洗濯で取れない加齢臭やニオイは「クエン酸」と「重曹」で解決!?洗濯方法を解説
毎日念入りに洗濯しているにも関わらず、洋服を着たときに加齢臭のニオイが残ってしまうことはありませんか?洗濯した後も加齢臭のニオイがする場合は、皮脂の汚れが衣類に残り蓄積しているケースが考えられます。今回は、ニオイ対策に効果的な洗濯方法をご紹介します。
2024年08月16日更新
記事の目次
加齢臭が洗濯で取れない原因とは?
加齢臭が普段の洗濯で落ちない理由は、加齢臭の元が皮脂の油汚れだからです。
油汚れは水に溶けにくい性質を持つので、通常の洗濯では落とし切ることが困難です。
特に水温が常温の場合では、油汚れを浮かせて洗い流すことは難しく、繰り返し洗濯を行っても皮脂油が残ってしまいます。
この皮脂残りは次第に衣服に蓄積し、洗濯したばかりの衣類であっても、なぜか加齢臭の消えない状態になってしまいます。
では、通常の洗濯では落ちない、加齢臭の元となる成分はどんなものなのでしょうか。
ここでは加齢臭の元なる成分についてご説明いたします。
30代から増えるペラルゴン酸
ペラルゴン酸とは、皮脂が生活の中で酸化することにより発生します。
30歳頃は一生の内で一番皮脂の分泌量が多く、男女ともに皮脂の酸化量が増えるため、加齢臭の嫌なニオイが増加します。
40歳前後がピークのジアセチル
ジアセチルとは、汗に含まれる乳酸が皮膚細菌によって代謝・分解され発生します。
ジアセチルは40歳前後に最も増加し、歳を重ねるごとに緩やかに減少します。
40歳を中心とした皮脂油のニオイからミドル脂臭とも呼ばれ、男性の頭から出る強烈なニオイはジアセチルが原因です。
誰もが不快と感じるノネナール
ノネナールとは、皮脂の中に含まれるヘキサデセン酸が代謝・分解されて発生します。
50歳から歳を重ねるごとに独特のニオイが強まります。
女性の場合もホルモンが低下することで男性と同じように加齢臭が発生します。
生活習慣の乱れが加齢臭を増加させる
歳を重ねると次第に新陳代謝が衰え、それに合わせて体の老化も進みます。
次第に老化現象の1つである加齢臭が発生するようなります。
このように、老化と加齢臭は切り離せない問題でもあります。
加齢臭を感じたらまずは老化を加速させないことが重要です。
老化を加速させない方法として継続的な運動を行うことがよいでしょう。
新陳代謝が促進され、毛細血管の流れが良くなります。
皮脂腺の詰まりが改善されることで、必要以上の乳酸の酸化を抑えることができます。
加齢臭の出やすい頭周りも、シャンプーも爪を立てないで時間をかけてしっかり洗うことが大事です。
ドライヤーの際には、乾き残しのないようにブローするのがよいでしょう。
加齢臭の染み付きやすい衣類・寝具
どんなに良い香りの柔軟剤を使っても、染み付いた加齢臭のニオイはごまかせないものです。
特に肌に触れる時間の長い下着や寝具は、加齢臭の元となる皮脂油が付着しやすく、洗濯を繰り返しても皮脂が多く残り、ニオイの原因となってしまうのです。
そんな時には、熱湯で洗濯しても気にならない肌着や布団カバーを使うのも1つの手です。
Tシャツ・肌着
衣服ついたミートボールの油汚れが洗濯で落ちないように、加齢臭の皮脂油も油の汚れなので、通常の洗濯ではなかなか落ちません。
特に肌に直接触れる肌着の場合、水に溶けづらい皮脂油は繊維の奥深くに残りやすいのです。
そんな時には思い切って熱湯でも洗える肌着を身につけるのはどうでしょうか。
お気に入りの衣服の下に、熱湯で洗い流す専用のTシャツや肌着を身につけることで、皮脂油が繊維の奥深くに残るのを防ぐことができます。
布団・枕
長い時間肌に触れる布団や枕は、ニオイ移りする加齢臭も強くもなります。
加齢臭が染み付いて気になる場合には、布団や枕カバーを2重に重ねて使用するのも良いでしょう。
こまめに熱湯を使って洗い回すことで布団そのものに染み付く嫌なニオイを防ぐことができます。
加齢臭に効果的な洗剤選び
加齢臭の洗濯には皮脂油を落とすことのできる弱アルカリ性の洗剤を選ぶことが重要です。
弱アルカリ性の酵素が酸化を中和するので、加齢臭の汚れを洗い流すのに適しています。
普段の洗濯には酸素系漂白剤
酵素系漂白剤からブクブクと出る酵素の泡が、衣服に染込んだ皮脂やタンパク質の汚れを落としてくれます。
お湯との相性もよく、人の体温以上の温度で1時間程度つけ置きすることで効果を発揮します。
白い衣服には塩素系漂白剤
白い枕カバーやシーツは、塩素系漂白剤がおすすめです。
殺菌・消臭として古くから使われている漂白剤です。生地が白い場合にはつけ置きすることで更に効果を発揮します。
弱アルカリ性や弱酸性をうまく使って加齢臭を洗濯する
通常の洗濯では落としきれないこともある加齢臭。
実は、洗濯の際に弱アルカリ性や弱酸性の特性を上手く活用することで、加齢臭を効果的に除去できるのです。
すすぎにクエン酸を使った洗濯
クエン酸とは、レモンなどの柑橘類に含まれる成分です。
酸性の成分でアルカリ性の汚れやニオイを中和して洗い流してくれます。
柔軟剤の代わりにすすぎのタイミングでクエン酸を入れると、洗濯物の吸水性を失わずに柔らかく仕上げることができます。
洗濯にセスキ+を使ってるのでアルカリ性の中和と柔軟剤代わりに水で溶かして入れてます(30Lに小さじ1程度の濃度)生乾き臭とも無縁です。クエン酸入れないとゴワゴワしてるけど入れてるとやっぱり洗い上がりが違って柔らかい!
出典:Amazon
ミョウバンには優れた消臭効果
ミョウバンはカリウムや硫酸塩からできていて、水に溶かすと酸性になります。
アンモニア臭を抑えることもできるので、汗を吸収しやすい肌着や靴下におすすめです。
クエン酸と同じく、柔軟剤の代わりにすすぎのタイミングでミョウバンを入れます。
アルカリ性の汚れが中和されて、吸水性を失わずに柔らかく仕上げることができます。
ミョウバンは、お風呂あがりの肌に直接使うこともできます。
加齢臭の出やすい頭周りや背中に薄めたスプレーすることで加齢臭のニオイを抑えることができます。
柔軟剤が肌にあわないのでミョウバン水を作り柔軟剤として使っています。水からだと溶けるのにかなり時間がかかるので、ミョウバン20gに熱湯500ccを混ぜると割と早めに溶けます。冷めたあと茶こしを通して500mlペットボトルに保存、柔軟剤ケースの中の「ここまでの線」まで入れて洗濯してます。コスパかなり良く匂いも防げて衣服もゴワゴワを防げています。夏は水が傷むのが怖いので冷蔵庫で保存してます。
出典:Amazon
洗剤かわりに使える重曹
重曹はアルカリ性なので、油汚れを落としてくれる効果があります。
溶けにくい性質も持っているので、ぬるま湯でしっかり溶かして使うことが重要です。
特にドラム洗濯機の場合には、溶け残しによる詰まりが原因で故障につながる場合があるので注意が必要です。
食品レベルなので何にでも使えるのがとても良いです。茶渋をとったり、水に投下してよく混ぜて野菜の農薬落としに使ったり、口をゆすいだり、お湯で溶かして洗濯機に投入したり、鼻うがい水を作るのに使ったり、水から投下してぐつぐつ煮て鍋のお焦げをツルリと剥がしたり、風呂に投下したり&他色々。電車などで他人から移された嫌な臭いも綺麗さっぱり消し去ってくれるので、本当にありがたい魔法の粉です。
出典:Amazon
染み付いた加齢臭の効果的な洗濯方法とは?
食器についた油汚れも同じように、皮脂油を落とすにはお湯を使うのが効果的です。
高温になるほど効果的ですが、生地によって繊維を傷めてしまうので、繊維に合わせた洗濯をすることが大切です。
溜め込まず早く洗おう
加齢臭の気になる衣類は、溜め込まずできるだけ早く皮脂油を洗い流しましょう。
夜に衣類を脱いだら、そのままつけ置きできれば加齢臭の染込みを防ぐことが出来ます。
遅くても翌日の朝に洗うようにできれば蓄積するニオイを落とすことができるでしょう。
生地により温度指定があるので洗濯表示を確認
衣服全般に使われやすい、ポリエステルやアクリル、ポリウレタンなどの化学繊維は一見して丈夫なように見えますが、熱に弱い性質があります。
特にポリウレタンは塩素系漂白剤に弱い性質を持っているので洗濯する際には洗濯表示の確認が必要です。
洗濯前につけ置きで皮脂の汚れを浮かせる
洗濯表示より少しぬるま湯に少量の洗剤を混ぜてつけ置きします。
つけ置き過ぎは返って汚れ移りする場合もあるので30分~1時間を目安につけ置きしましょう。
汚れが浮き上がってくると、水の色が少し濁ります。
浮かせた汚れは擦らずにつけ置きを繰り返す
汚れの浮き上がった洗濯物をそのまま30秒ほど脱水にかけて軽く水抜きします。
続けて先程と同じように、汚れが浮き上がるまでつけ置きします。
つけ置きして水が濁らなくなるまでこの工程を繰り返しおこないましょう。
水が濁らなくなれば、後は普段通りに洗濯するだけで、染み付いた加齢臭の汚れを洗い流すことができます。
それでも落ちない場合には熱湯洗い
料理後のフライパンに熱湯をかけると油汚れが落ちやすいように、しつこい皮脂汚れには熱湯を利用して洗濯すると加齢臭の汚れも落ちやすくなります。
洗濯表示を確認して温度表示に問題のない場合には、熱いお湯に洗剤を溶かし、つけ置きすることで更に効果を発揮します。
思い切って温度設定のできる洗濯機に替えてみる
洗濯物の汚れは水温が高くなるほど、しっかりと洗い流すことができます。
特に皮脂の油汚れは水道水の水温では洗い流すのも困難で、40度から50度のお湯で洗浄するのが効果的です。
しかし、色落ちの原因や繊維にダメージが残るなど注意と経験が必要です。
クリーニング店は高温処理ですっきり洗浄
汗や加齢臭など、ドライクリーニングにでは落としにくい汚れの場合には、色物と分けてウェットクリーニングで洗浄します。
ウェットクリーニングは、溶剤をお湯に溶かして洗浄するため、水に溶け出す汚れを除去することができます。
さらに高温プレスで仕上げることから、ニオイの元となる菌の殺菌効果もあります。
家庭でもお湯で洗濯する温水洗浄
家庭でもお湯を使って洗濯することのできる、高温洗浄洗濯機が販売されております。
200Vのコンセントを使用するタイプの洗濯機は、パワフルに水を加熱することができるので、常温から80度での洗濯を選ぶことができます。
洗濯物と加齢臭に関連するよくある質問
加齢臭は多くの人が気にする悩みのひとつです。特に洗濯物に残る臭いは厄介なもの。
ここからは、洗濯物と加齢臭に関するよくある疑問に答えていきます。
加齢臭は洗濯機から他の人にうつる?
加齢臭そのものが洗濯機から他の人にうつることはありません。
しかし、加齢臭の原因となる皮脂汚れや雑菌が洗濯機に残ってしまうと、それが洗濯物に移ってニオイの原因になる可能性があります。
加齢臭が洗濯機からうつるのを防ぐために、洗濯槽は定期的に掃除をして清潔に保ちましょう。
加齢臭は自分でわかる?
加齢臭は、自分では気づきにくいことがあります。
これは、嗅覚が慣れによって鈍感になってしまうためです。
気になる方は、脱いだ衣類や枕のニオイをチェックしてみましょう。
また、家族や友人など信頼できる人に率直な意見を聞いてみるのも大切です。
老人臭はどんなニオイ?
老人臭(加齢臭)には様々な表現がありますが、一般的には以下のようなニオイが挙げられます。
- 酸っぱいようなニオイ
- カビのようなニオイ
- アンモニアのようなニオイ
- 枯草や古本のようなニオイ
ミドル臭は、皮脂汚れが原因で発生するのに対し、老人臭(加齢臭)は加齢による皮膚や体の変化が原因で発生します。
市販の洗濯洗剤だけに頼らず、少しの手間で洗濯上手
効果的な洗濯洗剤や漂白剤を選ぶことも大事ですが、加齢臭のニオイを落とす場合には衣類に皮脂を蓄積させないことが重要です。
1回の洗濯でしつこい皮脂の油汚れを落とし切る方法よりも、こまめにつけ置きやお湯を使っての洗濯を繰り返すことで、皮脂の油の蓄積を効果的に防ぐことが可能です。
それでも完全に加齢臭が落としきれない場合には、どんなに洗濯をしても落としきれないと諦めて、買い換える選択も必要です。
消耗品と割り切り熱湯で洗浄すれば、結果的には加齢臭を抑えて快適な生活が送れますよ。