次に、ワインの清澄度です。ホストティスティングをする場合はここは重要で、濁りのあるワインは劣化している可能性があります。最後に、ワインの粘度をみます。ワイングラスを少し回し、ワインが下に流れる様子を確認します。

このしずくを「足」といったり、「涙」と表現することもありますが、ワインの雫が速く流れると粘度が低く、ゆっくりだと粘度が高いということになります。粘度が高いと、アルコールやグリセリンなどの成分を多く含んでおり、長期熟成に向く良質のワインであることがわかります。

ワインの香りを確認する

ワインの香りは、ティスティングに精通したソムリエなら、その香りで葡萄の品種や熟成具合がわかるほど重要な情報を与えてくれます。ワインは空気に触れるほど香りが変化していくので、初めはワイングラスをなるべく揺らさないようにして鼻を近づけて香りを感じます。この時に感じられるのはもともと葡萄が持つ香りや果実の香りです。果実の香りがはっきり感じられるほど良いワインです。

また、2回目に香りを感じるときは、スワーリングと言って、ワイングラスをテーブルにつけて、グラスを大きく回してから嗅ぎます。この時に感じられるのは熟成香で、熟成度や熟成の仕方により、大きく香りが変化します。

ホストティスティングの場合、品質が劣化していないか、保存状態がまずくなかったかも香りでわかることが多いのです。コルクのカビ臭のことを「ブショネ」と言いますが、このブショネになってないかどうかもワインを嗅いだ時のカビ臭さで、判断できることがあります。

味を確かめる

色や見た目、香りを確認した後は、味を確かめます。少しだけワインを口に含んで、口の中全体に広げていきます。舌の構造として、それぞれ場所ごとに感じられる味が決まっているので、舌全体で味わうことが重要です。

ワインの味の評価の一つにボディがあります。一般的に言われるコクと同じもので、アルコールの度数や糖分などが濃いと味が濃厚で長い間の熟成に耐えるタイプになります。このタイプをフルボディといい、中間がミディアムボディ、軽いものはライトボディと呼びます。

また、甘みや渋み、酸味、苦味など味覚のバランスも大切です。舌に乗せた時のキメの細かさや、特に白ワインで言われる切れ味も大事なポイントです。最後の余韻まで含めて、ワインの味の全体を舌で感じてみましょう。

ワインの香りを構成する「アロマ」と「ブーケ」

ワインの香りには「アロマ」と「ブーケ」という2種類の香りがあります。アロマはブドウの果実本来の香りで、品種や濃度によりその香りは異なります。テイスティングの時グラスを回さずに感じられるのはこの香りです。

果実の香りといっても全て「ブドウの香り」といってしまっては差がわからないので一般的に、果物の香りで置き換えられます。赤ワインであれば酸が強ければチェリーやラズベリー、甘みが強ければ干しぶどうやジャムなどに例えられます。

もう一つの香り、「ブーケ」は、発酵、熟成中に生み出される香りです。ワインをスワーリングした後に感じられるのはこちらの香りです。ブーケの表現はユニークで多くは果実とは関係なく、白ワインならナッツやハーブ、赤ワインだとなめし革やスパイスなど、珍しいものに例えられることもあります。

嗅いだことのない香りにはたとえようがないので、ワインの香りを幅広く表現したい時には、日常的に鼻で感じる匂いを記憶に染み込ませることが大変重要です。

[2]こんなにある!ワインの香りの面白い表現方法

白ワイン、赤ワイン共に、幅広く使われることの多いのが花の香りの表現です。アカシアや白い花は柔らかな華やかさを表し、繊細な印象のワインに使います。バラは、若いワインのストレートさや、華やかさの両面を持つワインに使われやすい表現です。

エーテル

エーテル臭、エステル香とは、酵母によってアルコール発酵する際に副生産物として生成されるエステル類や高級アルコールのもたらす香りです。フレッシュで若々しい白ワインなどは青リンゴのような香りと例えられます。

果実

ワインのアロマの香りは果物で例えられることが多く、赤ワインならば、やはり赤っぽいカシス、ラズベリーやプラム、ザクロなどの果実が選ばれ、白ワインにはライムやグレープフルーツ、レモンやリンゴなどと近い香りがすると例えられます。

植物

ハーブや植物もワインの若々しさを例えるのによく使われる表現です。赤ワイン、白ワイン問わず、ハーブの香りや、野菜を切った時のようなみずみずしい香りや、ピーマンのような青臭さなど、爽やかさ、フレッシュさを伝えられる例えになります。

芳香性

松や松の実、松やに、樹脂などを使って例えられます。特に赤ワインの一部に感じられる香りです。

焦臭性

少し焦げたような、燻製にしたような香りをいいます。焼いたパンや木炭、キャラメルなどといったものに例えられ、特に濃縮されたような果実のフレーバーと樽で熟成された香ばしさが融合した香りは、コーヒーの香りのように感じられるため、樽熟成の進んだ赤ワインなどに使用されます。

森林木

生の樹木や、樽の香りです。スギの木の香りはカベルネ・ソーヴィニョンという赤ワイン用のブドウ品種に良く感じられます。

香料

アニスや胡椒、ヴァニラや、シナモンなど、香りづけの使うスパイスが多く表現に使われます。シナモンという表現は温暖な気候の産地で樽熟成されたワインによく使用され、特にオーストラリアのバロッサ・ヴァレーのシラーズや、温暖な気候の白ワインなどに現れる香りと言われています。

動物

なめし革や、生肉、毛皮の香りなど、動物性の香りを使うこともあります。血液の香りなども使われることがあります。赤身の肉の香りは血や鉄のような香りで、瓶詰めしてまもないピノ・ノワールの品種のワインに感じやすい香りです。

鉱物

石英や、火打石、石灰岩などを使って鉱物の香りでワインを表現することもあります。ミネラル感などとも言われます。主に白ワインのミネラル感を表すときに使用されることが多く、実際にぶどう畑のある土壌が鉱石を多く含んでいると、ワインにもその鉱石の香りがうつります。

化学物質

インクや海の香り、アルコール臭などもワインの香りの表現として使用されます。ヨードの香りは、海藻の香りや、磯臭さを表現するために使われることが多い表現で、海辺のぶどう畑からとれたワインから感じられることがあります。また、さくらんぼなどの香りが変わり海苔のような磯くささを感じるものがあるようです。

[3]本格的に学ぶならトレーニングキットを使おう

ワインの香りの表現方法は上にあげた代表的なもの以外にも多岐にわたるため、本格的にワインを学ぶためには、まずはたくさん嗅いで嗅覚で覚えていく必要があります。

沢山の香りを知るため、実際に、日本ソムリエ協会認定ワインアドバイザーの資格の勉強に使われている「Le Nez du Vin」(ル ネ デュ ヴァン)という、本場フランスのトレーニングキットがあります。

ワイン鑑定家であるジャン・ルノワール指導のもと研究開発されたキットで、「The Masterkit 54 aromas」には、54種類の主要なワインの識別で必要なアロマが入っているボトルとそれに対応した解説用のインデックスカード、そしてテキストがまとめられています。

沢山のワインを試すのも大切ですが、より効率よくワインを学ぶことができるので、特にワインアドバイザーの資格をとりたい人にはおすすめです。

[4]香りの表現を知ってワインをもっと楽しもう

ワインの香りは実にさまざまで、こうした豊富な表現方法は、その複雑な香りを表現するためにあらゆる身近な香りを使って伝えようと長い期間試みられてきたことを感じさせます。普段なにげなくおすすめされたものを飲んでいるワインも、これはどんな風に表現すれば良いのだろうと想像しながら飲むと、もっと楽しくなりますよ。

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