万能薬と言われるアロマ『セージ』の効能と使い方とは?自宅での栽培方法もご紹介
とても強い香りを持つセージは、料理やアロマとして親しまれ、その効能から万能薬とまで言われてきたハーブです。今回はセージの効果や使い方、また自宅でできる栽培方法も合わせてご紹介します。
2017年12月22日更新
記事の目次
[1]セージについて
セージとは
セージはシソ科の多年草のハーブであり、一般的には「コモン・セージ」、「ガーデンセージ」と呼びます。これは、セージというとサルビア属の植物全体を指すので、非常に多くの種類があるので区別するためにこう呼ばれるようになりました。
5~6月頃に開花し、紫または白の花を咲かせます。また、ラテン語でサルビアは「治療」を意味し、古代より薬や魔除けとしても使用されてきました。「長生きしたければ5月のセージを食え」という中世からの言い伝えもあるほどです。
セージってどんな香り?
セージはハッカのような、爽やかで強い香りです。昔から、ローズマリーやパセリなどと同じポピュラーなハーブとして使われています。またわずかですが、渋み・辛み・ほろ苦さがあります。
[2]セージの効能
抗菌・抗ウイルス
セージは、強い抗菌・抗ウイルスの効果があるハーブです。主成分である「ツヨン」や「タンニン」は、口内炎や歯肉炎などの抗口内粘膜の炎症を防ぐ効果があります。セージティーでうがいをすることにより、口内炎や歯肉炎などの症状を抑えてくれます。また、のどの腫れや痛み、風邪や感染症の予防にも効果がありますし、水虫などのケアにも利用されます。
生理不順の改善
セージのハーブティーには血液循環を促す効果があるので、女性の生理不順を改善したり生理痛を和らげる効果があります。女性ホルモンであるエストロゲンに似た作用がセージにはあるとされており、女性特有の悩みに効果が期待されています。
美肌効果
セージには肌を引き締める収れん作用、強い抗酸化作用があると言われています。老化防止を防ぎ、美肌効果も期待できるのです。しかし、セージの中には肌への刺激が強い種類がありますので注意してください。
元気になりたいとき
クリアで爽やかなセージの香りは、五感を活性化させる効果があると言われています。心の中のモヤモヤして気分が落ち込んでいる時にセージの香りは効果を発揮してくれます。しかし、セージの中でもクラリセージは強いリラックス作用がありますので、仕事や勉強、車の運転など集中力が必要な時は使用を控えるとよいでしょう。
消化薬
セージには、消化を促進する働きがあり、胃の調子を整え、腸内のガスを排出する作用があります。胃のむかつきやお腹の張りをやわらげる効果があります。
[3]セージの使い方
料理
セージは強い香りを持っているため、肉料理のニオイを消す役割があります。また、生葉のセージを刻んで使用したり、乾燥した葉をスパイスの代わりとして使用したりします。特にソーセージには香りづけや防腐効果として使われてきました。生葉よりも乾燥させたもののほうが香りは強いですし、香りが強いので少量でもしっかりと味付けができます。
セージティー
一番簡単に使用できるのは、セージティーです。セージティーに使用するセージの葉は、生葉も乾燥した葉もかまいませんが、乾燥した葉は生葉より香りが強いので量を調整しましょう。紅茶とブレンドしたり、他のハーブと混ぜて飲むと、バリエーションが楽しめて、より美味しく飲むことができます。また、飲むだけではなく、ハーブティでうがいをすることで風邪の予防にもつながります。
セージティーの作り方
- 使用するティーカップをあらかじめ温めておきます。
- 綺麗に洗ったセージの葉数枚をティーポットに入れ、沸かしたお湯を注ぎます。乾燥した葉を使用する場合は、カップ1杯につき小さじ1を目安にしてください。
- 3分ほど蒸らしたあと、温めておいたティーカップに注ぎます。
アロマ
セージの精油をアロマテラピーとして使用することもできます。お部屋での芳香浴やバスルームでの入浴の際など使用できます。また、お香でも楽しむことができます。
≪セージと相性のいい精油≫
セージはフローラル系や樹木系の香りと相性がいい精油です。
・フローラル系…ネロリ
・樹木系…ローズウッド、サイプレス
・ハーブ系…ラベンダー
≪虫よけ≫
セージには虫よけの効果があります。セージを窓際に植えたり、芳香浴を行うことで虫が部屋の中に入ることを防ぎます。セージの中でも特にホワイトセージを使用すると、より高い効果が期待できます。市販の薬品を使用しない天然の虫よけなので、安心して使用できますね。
[5]セージの育て方
セージは日本でも栽培が可能で育てやすいハーブです。では、セージを育てるポイントをみていきましょう。
育てるポイント
セージは種から育てることもできますが、育ちが悪い場合もあるので始めは苗木を購入しましょう。プランターに移し替えて、ある程度茎が伸びてきたら芽先の先端部分を摘み取ってください。摘み取ることによって、枝葉がよく茂り、葉の収穫量が多くなります。また、じめじめした梅雨や夏の暑さが苦手な部分もあります。蒸れ対策と暑さ対策をしっかりしましょう。
育てる場所
セージはとてもしっかりしている植物なので、日当たりと水はけがいい場所なら室内でも栽培することが可能です。夏は風通しのよい半日陰か、日よけネットを利用するなどして直射日光に当たらないようにしましょう。強い日差しは、株が弱って枯れてしまう場合もあります。また寒い冬は屋根のある場所で栽培を行い、霜に当てないようにしてください。露地植えの場合は、根元に腐葉土を敷くなどして、防寒対策を行いましょう。
さし木をしてセージを増やそう
セージは、さし木、とり木、種まきで増やすことができる植物です。常にセージを栽培している状態にしたい場合は、さし木などで苗を作る必要があります。さし木は、口を先から15cmぐらい切り取り、下の方にある葉を取り除いて切り口を水の中に漬けます。1時間程水を吸わせた後に、湿らせたバーミキュライトに挿しましょう。春もしくは秋に行い、根が出るまでは直射日光を避けてください。うまくいった場合は、15日~20日ぐらいで根が出てきます。
[6]セージの副作用
アメリカの食品医薬品局(FDA)によって、薬味または香辛料として使用が承認されているセージです。一般的には安全であると言われていますが、長期間の使用や大量摂取は身体に影響を及ぼす場合があります。また、妊娠中や授乳中の女性は主治医に相談して許可が出てから使用するようにしてください。
[7]万能薬のセージを生活の中に取り入れよう
いかがでしたか。昔から医者いらずの万能薬として使用されてきたセージをご紹介しました。心にも身体にも良い影響があり、また料理にも使用できるのは嬉しいですよね。ご自宅でも手軽に栽培ができるものなので、ぜひセージを育てて、セージのある生活を送ってみてください。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。