乾燥機が臭いのはなぜ?原因・臭いの取り方・快適に仕上げるための方法を紹介
乾燥機が臭いと感じたことはありませんか?せっかくきれいに洗い上げ、ふんわりと乾燥させた衣類やタオル類に嫌なニオイがついてしまったという方もいるかもしれません。今回は、乾燥機が臭う原因、その嫌なニオイの取り方、洗濯物を快適に仕上げるための方法をご紹介します。
2019年09月02日更新
記事の目次
[1]ドラム式洗濯乾燥機は臭いやすいって本当なの?
ドラム式洗濯乾燥機は一台で洗濯・乾燥ができるという画期的な機能を持ち、発売されるやいなや瞬く間に広まり、今では一般家庭の洗濯機として主流になっています。
ですが、このドラム式洗濯乾燥機は臭いやすい構造であるようです。それは洗濯を行う洗濯槽内で乾燥もさせるからです。
洗濯時には衣類についている汚れや雑菌が大量に流れ、洗濯槽内に漂います。洗濯後も洗濯槽にはたくさんの汚れ、雑菌が付着しカビなどが発生していることがあるのです。
洗濯槽内に残った汚れをエサとして雑菌やカビはニオイのもととなる老廃物を排出。
その後乾燥へと進むと洗濯槽内は高温になりこのニオイのもとになる老廃物が蒸発して嫌なニオイを発生させてしまうという仕組みなのです。
[2]ニオイのタイプ別・乾燥機が臭い原因
「生臭い臭い」がする場合
乾燥機や乾燥後の洗濯物から生臭いようなニオイがする場合は、洗濯槽内に潜んでいる雑菌が原因です。
着用後の衣類や使用後のタオル類には大量の汗、どろやほこり、食べ物の汚れなどが付着しています。これらを洗濯することで洗濯槽内に流れ出て雑菌が繁殖してしまうことがあります。
この雑菌は汚れなどをエサにして増殖し、嫌なニオイを発生させる老廃物を排出。乾燥機の使用で高温になった洗濯槽内に老廃物が蒸発し、ニオイが蔓延します。
せっかく洗った洗濯物にもこの嫌なニオイが移ってしまうことがあるようです。
「カビ臭い」場合
乾燥機がカビ臭いという場合には洗濯槽内にカビが繁殖していることが原因です。
このカビは洗濯時に流れ出た汚れ、ほこり、洗剤の残りなどが洗濯槽内の溝などに溜まりカビとなったものです。
乾燥機を使うことでこのカビが出す老廃物のニオイを蒸発させニオイをきつくしてしまいます。
洗濯槽内が汚れて溝に汚れが詰まっているような場合にカビ臭さが強くなるようです。
「下水臭い」場合
乾燥機から下水臭さが漂うことがありますが、これは下水のニオイそのものです。
洗濯機の排水口・排水管内の嫌なニオイが排水ホースを伝わって洗濯槽内に入ってくることがあります。
乾燥機の使用により洗濯槽内が高温多湿になるとより強く下水のニオイが発生してしまうのです。
排水口・排水管のそうじを何年も行っていないような場合には要注意です。
「洗剤臭い」場合
洗剤や柔軟剤は適量以上使用すると水に溶け切らずに洗濯槽内に残ってしまうことがあります。
洗い上がりのほのかな香りは心地よいのですが、洗剤のきついニオイや生臭さ、カビ臭さ、下水臭さと混ざり合ったニオイは不快感を抱かせます。
洗濯物の量、水量に合わせて適量の洗剤を使っているかどうかを確認してみましょう。
「ゴム・プラスチック臭い」場合
買ったばかりのドラム式洗濯乾燥機からゴム、プラスチックのようなニオイや油のようなニオイがする場合もあります。
これは新しい機械のニオイなので仕方ないようです。カバーを空けて通気性をよくするなどの対策を施ししばらく様子をみるしかありません。
あまりにも長い期間ニオイが続く場合や焦げ臭いようなニオイがする場合は機械の不具合、故障が起きていることがあるのでメーカーに問い合わせてみましょう。
[3]乾燥機の臭い取りは6ステップで行おう!
ステップ1.洗濯の方法を見直す
洗濯と乾燥を同じ空間で行う洗濯乾燥機の場合は洗濯の仕方をきちんと見直すことでニオイの原因を取り除くこともできるはずです。次の5つのポイントを見直してみましょう。
・洗濯前後に洗濯物を放置していないか
汗やどろ、食べ物の汚れがついた衣類、タオル類を洗濯槽内に溜めて長時間そのままにしていることはありませんか?
夏場などは特に雑菌が繁殖する原因になってしまいます。洗濯物は洗濯を始める直前に洗濯槽内に入れ、すぐに洗濯を開始しましょう。
また、乾燥後に洗濯物を長時間放置しておくこともニオイの原因になります。
乾燥後は洗濯槽内は高温環境になっていることが多く、洗濯槽内の雑菌、カビのニオイが強くなりやすくなっています。
この状態で密閉された洗濯槽内に長時間衣類・タオル類を置いたままにしておくと嫌なニオイが移ってしまうことがあります。
・お風呂のお湯を利用していないか
お風呂のお湯を再利用している場合は要注意です。お風呂のお湯の汚れがどの程度なのか確認してみましょう。
あまりに汚れがひどい、数日前に使用したものである場合は使用を控えた方がよさそうです。
お風呂のお湯を使用したいときには十分にすすぎを行いましょう。
・洗剤、柔軟剤は適量を使用しているか
洗剤や柔軟剤を多めに入れることで洗濯物がきれいになるというわけではありません。
洗濯する物の量によって水量も調節されるので、それに合わせて洗剤・柔軟剤の量をきっちり計量します。少なすぎれば汚れがしっかりと取れずにニオイは残ります。
また多すぎると水に溶け切らずに洗濯槽内に残り嫌なニオイの原因となってしまうこともあります。
洗剤・柔軟剤はそれぞれの商品に表示されている適量を守ることが第一です。
・すすぎは十分にしているか
洗剤・柔軟剤の適量を守り自動コース設定を選択している場合はほとんど問題ありませんが、すすぎが十分でない場合にもニオイの原因になります。
せっかく洗濯によって雑菌、汚れなどを衣類から取り除いたのに、すすぎを十分に行わないとその汚れが流れ切らずに洗濯槽内に残り、雑菌、カビを発生させてニオイのもとになってしまうからです。
上述のようにお風呂のお湯を再利用している場合には特に気をつけてすすぎを行いましょう。
・洗濯時間は適切かどうか
洗濯物の量、汚れの程度に対して適切な時間設定になっているかどうかということが大切です。
洗い残し、すすぎ残しは洗濯槽内に汚れ、雑菌を残しニオイの原因になります。
汚れの程度がひどい場合には事前につけ置き洗いをしておく、しっかり洗浄するコースを設定することなどに気をつけましょう。
ステップ2.乾燥機フィルター&糸くずフィルターのそうじ
洗濯乾燥機の場合には洗濯の際に出る糸くずや繊維のかたまり、ほこりなどのゴミをキャッチしてくれる糸くずフィルターと、衣類を乾燥する際に出るゴミを拾う乾燥機フィルターがついています。
この二つのフィルターをこまめにそうじすることでもニオイを軽減できるようです。
そうじする際には使用済みのハブラシなどを用いてほこりやゴミを取り除き、水洗いして乾燥させるという簡単な流れです。
ゴミが溜まり過ぎると故障の原因にもなり兼ねないので定期的にチェックしましょう。
ステップ3.洗濯槽のクリーニング
洗濯槽内は目で見える範囲はきれいになっていても、裏側や細かい溝の間に汚れ、カビが発生していることが多くあります。
この洗濯槽内に残った汚れが原因で雑菌繁殖、カビ増殖が起きて臭いの原因になっていることがほとんどのようなので、しっかりクリーニングを行いましょう。
洗濯機を使用後はこまめに洗濯槽内を洗浄するコースを作動させることや、定期的に洗濯槽クリーナーによる徹底したそうじを行うことが大切です。
洗濯槽クリーナーは主に塩素系のタイプと非塩素系のタイプがあります。
塩素系のタイプは除菌効果が高いので半年に一度、汚れがひどいときに使用するなどしてよりマイルドな作用の非塩素系のクリーナーを月に1度使用するなど使い分けると効果的です。
基本的にはクリーナーを1本まるまる洗濯槽内に入れ、時間を置いてから高水位で標準コースを運転するという使用方法です。
それぞれの商品によって適切な使い方に違いがあるので指示に従いましょう。
・おすすめの洗濯槽クリーナー<パナソニック 洗濯槽クリーナー>
主に黒カビに対して効果が高いと言われる塩素系のクリーナー。ドラム式洗濯乾燥機の場合には週に1回程度の使用が推奨されています。
全メーカーの洗濯機に使用することができるロングセラー商品です。
・カビキラー 洗たく槽クリーナー 塩素系液体タイプ【塩素系】
黒カビ・ヌメリなどを取り除く塩素系のクリーナー。ほぼすべてのタイプの洗濯機に使用できます。1~2ヵ月に一度の使用が目安。
つけ置き要らずで簡単にそうじができる人気商品です。
・純閃堂 カビ取り侍【塩素系】
しつこい黒カビの除去に高い効果が期待できる本格的なクリーナー。洗濯槽の汚れがひどくしっかり落としたい方におすすめの商品です。
・アリエール 洗濯槽クリーナー【非塩素系】
活性酵素のちからで洗濯槽を洗浄し、雑菌やカビの繁殖を抑えます。取り扱いも簡単なので日常的なお手入れに使いたいクリーナーです。
・洗濯槽の激落ちくん 1回分【非塩素系】
優れた洗浄力と除菌力で洗濯槽内をきれいにしてくれます。つけおき不要の簡単なお手入れである点も人気のひみつです。
ステップ4.排水口のそうじ
乾燥機のニオイい対策として排水口まわりのそうじが大切です。
洗濯槽やフィルターのそうじはしているけれども排水口のそうじは忘れてしまう方が多いので要注意。月に1度はチェックしましょう。
そうじするときには念のためコンセントを抜き、水道の蛇口を締めておくと安心です。
排水口まわりのフタ、筒状の排水トラップを外して重曹や排水口用のクリーナーをかけてしばらく時間をおいてからお湯で流します。
定期的に行えば汚れが溜まり過ぎることにはならないのでお手入れも簡単です。
<排水口そうじのおすすめグッズ>
強粘度のジェルが排水口の臭いや詰まりを解消してくれるロングセラー商品。適量を排水口に流し入れるだけの簡単お手入れです。
洗濯機の排水口、お風呂、洗面台、キッチンなどに幅広く使えます。大容量のセットはお得です。
ステップ5.柔軟剤シートを使用してみる
乾燥機の嫌な臭いを防ぐために臭いの元を絶つことが大切ですが、洗濯物に香づけをして快適に仕上げることもひとつの方法です。
<コインランドリー派は必需品!柔軟剤シートとは?>
柔軟剤シートをご存知ですか?液体タイプの柔軟剤とは違いシートを乾燥機のなかに入れて洗濯物と一緒に乾燥させます。
衣類・タオル類をふんわりと柔らかく仕上げ、静電気を防止、香りづけもしてくれます。
コインランドリーでは柔軟剤シートが販売されていることも多く、必需品として使用している人がたくさんいます。
<おすすめの柔軟剤シート>
・乾燥機用ソフラン シートタイプ柔軟剤
静電気予防やシワ対策にも高い効果が期待できる柔軟剤シート。爽やかな香りが程よく残るので、柔軟剤の強い匂いが苦手な方にもおすすめできます。
・バウンス ドライヤーシート 乾燥機用衣料柔軟剤
しっかりと香りを残したいときにはシートを2枚入れるなど自分の好みでアレンジもできる大容量の柔軟剤シート。やわらかく快適な仕上がりが期待できます。
・ダウニー シート エイプリルフレッシュの香り
「ダウニー」の人気の香りはシートタイプでも好評。静電気を防いで衣類をやわらかく仕上げてくれる頼もしいアイテムです。
芳香剤としてクローゼットや引き出しに入れておく使い方も人気のようです。
ステップ6.洗濯乾燥機のカバーを開けて風を通す
洗濯や乾燥が終わった後はできるだけ洗濯槽のなかに風を通すようにしておくことで雑菌繁殖を防ぐことができます。
ちょっとした習慣が積み重なってカビや詰まりの発生を抑え、乾燥機の嫌なニオイも低減してくます。
通販サイト毎の洗濯槽クリーナー売れ筋ランキング
通販サイト毎の洗濯槽クリーナーの売れ筋ランキングもよかったら参考にしてみてくださいね。
[4]とれない場合はプロにお任せ!メーカー別お問合わせ先
上述の6ステップの臭い取りを定期的に実施してもニオイが取れないという場合は、故障につながるような大きな問題が潜んでいたり、頑固なカビが洗濯槽の奥深くにこびりついているのかもしれません。
そんなときは購入したメーカーに問い合わせて専門の業者を紹介してもらいましょう。
保証期間内であれば費用がかからない場合もあります。洗濯乾燥機を扱う代表的な国産メーカーの問い合わせ先を参考にしてください。
日立
「お客様サポート 洗濯機・洗濯乾燥機:お問い合わせ」
「よくある質問」内に臭いがする場合の原因・対処方法が詳しく書かれています。まずはそちらを参考にしてみましょう。
パナソニック
「家電のお困りごと、サポートします」
洗濯槽、フィルターのお手入れ方法や乾燥機の臭いが気になる場合の解決方法などをアドバイスしているページがあります。
シャープ
「ドラム式洗濯乾燥機 故障診断ナビ」
症状別に考えられる原因・解消方法が書かれています。「臭いが気になる」という項目があるので、まずはそちらを調べてみましょう。
東芝
お問い合わせ
よくある質問はランキング形式で掲載されているのでまずはそちらを参照してみましょう。
[5]乾燥機の臭いを取り除いて洗濯物を快適に仕上げよう!
乾燥機が臭い原因を知って正しい手順で対策を講じることで嫌なニオイは抑えることができます。
毎日のちょっとしたひと手間や定期的にそうじをすることが何よりも重要なのです。洗濯物からはいつもいい香りが漂う、そんな心地よい毎日をお過ごしください。