洗濯機が臭い!その原因と重曹などを使った対策・正しい掃除法
毎日着るものを洗う洗濯は、気持ちよく行いたい家事のひとつですよね。でも、洗濯機を開けたらプーンと臭いニオイがしたことはありませんか?衣類をキレイにしてくれる洗濯機なのに臭いニオイがするのは嫌ですよね。今回は洗濯機のニオイの原因や掃除方法をご紹介します。
2020年03月17日更新
記事の目次
[1]洗濯機からする臭いニオイの3つの原因
硫黄臭い
洗濯機から硫黄のニオイがするとき、実際に洗濯機の内部で硫黄化合物が発生している場合が考えられます。
この硫黄化合物は生ゴミに含まれるもので、ゴミのような臭いニオイも、同じ硫黄化合物の発生によるものです。
硫黄化合物の正体はマイコバクテリウムという細菌で、この細菌は土壌や河川に多く存在しています。
嫌な川のようなニオイがする場合も、発生原因はマイコバクテリウムだということになります。
ニオイのする洗濯機の内部の空気を調べたところ、すべてでマイコバクテリウムが発生していることが判明しています。
カビのニオイがしている場合も実際はカビがニオイの原因ではなく、マイコバクテリウムによることがほとんどです。
イカ臭い
洗濯機からイカ、またはイカの腐ったようなニオイがする場合は、原因が複数ある疑いがあります。
排水口から下水のニオイが上がってきていて、さらに洗濯機の内部にカビが発生しているなどで、それぞれの悪臭が混ざり合って、なんとも言えない変なニオイとなっている場合に、イカのようなニオイがする、と表現されることが多いからです。
洗濯機からこのようなニオイがする場合はまず、悪臭の元がどこであるかを調べなければ対策を講じることができないので、根気よく掃除などをすることが必要になります。
雑巾臭い
マイコバクテリウムのように洗濯機に発生しやすい細菌に、モラクセラ菌があります。
モラクセラ菌は生乾きの洗濯物の臭いニオイの原因の菌で、この菌は増殖する際に雑巾のニオイを発生させる4-メチル-3-ヘキセン酸という物質を作り出します。
モラクセラ菌は水分と皮脂を栄養にしてどんどんと増え続けていくので、一度洗濯物に付いてしまうと、ふたたび洗濯しても取れず、さらに増殖してしまうので注意が必要です。
[2]どこから臭う?発生場所別お掃除方法
洗濯機の内側から臭う
臭いニオイが洗濯機の内側からする場合は、洗濯槽を掃除しましょう。
洗濯槽は見ることができる側はキレイだとしても、見えない洗濯槽の内側には汚れがビッシリ、ということが少なくありません。
また洗濯時の水分によって、洗濯機にはカビが生える状態が長く続く家電です。カビが生えてしまいニオイを発生していることも多くあります。
洗濯機の裏側から臭う
洗濯機の裏側から臭う場合、洗濯槽の内側の汚れが原因となっていることと、排水口から臭いニオイがしていることの、2パターンが考えられます。
また洗濯機の内側と排水口の両方がちょっとずつ臭く、両方の悪臭が混ざり合って洗濯機の裏側から臭ってきている、というケースも考えられます。
さらに洗濯機の裏側にホコリなどが溜まっていて、そこが濡れるなどして変なニオイを発生させているということも考えられます。
まずは洗濯機をどかして、入念に掃除機をかけたり拭き掃除をしてみたりして様子を見てみましょう。
排水口から臭う
排水口からニオイがする場合は排水トラップの水が抜けてしまっていて、下水のニオイが上がってきてしまっていることが考えられます。
排水トラップは排水口に一定量の水を溜めておく仕組みのことで、下水からニオイ、ネズミなどの害虫が家の中に入ってくるのを防ぐために設けます。
きちんと水が溜まっていると下水のフタの役割をしますが、水が溜まっていないと下水のニオイの侵入口になってしまいます。
カバーを外して水が抜けてなくなってしまっていないか、確認しましょう。
排水口はホコリや髪の毛などのゴミが溜まりやすい場所でもあります。
こういったゴミとともに虫の死骸などがあり、そういったものがわずかながら異臭を放っていることもあります。
排水口トラップの水を確認する際には排水口回りの掃除もして、清潔にしておくことも洗濯機のニオイ退治のためには大切です。
[3]洗濯機の臭い消し方法は塩素系漂白剤?洗濯槽洗浄剤?それともクエン酸や重曹?
塩素系漂白剤の効果と注意点
塩素系漂白剤は次亜塩素酸ナトリウムの作用によって汚れを除去する漂白剤です。
汚れを分解して取り去るので、塩素系漂白剤を使うとサッパリキレイにすることができます。
多くの家庭で使われている台所用漂白剤が塩素系漂白剤の代表で、衣料用の漂白剤でも塩素系のものは汚れがスッキリと落ちて元通りの白さになる、とされています。
塩素系漂白剤で洗濯機を掃除する場合は、つけ置き後に洗濯機を空回しする方法で行います。
水を張った洗濯機に塩素系漂白剤を入れて数時間つけておくと、洗濯槽の内側の汚れが浮き出てきます。
浮き出てきた汚れを丁寧に取り除き、洗い・すすぎ・脱水といった通常のやり方で洗濯機を運転させると、洗濯機をキレイに掃除することができます。
塩素系漂白剤はお湯のほうがよく効くので、最初のつけ置きには60℃、低くても40℃のお湯を使うと効果的に掃除することができます。
汚れがひどい場合は1回の運転では汚れが取りりきれないこともあります。
そのような場合は洗い・すすぎ・脱水といった通常運転を繰り返して行い、キレイにしてから洗濯をするようにしましょう。
台所用漂白剤、衣料用漂白剤ともに洗濯機のニオイ取りに利用することができ、どちらも同じ方法で洗濯機を掃除することができます。
10リットルの水に対して50グラムの次亜塩素酸ナトリウムを使い、台所用漂白剤などの液体の塩素系漂白剤では10リットルの水に対して50ccが使用量の目安になります。
塩素系漂白剤は強いアルカリ性で、酸性のものと混ざると有害なガスを発生させます。
このガスは吸ったり目などに入ったりすると大変に危険なので、取り扱いには十分に注意しましょう。
洗濯槽洗浄剤の効果と注意点
洗濯槽洗浄剤には塩素系と酵素系の2種類がありますが、酵素系のものが多くなっています。
酵素系の洗濯槽洗浄剤は酵素の泡立つ力を利用して汚れを剥がして取り除く洗浄剤です。
汚れを落とす洗浄能力は塩素系漂白剤や塩素系の洗濯槽洗浄剤よりも劣りますが、その分あまり危険ではなく、比較的安心して使うことができます。
使い方は塩素系漂白剤と同じで、つけ置きして汚れを取り除き、そのあとは通常運転してキレイにする方法で掃除を行います。
洗浄する力が弱い分だけつけ置きの時間を長くすることが、酵素系の洗濯槽洗浄剤で洗濯機をキレイにするポイントです。
また、酵素系の洗濯槽洗浄剤を使う場合も、つけ置きに使用する水は50℃ぐらいはあるお湯を使ったほうが、スッキリと汚れを落とすことができます。
酵素系の洗濯槽洗浄剤はアルカリ性のものが多く市販されていますが、中には酸性のものもあります。
1回の掃除で使い切らなかった分を次の掃除のときに使おうと取っておくとアルカリ性のものと酸性のものが混ざり合い、有毒ガスを発生させる恐れがあるので注意しましょう。
クエン酸や重曹の効果と注意点
正式名称を炭酸水素ナトリウムとする重曹は、汚れを中和して落としやすくする性質を持っています。
炭酸水素ナトリウムは石鹸に使われている成分でもあり、安心して使うことができます。
自然界にあるものなので、人工的に作られている洗剤のように私たちの身体に悪影響を及ぼすことはありません。
特に油汚れに強い、消臭効果がある、という特徴により、家の中のいろいろな場所のお掃除に使うことができます。
重曹もつけ置きしてから通常運転をする方法で洗濯機の掃除をすることができます。
入れる重曹の量の目安はだいたいカップ1杯とされ、洗濯機の容量によって加減します。
塩素系漂白剤や洗濯槽洗浄剤ほど正確な量を入れることに神経を使う必要はありませんが、重曹量が足りない場合は十分な洗浄の効果が期待できないので気をつけましょう。
また、つけておく時間は長く取る必要があり、できれば一晩、短くても5時間は重曹を入れて放置する必要があります。
つけ置きに使う水の温度も高いほうが効果的なので、50~60℃程度のお湯を使うようにしましょう。
重曹は弱アルカリ性で、酸性のクエン酸と合わせられると発泡し、この泡の力により汚れが浮き出されて落としやすくなります。
クエン酸も自然界の存在するものなので安全に使用することができます。重曹と合わせるクエン酸の適量は、重曹3に対してクエン酸1が適量です。
また、クエン酸の代わりにお酢を使っても同じような効果を得ることができます。
しかしお酢にはいろいろな種類があり、糖分などが含まれているお酢は掃除に使うには不向きです。
細菌の栄養となってしまったり、別の汚れとして残ったりしまうことがあるので十分に気をつけましょう。
[4]洗濯機が臭い…こんなときは、どうすれば良い?
買ったばかりの洗濯機の新品特有の臭いを取りりたい!
買ったばかりの洗濯機は、新品の機械独特のニオイがします。
このようなニオイの原因は部品に使われているゴムやプラスチック、金属、また正常に動作するように塗られている機械油などで、ニオイがしていても問題なく使うことができます。
使っているうちにだんだんとニオイはしなくなりますが、気になる場合は洗濯物を入れずに洗濯機を動かす「空洗い」をすることで、新品のニオイを取り除くことができます。
お風呂の残り湯での洗濯の臭い対策をしたい!
お風呂の残り湯を洗濯に使うことは皮脂や身体の汚れを含んだ、清潔であるとは言えない水をわざわざ洗濯機に入れることになるので注意が必要です。
水道水のみを使った洗濯よりも洗濯機は汚れやすくなり、ニオイが発生しやすくなります。
洗濯槽や洗ったあとの洗濯物のニオイをこまめにチェックし、洗濯機を清潔に保つように心がけましょう。
お風呂の残り湯を使用するのは最初の洗いのときだけにとどめ、すすぎは水道水を使うことも、洗濯機の臭いニオイを防止するために守らなければならないポイントです。
また、お風呂の水はあらかじめゴミを取りるなどしてできるだけキレイな状態にしてから、洗濯機に入れるようにしましょう。
お風呂に入る前には掛け湯をきちんとするなど、残り湯をキレイに保つような入り方をすることも大切です。
業者に依頼したい!選び方やオススメは?
洗濯機が臭いとき、洗濯機回りや排水口を掃除したり、塩素系漂白剤や洗濯槽洗浄剤、重曹などを使って洗濯機を掃除したりすることが、自分でできる解決法です。
しかし、時間がないときや自分でやる自信がないときは業者に頼むのもおすすめの方法です。
業者は掃除のプロが徹底的に掃除をしてくれるので、確実にキレイにすることができます。
自分で掃除をしてみたけれども臭いニオイが取りない、という場合に奥の手として業者に頼むのも一つの有効な選択肢です。
洗濯機の掃除をしてくれる業者はおそうじ本舗やダスキンのほか、エディオンやヤマダ電機、Joshin、ケーズデンキといった大手家電店に依頼して、来てもらうこともできます。
また、地域を限定して営業している業者もいますので、ネットの検索などを使って探してみましょう。
口コミが良いこと、料金設定がきちんとしていること、最初の対応が親切であること、などが業者を選ぶ上での大切なポイントです。
また何かあったときの賠償がしっかりと受けられるよう損害保険に加入しているかどうかも確認するようにしましょう。
女性の依頼宅へは女性スタッフが来てくれる、といったサービスをしてくれる業者であれば、女性の一人暮らしでも安心して頼むことができるのでおすすめです。
[5]洗濯機のケアが、毎日の衣類の洗濯を快適にする第一歩!
毎日身につける下着や洋服を洗ってくれる洗濯機、清潔を保って快適に洗濯をするためには洗濯機自体をキレイにするお掃除が必要です。塩素系漂白剤や洗濯槽洗浄剤、重曹などを使って、定期的に洗濯槽を洗うようにしましょう。
時間がないときや徹底的に掃除したいときなどは、業者に依頼するのも一つの方法です。洗濯機をキレイにして、毎日の洗濯を快適なものにしましょう。