頭痛はアロマオイルで軽くなる!?症状別おすすめアロマ使用法
「ここぞ」という時にやってくる頭痛…でもあまり頭痛薬ばかりに頼りたくない…そんな時、アロマオイルが役立ちます。お気に入りのアロマの香りが緊張やストレスを緩和して、痛みを楽にしてくれるかもしれません。今回は、頭痛の時におすすめのアロマオイルと使用法をいくつかご紹介しますので、是非チェックしてみてくださいね。
2018年11月19日更新
記事の目次
[1] 頭痛にはアロマオイルが効果的?
頭痛の原因はさまざま
ひとことで「頭痛」と言っても、その原因や症状の現れ方はさまざまです。よくある頭痛の種類としては「緊張型頭痛」と「偏頭痛」の2つがありますが、何らかの病気の症状の一部として頭痛が起こる場合もあります。血行が良すぎても悪すぎても頭痛は起こりますし、原因によって対処法は大きく異なります。
決して「マッサージをしたり痛み止めを飲んだりすれば解消する」という単純な話ではありません。場合によっては、別の深刻な病気が隠れていることもありますので、あまりに強い頭痛や長期間続く頭痛には特に注意が必要です。
肩こりや眼精疲労などが引き起こす【緊張型頭痛】
血行不良が原因の「緊張型頭痛」は、筋肉の緊張が長く続くことで起こります。長時間同じ姿勢でいるときや、ストレスを感じて体に力が入っているときに発症しやすく、肩こりや眼精疲労なども原因のひとつとされています。軽いストレッチや入浴など、身体をリラックスさせて血流を良くすることで痛みが改善します。
ストレスや自律神経の乱れが原因!?【偏頭痛】
一方、何らかの理由で血管が拡張することで血管周りに炎症が起こる「偏頭痛」については、直接的な原因を特定するのが難しいようです。ストレスを感じた時、自律神経やホルモンバランスが乱れがちな時に発症しやすいようですが、天候の変化などに敏感に反応して痛みが起きるケースもあります。血管の広がりを抑えることで改善しますので、入浴やマッサージは逆効果です。気分を落ちつけたり、痛み止めを飲んだりして静かに過ごしましょう。
アロマオイルで頭痛の症状が緩和することも
アロマオイルが頭痛の原因を解消してくれるわけではありませんが、「緊張をほぐす」「血流を良くする」「ストレスを軽減する」などいくつかの面でアロマオイルが効果を発揮し、頭痛の症状が軽くなることもあります。鎮痛効果や即効性を期待するというよりは、お気に入りの香りで心身をリラックスさせるという感じです。
[2] 症状別!頭痛解消に効果的なおすすめアロマ使用法
【緊張型頭痛】の対処法
・アロママッサージで肩こりや目の疲れを解消
2~4滴の精油をキャリアオイル10mlで薄め、首肩や背中を優しくマッサージします。筋肉の緊張がほぐれ、血流がよくなります。身体を温めるアロマオイルを使うとより効果的です。
・ストレス解消に有効なアロマバス
浴槽にアロマオイルを数滴垂らして良く混ぜ、ゆったりとした気分で温まりながら、香りを楽しむように入浴します。
・首こり・肩こりに効果的!アロマ温湿布
熱めのお湯にアロマオイルを数滴垂らし、タオルに含ませて良く絞ってから、首の後ろや肩にあてて温めます。疲れを感じた時にこまめに行うと良いようです。
【偏頭痛】の対処法
・スプレーやディフューザーで芳香浴
精油の刺激を強く感じる場合は、芳香浴でも効果があります。アロマディフューザーを使うほか、ハンカチなどにアロマオイルを垂らして吸入する方法もあります。スプレータイプのものを携帯して、オフィスなど外出先での気分転換に役立てるのもおすすめです。
・首やこめかみへの塗布も効果的。ロールオンタイプが便利!
アロマオイルを塗る場所としては、香りを感じやすい首の後ろやこめかみなどが効果的なようです。ただし皮膚や粘膜を刺激する可能性がありますので、精油の付いた手でうっかり目をこすったりなどしないように注意しましょう。ロールオンタイプのボトルを使えば、必要な範囲に無駄なく塗布することができますし、鞄に入れて外出先でサッと使えるので便利です。
[3] 頭痛をやわらげる主なアロマオイルと効能
ラベンダー
リラックス作用、鎮痛作用、抗炎症作用などがあります。頭痛全般に効果があるといわれています。
ローマンカモミール
鎮静作用、鎮痛作用などがあります。濃厚な香りですが、薄めて使えば子どもにも使用できます。
ペパーミント
リフレッシュ作用、鎮痛作用、抗炎症作用などがあります。清涼感のある香りで頭痛対策に愛用する人も多いです。
ゼラニウム
鎮静作用、鎮痛作用のほか、ホルモン調整作用などがあります。緊張型頭痛のほか、生理前後にやってくる頭痛にも効果的だといわれています。
グレープフルーツ
リフレッシュ作用、鎮静作用、鎮痛作用などに加えて、リンパの流れを良くして老廃物を排出しやすくしてくれるため、頭痛に効果があります。光毒性があるため、皮膚に塗布した場合は日光に当てないように注意してください。
スイートオレンジ
リフレッシュ作用、鎮痛作用などがあります。柑橘系オイルなのでグレープフルーツと作用は似ていますが、光毒性についてはさほど気にしなくても良いようです。
[4] アロマオイルを使うときの注意点
香りを心地よく感じること
アロマオイルは、頭痛を解消してくれる特効薬ではありません。あくまでも「自分に合っている」と感じたときに痛みなどの症状が緩和するので、直感的に自分が心地よいと感じる香りを大切にしましょう。「○○のアロマが頭痛に効果的!」という情報だけを鵜呑みにして、好みに合わないアロマオイルを無理に使う必要はありません。
頭痛が改善しない場合は、医師の診察をうけること
上記の通り、頭痛の原因はさまざまです。痛み以外に目立った症状がなければ自分で対処してしまいがちですが、別の深刻な病気やケガが原因であるなど、医師の診察を受けなければ分からないこともあります。あまりに長引く頭痛や、頭が割れそうなほどの強い頭痛などの場合は特に注意が必要ですので、早めに病院で検査を受けることをおすすめします。
原液塗布OKを謳うオイルに注意すること
「頭痛 アロマ」で検索すると、「アロマオイルの原液をこめかみに塗る」など自己流の頭痛対策を紹介するサイトが見つかることがあります。確かに、ドテラやヤングリビングなど「海外の厳しい品質検査を受けた高品質なアロマオイル」は、原液で皮膚に塗布しても問題ないとされていますが、アロマオイルは日本国内では「雑貨」扱いであり、トラブルが起きても使用者の自己責任です。
ネット上での目立った悪評は見つかりませんでしたが、体調・体質によっては痛いほどの刺激を感じたり、かぶれたりするケースもありますので、使用時には十分注意しましょう。
植物の有効成分を高濃度に凝縮したアロマオイルには、原液では刺激が強すぎるものも多くあります。原則として、身体に塗る場合はキャリアオイルで1%程度に薄めて使用し、体調の悪い人や皮膚の弱い人は芳香浴にとどめるようにしましょう。薄めることで成分が浸透しやすくなる場合もありますので、決して「濃度が高ければそれだけ効く」というわけではないことを覚えておきましょう。
妊婦や子どもなどには特に慎重に使用すること
「自分が使ってみて良かったから」と安易に皮膚の弱い子どもにアロマオイルを塗布したり、「いつも使っていて問題ないから」と予備知識もなく妊娠中にアロママッサージを行って、赤く腫れたりかぶれたりするトラブルも起きています。
「アロマ=天然由来で安心安全」というイメージを持たれがちですが、用法・容量を守らなければかえって危険になることもあります。特に抵抗力の弱い赤ちゃんや子ども、高齢者には刺激の強いアロマオイルは避けた方が無難ですし、妊娠中は禁忌とされているアロマオイルも多く存在しますので、十分な下調べを行ってから少しずつ慎重に使用するようにしましょう。
[5] 自分の頭痛の原因を知り、症状に合わせて好きなアロマを楽しもう
いかがでしたか?「頭痛」と聞くとすぐに痛み止めやマッサージなどを連想しがちですが、まずは自分がどんな症状なのかをしっかり確かめて適切に対応することが大切です。アロマオイルは痛みの緩和には役立ちますが、頭痛を根本的に改善するためには、医師の診察を受けたり、食生活の改善や適度な運動をしたりなど、色々なアプローチが必要になります。毎日の生活にアロマオイルを賢く取り入れて、少しでもラクになれる方法をためしてみてくださいね。
※アロマオイル(精油/エッセンシャルオイル)を使う際の注意点
アロマオイルは医薬品ではないため、「治療」できるものではありません。ここに掲載されている内容は精油の効果効能、心身の不調改善を保証するものではありません。予めご了承ください。症状がひどい場合は医療機関を受診することをおすすめいたします。実際にアロマの香りに癒されるという方はたくさんいます。自分の体の状態や気分に合わせて上手に取り入れてくださいね。