「ピアスホール」が臭い!ニオイの原因とは?お手入れ方法もご紹介
「ピアスホールが臭い……」とお悩みではありませんか?「洗っているのに臭いのはなぜ?」「そもそもピアスホールの正しい洗い方は?」と疑問に思っている方も多いはず。実はピアスホールのニオイは、とても簡単なケアで予防できるんです。今回は、ピアスホールが臭くなる原因や部位別のお手入れ方法などを具体的に解説します。
2024年08月21日更新
記事の目次
ピアスホールが臭い…その原因を解説
ピアスを入れるときや何気なくピアスホールを触ったとき、独特なニオイに気づくことはありませんか。
おしゃれのために開けたピアスホールも、ちゃんとケアをしていないとにおってきてしまいます。
どうして臭くなってしまうのでしょうか。ニオイの原因がわかれば対策もしやすくなります。
まずは、ピアスホールのニオイの原因を探りましょう。
ニオイの原因はピアスホールからでるカス?
ピアスをつけたとき、ピアスの軸の先端に白いカスのようなものが付くことはありませんか?
これは、ピアスホールにたまっている皮脂の塊です。
皮脂自体は身体のどこにでもあり、入浴して洗い流せば落ちるもの。
常に清潔を保っておけば、本来はニオイが出るものではありません。
しかし皮脂が垢や汗などと混じり合ったまま放置してしまうと、雑菌が繁殖して嫌なニオイが発生することがあります。
たとえば、長時間着用した靴下や服が臭うのも同じ理由です。
ピアスホールは一見汚れにくそうに思えますが、体のほかの箇所と同様に汗や垢が分泌されています
このような汗や垢と皮脂が混ざることで、ニオイを発する白いカスとなるのです。
このような白いカスが出るときは、ピアスホールをよく洗えていない可能性があります。
汚れを放置すると炎症などのトラブルにもつながるため、ピアスホールのケアを見直しましょう。
とはいえ、入浴時に耳たぶやピアスホールの中まで意識してよく洗っているという方は少ないかもしれません。
ピアスホールの洗い方も後述するので、チェックしてみてくださいね。
<知っておこう!ピアスホールが完成(安定)するまでの期間>
個人差はありますが、ピアスホールが安定するまでには、最低でも約1ヵ月、完成するまでには約3か月かかると言われています。
「安定」とは、ピアスの穴・周辺に腫れがなく、分泌液も出なくなり、穴の内側に薄い皮膜ができた状態を指します。
「完成」とは、薄い皮膜が徐々に丈夫な皮膚になった状態を指し、穴を開けてからこの状態になるまでに約2ヵ月~3ヵ月かかります。
ピアスホールが臭いのは、耳が傷ついているせいかも?
ピアスホールをこまめに洗浄していても、耳の炎症や化膿によって出た汁や膿が悪臭を発することがあります。
ピアスホールの痛みやかゆみが気になったときは、むやみに触らないようにしましょう。
ここからは、ピアスホールに起こりやすい炎症の種類やニオイが発生する理由を解説します。
ピアスホールに粉瘤(しこり)ができていて臭う
ピアスホールにできた粉瘤(ふんりゅう)がニオイの原因となることもあります。
粉瘤とは袋状の組織に角質や皮脂が溜まってできるしこりのことです。良性の腫瘍で、アテロームとも呼ばれています。
粉瘤は痛みや炎症をともなわない場合が大半です。
しかし感染などで炎症を起こすと、溜まっていた老廃物が出てきて痛みや独特なニオイが発生します。
ピアスホールから出る汁が臭う
ピアスホールから臭い汁が出る原因は、粉瘤だけではありません。
血液中の成分から作られる「リンパ液」などの液体がピアスホールから出てニオイを発する場合もあります。
リンパ液は、傷口を修復するために分泌されるもの。
本来は無臭の液体ですが、傷口の化膿などで細菌が繁殖すると、ニオイが出ることがあるのです。
リンパ液以外では「分泌液」や「組織液」、「浸出液」とよばれるものもあります。
分泌液や組織液はリンパ液と同じく傷を修復する役割を持つもので、浸出液は殺菌や細胞の再生をサポートするものです。
どれも通常は無臭の液体なので、これらの汁が臭うときは傷が悪化していると考えられます。
症状の改善がみられない場合は、皮膚科で相談するようにしましょう。
ピアスホールが膿んでいると臭う
ピアスホールにできた傷口の化膿によって臭いニオイに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
化膿したときに出てくる膿は、傷口を修復するために分泌されるリンパ液とは色も感触も異なります。
リンパ液は無色透明〜薄い黄色の液体ですが、膿は濃い黄色や緑色です。
またリンパ液はサラサラしているのに対して、膿はドロドロと粘り気があります。
ピアスホールが膿んでしまう主な原因は細菌感染です。
ピアスホールが完成する前に刺激を与えてしまうことが、感染の原因となります。
ピアスホールが未完成のうちにピアスを外したり、汚れた手で触ったりすることは避けましょう。
膿が出てきている場合は、シャワーなどで優しく洗い流し清潔なガーゼなどで拭き取ってください。
ただし、膿が出てこない場合に自分で押し出そうとするのはNG。
悪化を防ぐためにも、早めに皮膚科で診てもらいましょう。
ピアスの素材が原因かも?
ピアスの素材によってピアスホールが臭くなる場合もあります。
代表的な例が、金属アレルギーによる炎症です。
特にピアスホールを開けたあと、穴が完成する前は、金属の成分が血液や体液に触れることで金属アレルギーを発症しやすいのだそう。
また、金属以外でも素材によってはピアスホールが傷つく原因になります。
なかでも樹脂ピアスは先端が尖っているものが多いため、注意してください。
ピアスホールを拡張していると臭う
ピアスホールの拡張は、どうしてもピアスホールに徐々に負荷をかけておこなうもののため、ピアスホールが傷ついてしまうことがあります。
ピアスホールの拡張は必ずピアスホールが定着していることを確認しながら、無理をせずにサイズに合った拡張器を選ぶようにしましょう。
短期間で大きくしようとすると、ピアスホールや耳たぶに大きな負荷がかかり、大変危険です。
拡張しているときのニオイも多くは細菌に感染しているか、さらに悪化して膿んでいるかの場合です。
傷口をケアしても良くならない場合は病院へ行きましょう。
ピアスホールの臭いケアをしよう
ここからは、ピアスホールのニオイケア方法を解説します。
ピアスホールのニオイを予防するには、定期的なケアで清潔を保つことが大切です。
「こまめにケアするのは面倒……」と感じる方もいるかもしれません。しかし毎日のケア方法は、意外にも簡単なんです。
スキンケアやボディケアと同じように、ピアスホールのお手入れも習慣づけましょう。
普段のお手入れは優しく洗うだけ
ピアスホールのニオイの元が垢や皮脂の場合は、無理にピアスホールの中まで洗おうとせずに、髪を洗った後に耳たぶをやさしく揉んで洗ってあげるだけで大丈夫です。
タオルや綿棒などで耳元をやさしく拭いてあげることも大切です。
ピアス専用のケア用品「ピアフロス」でお掃除
ピアスホールのニオイが気になる方のために、ピアスホール専用のケア商品も販売されています。
ピアスホールがすでに完成している場合は、白い和紙でできた「こより」のようなものを使ってお手入れしましょう。
この紐にジェルをつけて、ピアスの穴に通すことで、ピアスホールをきれいにすることができます。
商品名は「ピアフロス」が定番です。
ピアスが定着するまでやちょっとした傷には、ピアス用の消毒も有効です。
ピアッサーの横にまとめて置かれていることが多いので、自力でピアスを開ける人は購入しておくようにしましょう。
病院で開けた場合は処方薬が出されるので、そちらを使用しましょう。
市販のものでは「プラスジェル」という、大手ピアッサーメーカーJPS株式会社の製品があります。
手軽に入手できるので、こちらも探して一本持っておくと良いでしょう。
膿みがひどい場合は病院へ
ピアスホールの膿がひどい場合は、すみやかに皮膚科を受診しましょう。
放っておくとさらに悪化してしまう恐れがあります。
ピアスホールを病院で開けた場合は同じ病院へ、自分で開けた場合はピアスホールの形成に対応している病院を選ぶのがおすすめです。
このような病院であれば、ピアスホールを残したまま治療する方法を模索してくれるはずです。
ピアスホールの臭い、部位別対処法
「耳たぶ以外のピアスホールのニオイにはどう対処すればいいの?」と気になっている方もいるかもしれません。
そこで、こちらでは軟骨やへそのピアスホール、口内のラブレットが臭う場合の対処法を解説します。
これからボディピアスや口ピアスに挑戦したい方も、ぜひチェックしてみてください。
軟骨ピアスホールの臭い
軟骨のピアスホールは、耳たぶに比べて穴が安定するまでに時間がかかるのが特徴です。
だからこそ、細菌感染などのリスクも比較的高いといえます。
感染を起こさないためにも、安定するまでは触らず清潔に保ちましょう。
なお、軟骨のピアスホールが安定してからのニオイは、皮脂汚れなどが原因となっていることが大半です。
炎症が起きていないことを確認し、消毒や洗浄などでケアしてくださいね。
へそピアスホールの臭い
へそのピアスホールは、耳たぶや軟骨よりさらに安定まで時間がかかるといわれています。
洋服が常に触れる場所でもあるため、丁寧なニオイケアは欠かせません。
月に1〜2回はピアスを外し、ピアスの消毒やピアスホールの洗浄をおこなうのが理想的です。
炎症を防ぐためにも、ピアスホールが安定するまでは海やプールには入らないようにしましょう。
口内のラブレットが臭い
ラブレット(口ピアス)のピアスホールが臭うときは、歯石や食べカスなどが原因となっていることがほとんどです。
嫌なニオイを防ぐには、丁寧な歯みがきやこまめな口内の消毒が大切です。
ピアスホールだけでなくラブレット自体にも汚れや菌がつきやすいため、定期的に外して洗浄することを忘れないようにしましょう。
ピアスホールの臭いに関するよくある質問
ピアスホールのニオイに関してよくある疑問が、ピアスホールの段階別のニオイの原因やケア方法です。
そこで、ファーストピアス、セカンドピアス、塞がりかけたピアスホールのニオイなどピアスホールの段階別にニオイの原因やケア方法を解説します。
「清潔にしているのに痛みやニオイを感じる」というときの原因や対処法にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
ファーストピアスが臭い
穴を開ける際に付けるファーストピアスが臭いときは、ピアスホールがまだ安定していない可能性が高いといえます。
まずは、赤くなったり汁が出たりといった炎症が起きていないか確認しましょう。炎症が起きている場合は、早めに皮膚科を受診し、薬を処方してもらうと安心です。
ファーストピアスの時期は、ニオイを解消したいからといって殺菌作用の強い薬用石鹸などで洗浄しないようにしましょう。
炎症にもよくないですし、かえってピアスホールの安定が遅れてしまう恐れもあるからです。
低刺激&弱酸性の石鹸を使用するか、シャワーのみで優しく洗浄してくださいね。
セカンドピアスが臭い
ファーストピアスからセカンドピアスに移行しても、しばらくは皮膚は薄く敏感です。
ニオイが気になるとピアスホールを消毒したくなりますが、この時期に消毒をおこなうと、皮膚を傷めてしまうことも。
ピアスホールのケアは、上からシャワーで優しく洗い流す程度でOKです。
セカンドピアスに替えてから1ヵ月以上経っていれば、ピアスを外してピアスホールを軽く洗ってもよいでしょう。
石鹸を使う場合は、低刺激のものを選んでくださいね。
放置して塞がりかけたピアスホールが臭い
「すでに塞がりかけたピアスホールが臭う…」というときは、穴の中に垢や皮脂が溜まってニオイが発生していると考えられます。
ピアスを付けなくなるとピアスホールのケアを忘れてしまいがちですが、清潔に保っておかないと細菌感染によって化膿するリスクも否定できません。
ピアスホールが完全に塞ぐまでは、ピアフロスや泡立てた石鹸でこまめに洗浄するようにしましょう。
清潔にしているのに痛みがあって臭い
ピアスホールを清潔にしていても痛みとニオイが発生する場合は、金属アレルギーなどで炎症を起こしている可能性があります。
まずは、サージカルステンレスや純チタンなど金属アレルギーのリスクが低い素材のピアスに付け替えましょう。
金属アレルギー以外では、ピアスホールに対してピアスが重い、または大きいといった要因で炎症が起きるケースも少なくありません。
心当たりのある方は、ピアスホールに負担のかかりにくい軽く小さめのピアスに切り替えてみてください。
ピアスの穴から白いカスが出てくる
ピアスの穴から白いカスが出てくるのは、皮脂汚れや垢などが溜まったものが主な原因です。
ピアスホール周辺の皮膚から分泌される皮脂が、ピアスに付着したり、ホール内に溜まったりします。
時間が経つにつれて酸化し、白いカスに変化することがあるのです。
また、皮膚が生まれ変わる際に剥がれ落ちた古い角質や、シャンプーやボディソープなどの洗い残しが溜まることで、白いカスになることも。
ピアスとピアスホールを清潔に保つことが大切です。
ピアスホールのケアをして耳元のオシャレを楽しもう
ピアスホールの基本的なケアは、シャワーで軽く洗い流すだけでOK。
「思ったより簡単!」と感じた方も多いのではないでしょうか。
洗ってもニオイが気になるときは、ピアフロスや消毒ジェルも上手に活用してくださいね。
ただし炎症や化膿が起きているときは、触らず早めに皮膚科で相談することが大切です。
ピアスホールのこまめなケアを習慣化し、耳元のおしゃれを快適に楽しみましょう♪